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最終更新日 : 2023/03/13

腹部超音波でよくある所見を知りたい

腫瘤

しこりを意味します。良性か悪性かの判断が難しいものもあるため、判定を参考にしてください。良性と診断された場合でも、経過観察が必要と言われたら定期的な検査を必ず受けましょう。 ※高エコー(周囲の組織より、明るく白く見える状態)は、血管腫や脂肪腫のことが多いです。

のう胞

液体のたまった袋のようなもので、比較的多くの人に発見されます。ほとんどの場合無症状で、定期検査を受けていれば心配ありません。まれに大きさ、形状により精密検査が必要な場合もあります。
※膵のう胞は、他ののう胞に比べて悪性のものと判別が難しく、がんとの関連があると言われているので、判定を参考に定期的な検査を受けましょう。

膵管平滑拡張

膵管内に石や腫瘍があることで膵液の流れが悪くなっていることが考えられます。また、慢性膵炎などによっても拡張を起こす場合があります。

総胆管拡張

総胆管は、胆のうと十二指腸を結んでいる管です。胆石や胆のう摘出後に太くなる場合や、生まれつき総胆管が太いという人もいます。腫瘍が原因で胆管を圧迫して太くなることもあります。

胆のう壁肥厚

胆のう炎、胆のう腺筋症、胆のうがんなどにより、胆のうの壁が厚くなった状態です。

胆のうポリープ

胆のう粘膜の盛り上がりを胆のうポリープといいます。良性のものがほとんどですが、大きくなると悪性になることもあるので、定期的に検査を受けましょう。10mmを超えるものや徐々に大きくなる時には詳しい検査が必要になる場合があります。

胆石

胆汁の成分が固まってできる結石です。自覚症状がないことが多いですが、経過を観察し、症状(みぞおちから上腹部の差し込むような痛みが長く続いたり、背中に抜けるような痛み、発熱などを伴う)が出たら、判定にかかわらず受診するようにしましょう。

脾腫大

肝硬変や慢性肝炎、貧血、血液の病気(白血病や悪性リンパ腫など)で大きくなることがあります。

肝内部エコー(不均一)

肝臓の表面がまだらに見えている状態です。これは、B型C型等の肝炎ウイルスやアルコール性肝障害等が原因と考えられることが多いです。

脂肪肝

中性脂肪が肝臓内に多く蓄積した状態です。放置すると肝炎から肝硬変、肝がんなどへと進行することもあります。肥満やアルコールの多飲、運動不足等によっておこりやすくなります。生活習慣の改善に努めましょう。

肝辺縁鈍化

肝臓に脂肪がつき、肝臓の形が丸みをおびている状態をいいます。「脂肪肝」と同じ状態です。また、肝硬変や慢性肝炎によってもこの所見が見られることがあります。

腎結石

腎臓に結石がある状態です。背部痛や血尿などの症状を伴うことがあります。症状がなくても観察が必要な場合もあるため、判定を参考にして下さい。

腎盂一部拡張

結石が尿管などに詰まったり、尿路系に腫瘍などがあるとこのような所見が出ます。