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繁忙期を乗り越えろ!クックパッド、トイザらス、HOME’S のWebサイト運営を支える技術

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Webサービスを運用している人は何度も体験したであろうシステムダウン。突然システムダウンする理由はさまざまです。

  • Yahoo!トピックスから突然のリンク
  • 著名人によるRetweet
  • テレビに取り上げられる

など多岐にわたります。

いまやWebサイトのシステムダウンは企業の売上と利益に多大な影響を及ぼします。たとえば米AmazonのEC売上は1分間に約1800万円、一瞬たりとも止めてはいけないECサイトです。そこで今回は、日本でも人気のクックパッド、トイザらス、HOME’Sの事例をもとに、繁忙期をどのように乗り越えてきたのか振り返ってみたいと思います。

クックパッド「手作りチョコレートを支える技術」

クックパッドは一般にはお料理のレシピサイトとして知られていますが、内情はとてもエンジニア気質な会社。いつサーバ負荷が上がりやすいのか常にモニタリングされています。以下の図はクックパッドへのアクセス推移をグラフ化したものです。

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クックパッドのアクセス推移グラフ via. WEB+DB PRESS vol.66 特集3「ぜんぶ見せます!サービスの調理場 クックパッド開発ノウハウ大公開」p. 92(技術評論社刊、2012年) グラフはTayoriのおたより編集部にて作成

1年の中で2月にアクセスが集中している理由は、バレンタインデー。いまや日本の手作りチョコ市場はクックパッドが支えるといっても過言ではありません。そのため、インフラチームは毎年2月14日を迎えることに全力を注いでいます。様々な角度から調査し、クックパッドが使えなくなることを未然に防いでいるのです。

バレンタインデーに向けて女の子達はどのように活動しているのでしょうか?「バレンタイン」というキーワードの検索頻度グラフを見ると12月26日、つまりクリスマスが終わった瞬間からチョコレートのことを考えていることがわかったそうです。そして、45日後の2月14日まで急激にアクセス数は上昇し、当日(土日を挟む場合は12 or 13日)をピークとし急激にアクセス数はダウンします。急激に増えるインフラを支えるため、サーバへの設備投資が課題だったとか。

毎年バレンタインがピークとなりそれにあわせてサーバの増設を行っていましたが、平常時とピーク時とのトラフィックの差が大きく設備への投資が過剰になり気味でした。
via. AWS 導入事例: クックパッド株式会社

そのためのインフラとして、クックパッドは2011年頃からサーバをクラウド(AWS)に移行。どのようなトラフィックにも耐えられる、柔軟なシステムを構築しました。これにより、日々増大する会員や季節変動に伴ったトラフィックをさばいているようです。

トイザらス「クリスマスを支える技術」

毎年お父さん、お母さんたちが子供たちのため、楽しい悩みを抱えるのがクリスマス商戦期。子供たちの夢をかなえるために、なんと1ヶ月前の11月24日あたりからおもちゃの検索を始めています。

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「クリスマス」を含む検索数の推移(2013年9月〜11月) via. 株式会社ヴァリューズ「クリスマス」に関するネット検索分析

このような検索流入は、どのようなキーワードによるものなのでしょうか?

検索ワード内容をみると、具体的なアイテムで商品の購入先を探しているというよりは「クリスマス 子供 プレゼント」「小学生 女の子 プレゼント」や「彼氏へ プレゼント」「プレゼント ランキング」などの検索が多く、何を贈ればいいのか、プレゼントのアイデア自体を検索結果から探している様子がうかがえました。
via. 株式会社ヴァリューズ「クリスマス」に関するネット検索分析

クリスマス時期の増え方も尋常ではありません。

週間平均550~600万ページものアクセスを誇るトイザらス。クリスマス商戦時には通常の3倍のアクセスがあり、しかも毎年約2倍のペースで来訪者が増加している。
via. NTTコミュニケーションズ ”導入事例:日本トイザらス株式会社”

毎年2倍ずつ増え、クリスマス時期は通常の3倍ですから、最大6倍のトラフィックを捌かなければいけません。解決策はやはりサーバ部分のクラウド化。これにより増え続けるトラフィック数を解決することができました。

顧客の夢や思いを守るため、地道な改善と投資を怠らないことが、愛されるサービスや会社になっていくということを証明しているようです。

HOME’S「新生活を支える技術」

毎年、日本の物流が逼迫する時期があります。それは新学期や新年度が始まる少し前、3月です。以下のグラフは3月のさらに少し前、1月〜2月のインターネットの検索サイトにおける数値が急上昇していることを示しています。また、大学の後期・会社の下期が始まる10月直前の8月〜9月も1〜2月の半分ほどですが上昇しています。

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賃貸関連ワードのGoogle検索数推移 via.【2015年版】主要20賃貸サイトの集客力を比較してみた StartupToday調べ

この様に季節性の検索流入が非常に多いのが賃貸物件ポータルサイトです。ところが、この1月〜2月のピーク時に合わせたシステムを用意するとなると非常に高額な設備投資になってしまいます。ROI(投資対効果)から見ても決して良いことではありません。そのため、HOME’Sを運営するネクストは昨年、社内システムをクラウドへ移行しました。

インフラの規模は、毎年1~3月のピークトラフィックを基準として、さらに余裕を持たせておく必要がある。だが、ピーク時のトラフィックは昨年対比150%前後の勢いで毎年伸びており、しかも事前の予測は難しい
via. 不動産情報サイト「HOME’S」のAWS移転を支えたアズジェント

クックパッドと同様に、その数カ月前の動きを察知しながら、準備を行う事がユーザを定着させるコツなのかもしれません。

データから予見し事前に対策することの重要性

クックパッド、トイザらス、HOME’S、季節によってアクセスが大きく変動し、システムがダウンすると経営に大きく影響を与えるサービスをご紹介してきました。

いずれの会社も客観的な情報とこれまでの経験則から、予測を立て、事前に仕掛けを作ることにより、顧客満足度を維持・拡大しています。インターネット上での取引がますます盛んになる現在、1秒のシステムダウンが売上と利益を吹き飛ばしてしまうことにもなりかねません。サービスを安全に維持運営するためにも、クラウド型サービスを活用することで、顧客満足度の向上につながるでしょう。

Tayoriもクラウドにてご提供しており、システムの拡張に悩まされる心配はありません。繁忙期にサービスサイトにトラブルが起きたとしても、Tayoriがあればお客様とのコミュニケーションが途絶えることはありません。無料でアカウント作成でき、Tayoriを体験できます。まずはトライアルから始めてみませんか?

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