貧血とは、血液中の赤血球数あるいは血色素(ヘモグロビン)量が基準値よりも減少した状態をいいます。赤血球は全身の細胞に酸素を運ぶ働きをしているので、不足することで体内の細胞が酸欠状態になり、特有の症状が現れます。
貧血を放置するとどんな症状がでてくるの?
- 肩こり
- だるさ
- めまい
- 失神
- 動悸
- 胸痛
- 息切れ
- 疲れやすい
- 立ちくらみ
上記のような自覚症状がなくても、決して放置してはいけません。精密検査で原因を確かめるのが第一のポイントです。
自己判断で対処しようとすると、重篤な病気を見逃してしまう可能性もあります。軽視せず、必ず病院を受診しましょう。
鉄不足で貧血になるのはどうして?
血液中の鉄は赤血球の中に「ヘモグロビン」という形で存在しています。ヘモグロビンは全身の細胞へ酵素を運ぶという大事な働きがあります。鉄が不足するとヘモグロビンの合成がうまくいかず、体のすみずみまで酸素が行き渡りにくくなります。
貧血はどんなことが原因で起きるの?
- 鉄の摂取不足・・・バランスの悪い食事や少ない食事量、無理なダイエット、偏食による鉄不足
- 鉄の必要量の増加・・・思春期、出産、妊娠、授乳などによる鉄の必要量の増加
- 鉄の損失量の増加・・・胃潰瘍や十二指腸潰瘍、大腸がんなどの消化管の疾患や月経、子宮筋腫などによる慢性的な出血によるもの
- がん、感染症、肝臓病、腎臓病などの病気が原因で起きるもの
- ビタミンB12や葉酸不足によるもの
- 血液を作る組織の異常によるもの
- 何らかの原因で赤血球が壊れてしまう
貧血を予防するにはどうすればいい?
食事から鉄が不足すると、まずは肝臓などの臓器に貯蔵されている鉄がヘモグロビンの材料として使われます。しかし、貯蔵鉄が枯渇するとその補充には時間がかかるため、日ごろから鉄をとる工夫をすることで貧血は予防できます。
他に気を付けることはある?
胃腸の健康管理
アルコールの飲み過ぎや暴飲暴食、ストレスなどによって胃腸に負担をかける生活を続けていると、胃腸の働きが低下し、鉄などの栄養素の吸収もうまくいかず貧血の原因になります。
適度な運動
水泳やウォーキングなどの有酸素運動は体の血液の循環がよくなり、貧血の防止につながります。急な激しい運動は赤血球を破壊していまい、けがの原因になりますのでまずは軽い運動から始めましょう。