TOPウエディング事業者からPRのプロに相談フォトウエディングをPRしたいが何からすれば良いのか分からない
最終更新日 : 2020/06/19

フォトウエディングをPRしたいが何からすれば良いのか分からない

ご相談者様プロフィール

「写真だけの結婚式」のフォトウエディング事業の経営者様。
結婚式のような写真を残したいという新郎新婦に、雰囲気のある洋館やチャペル、スタジオなどで、プロのカメラマンによって二人の写真を撮影する。
フォトウエディング業者の中でも価格レンジは高めのポジションとなり、ロケーション、衣装、ヘアメイク、ブーケといったコーディネートは全ておまかせでやってくれるような、「おせっかいなフォトウエディング」として、設立13年目を迎えている。

ご相談内容

現在は設立時と比較して競合他社が増えた。そんな中で埋もれないようにするには、どのようなPRをすれば良いのだろうか?
新郎新婦の写真はネットで拡散される機会が少なく、撮影したフォトウエディングスタジオの評判がネット上で拡散されないため、第三者的な意見が外に伝わりにくい。
しかし、売りである「おせっかい」(全てお任せで、丁寧にやってくれる部分)を自ら発信するのは少し「いやらしい」感じもして、あまりできていない。

所見

公式ページの作り込みもしっかりされており、情報量も豊富で、ページデザインも綺麗です。そして公式TwitterやInstagramでも頻繁に発信されていて、ネットにおけるアウトプットはしっかりされていると感じました。
しかし競合他社が増えてきた今、他社と同じ事をしていては埋もれるのは明白で、その先にあるのは価格競争の消耗戦となります。
ヒアリングした所、同価格帯の中での強みは「おせっかい」の部分とのことで、ここがしっかりと伝わることで確実に優位性を確保でき、集客に繋がるとのことでした。

その伝え方は「お客様によって伝えてもらう」か「自分で伝える」のとの2通りあるのではと考えました。

一つ目、「お客様によって伝えてもらう」については相談内容にある通り、新郎新婦は自らの写真を積極的にネットに載せて、ましてやその撮影業者の評判まで広げてくれるということはあまりしないとのこと。
それは結婚写真というものの商品特性上仕方ないのではないか?と考え、ネットで拡散されやすいジャンルの撮影対象まで広げてみてはどうでしょう?と提案してみました。
それは「コスプレイヤー」と「ペット」です。両者とも新郎新婦の写真よりも撮影機会が多いこと、仲間との「映え」競争のようなものがSNS上であること、自分の素ではないので恥ずかしくないことなどから、拡散されやすい分野だと考えます。

しかし、難しい部分があるとのこと。写真の色味には流行があり、ご相談された事業者様の持ち味はナチュラルでオーガニック、そしてソフトタッチなもの。コスプレイヤーの写真となると最新の色味を取り入れたり、全く違う触感にしなければならず、それでは持ち味が生かし切れない、とのこと。
仰るとおりポジションを明確に把握されているので、そこは曲げない方がよいでしょう。

そこでもう一つ、「自分で伝える」をしっかり表現するための手段を提案しました。それは下記の3つです。

ご提案(1)「おせっかい」に対して向き合い、客観的に表現する

ご相談にあるように、売りである「おせっかい」を自ら打ち出す方法に悩まれておられます。
確かにいきなり書いても「自称」の枠を出ず、訝しがられるだけかも知れません。

そこで、「おせっかい」とは具体的に何をやっているのか?を、作業フローごとに分析するようにします。
そして作業フローそれぞれに、どのような「おせっかい」があるのか、それを分かりやすいコピーと作業中の写真付きで表現することをご提案しました。
どこで表現するかは、まずは公式ホームページの「フロー」のページ。思い切ってトップページで訴求するのも良いと思います。

次にTwitterやInstagramでも、「おせっかい」である部分を書いていきます。これまでは完成品の写真を主にUPされておられますが、これは撮影の裏側、つまりメイキングみたいな部分になります。お客様が知りたいのは完成品のクオリティと同時に、撮影までの手段にも関心を持たれるのではないでしょうか。

こうして「おせっかい」の部分を具体的に書くことで「自称」ではなく、ちゃんとした作業ベースのものとしてお客様の前で可視化できます。もちろんいやらしい部分はありません。

ご提案(2)動画でも配信する

動画での訴求はあまり積極的にしてこなかったとのことですが、「おせっかい」という強みを伝えるため、YouTubeでの自社プロモーション動画を作ることを提案させて頂きました。

プロモーション動画の中身としては、撮影に至るまでのプランニング、ロケーション選択、衣装選択など、お客様との打ち合わせを映像として残し、テロップやナレーションによって、(1)のフローで打ち出した「おせっかい」の部分をしっかり訴求していきます。

そして写真撮影後のお客様に協力していただき、事業者様の良かった部分についてのコメントを頂き、その様子を動画に収めてプロモーション動画の一部にします。
それによって外に広がりにくい第三者からの評判がプロモーション動画に含まれることになります。

動画撮影機材としては、フルサイズ一眼レフカメラはもちろんお持ちなので、後は音声録音をしっかり行うためのガンマイクと、著作権フリーのBGMなどもあれば良いかと思います。また、ナレーションもある程度慣れた方にやっていただくのが良いでしょう。クオリティが大きく変わります。

ご提案(3)アンケートからの集計結果をプレスリリースにする

今までアンケートを取られたりはしてこなかったとのことですが、肌感覚としては、店舗に来訪されたお客様のうちのほとんどが「撮影に対する不安」を感じてらっしゃるとのこと。
そして「写真を撮られることを嫌がっている」方も多いとのこと。

そういった事前のネガティブ要素や敷居の高さに対して、「おせっかい」の部分が効いており、撮影後は満足されるとのことです。

この事実は大事なファクトですので、アンケートを採り、「事前に心配だった」「写真を撮られることは嫌だった」「撮影後は満足している」「おせっかいで助かった」などの項目が、それぞれ何%だったかを数値にします。

例えば事前に心配だったお客様は全体の90%だが、撮影後満足したお客様は95%だった、という数字が採れると、プレスリリースのネタとしてもインパクトがあり、メディアへの掲載確率が上昇します。

アンケートにはある程度の期間が必要となりますが、プレスリリースを念頭に置いてのアンケートもPRの一つとして提案致しました。