小説の読み聞かせをすることは、お子さんの文字での理解力を上げるためにとても効果的です。
ぜひ読み聞かせをしてみてあげてください。
なぜなら、人は成長段階の過程で、言葉をまず「聞いて覚え」ます。
赤ちゃんは、周りの人が話している言葉を聞いて、自分もその言葉を真似して話すようになります。そのため、子どもにとっての言葉は、最初は「音」です。
つまり、音と意味が結びついている状態で言葉を理解しています。
しかし、世の中の本や教科書の中では、言葉は「文字」としてあらわされます。
だから、お子さんがまだ文章に慣れていない頃に文字を読むときは、頭の中でまず「文字」を「音」に置き換えてから意味を理解しています。その置き換えの段階は、お子さんにとってとても労力がかかるものです。
読み聞かせは、まさしく文字を「音」で認識できる方法なので、お子さんにとってとても楽です。そのため、初めて出会う語彙を読むときに読み聞かせという手段をとると、お子さんは理解がしやすくなります。
小説のような、長い文章に触れたり初めて使う言葉に出会ったりする機会が多そうな本の読み聞かせは、とても良いです。
また、どれだけ短くても構いませんので、小説の「読み聞かせのお返し」をお願いしてあげてください。
いったん保護者さまの読み聞かせで「音」として理解することができた文章を、今度は自分で読んでみる段階を経て、言葉が自分のものになっていきます。