靴の修理・百科事典

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お手入れの基本的なこと(3)

1.ステイン・リムーバーとサドルソープ は、どういう風に使い分けたらいいのでしょう? 2.モゥブレィのシュークリームとデリケート・クリーム。どういう風に使い分けたらいいのでしょうか? 

お手入れに関しましては、「これだけが正解」というのは特にないと思っております。
HP中でも書いておりますように、臨機応変に必要なことをする、ということだけで、そのために「なぜ、それをするのか」を詳しく説明しているつもりです。

お手入れの目標が、「長く靴を履けるようにするため」とすると、逆にどうなると履けなくなるか、という要素には次のようなことが考えられるでしょう。

(A)修理が効かない部分の革の劣化などの構造的要素(アッパーのひび割れ等)
(B)汚れやキズ、流行など美観的要素

(A)で考えなければならないのは、劣化を防ぐためにはどうすれば良いか。
これは、革に必要な適度の水分、油分、そして通気性を確保する。お手入れは、これを損なわないためにする、と言っても過言ではありません。
そこで、お尋ねになられている(2)ウォーターストップスプレーの件ですが、これはあくまでビフォアケアの部類で、上記のことをクリアしたうえで、するならする、ということです。
フッ素系の防水スプレーの理論は、膜を張って防水するのではなく、革の繊維に細かい突起をつけることにより(通気性は損なわない)、水の分子を弾いて、侵入を防ぐというものです(毛足の長いセーターが水を弾くように)。
ただ、有効期間がそんなに長くない(突起が寝てしまう)らしくて、数日だそうです。 あと、肝心なそれをすることにより、どれほどのプラスになるのか、を考えた場合、防水に関しては雨の場合、アッパーに直接降られるのより、底などから吸い上げられることによってシミを作るということには、ほぼ無力でしょう。
汚れやホコリに関しては、そうかもしれないし、先ほどの理論から考えると、水分以外はそんなに弾かないと思います。
ですから、決して害ではないでしょうが、どれほどの効果が得られるのかには、疑問が残ります。

1.ステイン・リムーバとプロパーツ・サドルソープ は、どういう風に使い分けたらいいのでしょう?
→ ざっと言いますと、ステインリムーバーは表面的な汚れ落し、サドルソープは繊維の中まで効果がある、というようにご理解ください。

2.モゥブレィのシュークリームとデリケート・クリーム。どういう風に使い分けたらいいのでしょうか?
→ 一番の違いは「蝋(ろう)」です。デリケートクリームには、蝋分がありませんので、保革効果に特化していてツヤは磨いても出ません。ということは、塗った後に返りもないということで、衣類やソファーなどの家具にもお使いになれます。
シュークリームは、デリケートクリームで保革した後に、色付きの場合は着色、ロウ分によるワックス効果(光沢・防水)を期待します。