身体計測
肥満は、高血圧・糖尿病・脂質異常症などの生活習慣病の引き金になります。
BMI(ボディ・マス・インデックス)は一般的に使われている体格指数の1つで、22の時の体重(標準体重)が最も病気にかかりにくいとされています。
腹囲はおへその高さでの周囲径で、腰の最も細い部分(ウエスト)という意味ではありません。男性は85cm女性は90cm以上に当てはまると、内臓脂肪面積が100平方㎝以上あると言われ、蓄積しすぎている状態と言えます。
内臓脂肪の蓄積は動脈硬化を進め、心筋梗塞、狭心症、脳梗塞、閉塞性動脈硬化症などを引き起こしやすくなります。
●BMI=体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)
尿検査
腎臓・尿道・膀胱に至る腎尿路系の病気の発見に役立ちます。
腎炎・結石・膀胱炎などの時に異常が出ることがあります。
※生理中は、タンパクが出る可能があります。生理以外の時に、再度検査をすることをお勧めします。
白血球数
一般に感染症にかかっている場合に増加します。喫煙で増加することもあります。
赤血球数・ヘモグロビン・ヘマトクリット
どの数値も、貧血の時に低下します。また多すぎる場合には多血症を疑います。
血小板数
出血を止める働きがあります。慢性の肝障害がある場合や、血液の病気などで低下します。
血液状態
<凝集>血液は採血して放置しておくと凝固してしまう為、抗凝固剤の入った試験管で採血検査します。何らかの原因で試験管内で血小板が凝固状態になってしまい、見かけ上血小板が減少することを意味します。
総タンパク・アルブミン・A/G比
これらは主に、肝臓の機能や全身の栄養状態を見ています。
肝臓の機能障害のほかに、腎機能の障害などで変動することがあります。
コリンエステラーゼ
主に、肝臓の機能を調べています。
総ビリルビン
肝機能が低下していたり、胆道に異常があると、異常を示します。黄痘の原因となる項目です。
ALP
肝臓や胆道系の異常、骨の病気があると変動します。
γーGTP
アルコールの摂取状態を敏感に反映しますが、他にも脂肪肝などでも増加することがあります。
LD
肝臓病のほか心臓、血液の病気でも異常を示すことがあります。
AST(GOT)・AT(GPT)
肝臓に多く含まれる酵素です。ウイルス性肝炎・肝硬変・脂肪肝・アルコール性肝障害などの診断に役立ちます。
HBs抗原
陽性(+)の場合、B型肝炎ウイルスに感染していることを意味します。
HCV抗体
陽性(+)の場合、C型肝炎ウイルスに過去に感染したことがあるか、現在感染しているかが疑われます。
HCV-RNA
陽性(+)の場合、現在C型肝炎ウイルスに感染している可能性が極めて高いことを意味します。
尿素窒素・クレアチニン
腎臓の働きを調べています。
eGFR
腎臓の老廃物を排泄する能力を調べます。この値が低いほど腎臓の働きが悪いということになります。
尿酸
尿酸が増えると、腎臓の働きに影響を及ぼすと同時に、痛風発作を引き起こす原因にもなります。
アミラーゼ
膵臓の病気などで上昇します。
中性脂肪・総コレステロール・HDL-C(善玉)・LDL-C(悪玉)、non-HDL-C
脂質異常症の検査です。高カロリー・高脂肪食・アルコールの多飲、また運動不足などが続くことで増加します。
HDL-Cは善玉コレステロールと言い、コレステロールが血管壁に沈着するのを防ぎ動脈硬化を予防します。
LDL-Cは悪玉コレステロールと言い、動脈硬化を進めるように働きます。
non-HDL-Cは、HDL-C(善玉)以外のコレステロールを指します。LDL-C(悪玉)以外の悪玉も含まれており、基準値より高いと冠動脈疾患(脳梗塞など)のリスクが高まります。
血糖・HbA1c
糖尿病の検査です。血糖値ではその時点での値しかわかりませんが、HbA1cの値を知ることで、過去1~2か月間の血糖のコントロール状態を推測することができます。平成25年度より、HbA1c検査の結果値はNGSP値による検査結果が記載されています。
結果値に☆が併記されているものはJDS法による検査結果値のための基準値が異なります。
尿糖
