新型コロナウイルスによる影響は、健康被害だけでなく経済活動にも大きく現れており、事業を通じてサポートする取り組みについても、様々な企業が発信しています。
PR TIMESで配信されたプレスリリースを例に、「困っている方々への支援に関するプレスリリースの書き方」についてご説明していきます。
①何よりもスピード重視!政府要請から数時間で配信
2月27日(木)に政府から全国の小・中・高等学校に向けて、一斉休校要請が発表されました。この発表当日に教育期間への支援についてプレスリリース配信を行ったのが、株式会社 EnglishCentralさんです。
(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/00000002)
こちらの情報発信は何よりもスピードが素晴らしく速いです。政府要請がなされたのは2月27日の夜8時半過ぎ。そこから様々な報道機関が一斉に臨時休校について報じました。同社のプレスリリースは当日の夜11時ちょうどに配信がなされ、無償提供の詳細なプラン内容にまで触れられています。
また無償提供期間は4月30日までと、政府の要請期間よりも長く設定されており、長期化の恐れもある新型コロナウイルスに対して自社サービスだからこそ行える英語学習のサポートを本気で取り組んでいく想いが伺えます。
プレスリリースにはサービスの特長やこれまでの提供実績も書かれており、導入を検討するために必要な情報はすべてまとまっている印象です。内容の質・量、そしてスピードなど見習いたいポイントに溢れたプレスリリースです。
②自社ミッションに基づく一貫した取り組みであることを付記
3月10日に配信されたJX通信社さんのプレスリリースでは、新型コロナウイルス感染症のリアルタイム感染者数データをAPI提供することが発表されました。
(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000028.000005993.html)
プレスリリース内には取り組みの背景を明記。 新型コロナウイルス感染症の感染者数データについて、リアルタイムに捕捉することが困難になりつつある状況に対して、同社の専門性やノウハウを生かし、APIの提供に至ったことが記載されています。
参考にしたいポイントのひとつに、「線で取り組んできたこと」がわかる事実を記載している点があげられます。同リリースでは、2月16日から新型コロナウイルス感染者数のマップ・グラフを公開してきたことを紹介し、また関連す
直近1か月以内のプレスリリースURLも付記。唐突な企画ではなく、「テクノロジーで、今起きていることを明らかにする報道機関 」という一貫したミッションに基づき、事業価値を体現する支援をおこなってきたことが伝わります。
また、専門的な内容でありながら、「サービスご利用者様に最新で正確な情報提供ができるように」「感染拡大の収束まで、安定してご利用いただくことが可能」など、メリットをわかりやすく意訳して記載しているのも丁寧な心配りです。
③画像だけで端的にポイントが伝わる画像の作り込み
3月5日に配信された株式会社BLAMさんのプレスリリースでは、新型コロナウイルスの感染拡大を受けた「旅行控え」が加速する現状に対し、旅館や土産店など客数が激減している業態の売り上げ拡大支援を目的に、自社サービスの無償提供を行う旨を発表。
(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000037.000030645.html)
同社のサービスは、マーケターに特化した複業・副業マッチングーサービスで、 副業人材の紹介とマネジメントを無償でおこなうというものです。経済産業省からも貸付や保証などの資金繰り支援が打ち出されていますが、課題の詳細なところは各社様々。そのような状況で、大手企業や広告代理店でマーケティングを担当している副業人材の中から、最適人材の稼働の報酬のみで、その他の紹介費・管理費などを最大3か月無料で利用できるといいます。
このプレスリリースのGOODポイントは、過不足ない情報をテキストにまとめた点もさることながら、画像の作り込みが素晴らしかった点です。無償提供のサービス詳細を端的にまとめ、SNSなどでシェアされた際に、一目でポイントを把握できるようになっています。
受信・発信共に接触する情報量が増えている今、届く伝え方を吟味することの重要性も日に日に高まっています。すべてを読み込んでもらえなくても、届くべき人に伝わればいい。そんな強い思いを伺い知ることのできるプレスリリースでした。
参考:PR TIMES MAGAZINE 【各社に学ぶ!】新型コロナウイルス関連のプレスリリース事例 (支援篇)
https://prtimes.jp/magazine/coronavirus-pressrelease-case3/