貸与奨学金は、卒業後に返還の必要がある奨学金で、あなた自身が借りるものです。返還時の負担を十分に考慮し、毎月の貸与月額を選んで申し込むことが重要です。
貸与奨学金の種類と概要
日本学生支援機構の奨学金制度には、返還不要の給付型奨学金と、返還が必要な貸与型奨学金があります。貸与奨学金には以下の種類があります。
• 第一種奨学金(無利子)
• 第二種奨学金(有利子)
• 入学時特別増額貸与奨学金(有利子)
これらの奨学金は、経済的理由で修学が困難な優れた学生が、経済的な支援を受けて安心して学べるよう設けられた制度です。
申し込みと振り込み
• 同時申し込み:
◦ 給付奨学金、第一種奨学金、第二種奨学金は同時に申し込むことができます。
◦ 入学時特別増額貸与奨学金は、第一種奨学金または第二種奨学金と同時に申し込まなければならず、単独での利用はできません。
• 申し込み時期: 申し込みは毎年春と秋に行われます。
• 振り込み: 奨学金はあなた名義の普通口座に振り込まれます。
• 振り込み頻度: 奨学金の振り込みは毎月1回ですが、入学時特別増額貸与奨学金は1回限りの振り込みです。
• 利用可能学校: 国内の大学等で利用することができます。
出願資格(学力基準・家計基準)
貸与奨学金を利用するには、学力基準と家計基準の両方を満たす必要があります。
• 学力基準:
◦ 第一種奨学金のみ、または第一種・第二種両方を利用する場合(1年生): 高校の最終2年間の評定平均が大学は3.5以上、専修学校専門課程は3.2以上です。ただし、基準を満たさない場合でも、一定の条件により学力基準を満たしているとみなされる場合があります。
◦ 第二種奨学金のみの場合: 高校の成績が平均水準以上であることとされています。
• 家計基準:
◦ あなたと整形維持者の所得金額などが確認されます。整形維持者とは、原則としてあなたの父と母です。
◦ 収入・所得の上限額の目安を参考にしてください。
◦ 進学資金シミュレーター(機構ホームページ掲載)に必要事項を入力することで、貸与奨学金が利用可能かどうかの目安を確認できますので、ぜひ活用してください。
貸与月額
• 第一種奨学金: 学校の種別と通学形態で決まります。給付奨学金または授業料等減免と合わせて利用する場合、貸与月額が調整され0円となる場合があります。
• 第二種奨学金: 2万円から12万円まで1万円単位で、貸与額を選ぶことができます。
• 入学時特別増額貸与奨学金: 10万円から50万円まで10万円単位で、貸与額を選ぶことができます。
返還について
• 返還開始時期: 奨学金の貸与が終了した月の翌月から数えて7ヶ月後の27日から、口座振替で始まります。
• 繰り上げ返還: 貸与終了月の翌月から繰り上げて返還することも可能です。
• 救済制度: 病気などで返還が難しくなった時には救済制度がありますので、制度の活用を検討してください。
申し込みの流れ
申し込みは2ステップで完了します。
1. ステップ1: 学校から申し込みに必要な書類(奨学金案内ダイジェスト、スカラネット入力下書き用紙、奨学金確認書兼地方同意書セット、申し込みサイトのログインIDとパスワード)を受け取ります。
2. ステップ2: 申し込みサイトから奨学金の申し込みを行った後、あなたと整形維持者のマイナンバーをオンラインで提出します。マイナンバー送信後1週間以内に、奨学金確認書兼地方同意書にあなたの身分確認書類のコピーを貼り、整形維持者にそれぞれ自署してもらい、郵送(簡易書留)で機構へ提出します。
重要な注意点:
• 日本学生支援機構の奨学金を利用するには、学校の指示に従い、期日までにインターネットから申し込みを行い、必要書類を提出する必要があります。
• 採用後も、決められた期間に手続きをしなかったり、学業成績基準を満たしていないと判定されたりすると、支給が止まったり、終了したりすることがあります。
• 貸与後も、決められた手続きは必ず期限内に行うよう、十分に注意してください。
問い合わせ先
申し込み手続き中や採用後に分からないこと、困ったことがあれば、機構ホームページで情報提供がされています。また、奨学金相談サイトや日本学生支援機構のX(旧Twitter)公式アカウントも活用できます。
また、以下動画の9分9秒から11分53秒をご覧ください。
https://www.youtube.com/watch?v=I8Z4z3YJ09I