尿検査です。糖尿病の発見に役立ちます。それ以外でも胃の手術をした人や腎性尿糖などでも異常が出ることがあります。
PSA(前立腺)・CA19-1(膵臓)・CA125(卵巣)
がんなどの腫瘍から産出される物質や、腫瘍に反応して出てくる物質です。これらの物質が血液中にどれくらい存在するかを調べて、腫瘍の有無を推測します。ただし、これはあくまで指標であり、腫瘍以外の原因でこの値が高くなることもあります。
TSH(甲状腺)
TSHが高い場合は甲状腺機能低下症、TSHが低い場合は甲状腺機能亢進症が考えられます。
血圧
心臓の動きや血管の中を流れる血液の圧力を調べる検査です。脳卒中・心疾患・腎臓病などを予防するためにも、適切な血圧にコントロールする必要があります。
心電図
心臓が収縮するときに出る微量電量の変化をグラフにすることで、不整脈、心肥大、心筋の異常などをチェックできます。
胸部X線
がん・結核・肺炎などの有無を調べます。また、心肥大や大動脈の状態も知ることができます。
肺CT
何枚も薄い輪切り状の写真を撮り、胸部X線よりも詳しく検査します。今まで発見が困難だった小さながんの発見に大変役立ちます。
肺機能
肺活量などの呼吸機能を調べます。
喀痰
痰にがん細胞が混じっていないかを調べます。喫煙と関係の深い肺の中心部(肺門部・気管支)のがんは、この検査が重要です。唾液成分だけの場合は「判定不能」となります。
上部消化管
食道・胃・十二指腸の内壁を観察し、がん・潰瘍・炎症などを調べます。
内視鏡検査では、組織の一部をとって良性か悪性かの判定まで検査することができます(医師の判断で実施します)。
X線検査では、造影剤(バリウム)と発泡剤を飲み、食堂、胃、十二指腸のX線撮影を行います。透視台を前後左右に動かし、いろいろな角度から撮影します。
腹部超音波
腹部にプローブ(超音波の送受信端子)を当て、主に、肝臓、胆のう、脾臓、腎臓、膵臓などを調べます。がん、結石、のう胞などの発見に役立つほか、大動脈瘤、腹水の有無などがわかります。しかし、膵臓については、超音波での検査では限界があるため、気になる症状がある場合には病院を受診してください。
大腸(便潜血)
消化管からの出血の有無を調べます。陽性(+)の場合は、大腸がん・ポリープ・大腸炎などの病気が疑われます。
内科診察
医師による心音や呼吸音などの聴診、視診、触診などによって、全身状態をチェックします。
眼底
網膜の状態(出血や白斑)や動脈硬化の程度を調べます。眼底の動脈は脳の血管を反映するので、脳動脈の状態も知ることができます。
眼圧
眼球の内圧を測る検査です。主に緑内障の診断に役立ちます。
視力
どのくらい小さなものまで見分けられるかで、視力の測定をします。
聴力
高音と低音の2種類の音が聞こえるか、オージオメーターで判定します。
乳腺超音波
プローブを当てて乳房を調べます。乳腺と腫瘤の区別がし易いので、乳腺の密度の高い若い人にも有効です。
乳房X線(マンモグラフィ)
乳房を機械ではさみ、X線を使い検査します。しこりとして触れないような、小さながんや石灰化を発見できます。
子宮頚部細胞診
子宮頚部より直接細胞を採取、特殊染色をして、細胞に異常が無いかを調べます。
経膣超音波
子宮や卵巣の形や、内部の様子を調べています。がん、のう胞、のう腫などの発見に役立ちます。
骨密度
X線を利用して、全腕骨の骨密度を測定します。骨密度が低い場合は、骨粗しょう症が考えられます。
ABC・ピロリ抗体
2種類の血液検査(ヘリコバクター・ピロリ抗体検査とペプシノゲン検査)で胃がんになりやすいかを調べます。
乳び
高脂肪食や高糖質食が原因となって、血液中の脂肪(主に中性脂肪)が極端に増加し、血清が白く濁った状態です。
溶血
なんらかの原因で赤血球が壊れ、本来薄黄色である血清が赤くなった状態です。赤くなると一般に、赤血球中の成分(特にLDH、AST)も血清中に入ってしまうため、溶血の程度に比例して、これらの数値も高くなる場合があります。
高感度CRP
急性炎症や組織の破壊が起こったときに増加します。高感度CRPでは微量の変化も測定でき、動脈硬化のチェックにも役立ちます。
風疹抗体
風疹抗体の有無を調べます。