TOP16. 旅行者による契約の解除NO.113 休業日に取消しの通知があった場合はどのように取り扱うべきか?
最終更新日 : 2024/03/18

NO.113 休業日に取消しの通知があった場合はどのように取り扱うべきか?

質問: 募集型企画旅行の旅行者が昨日(日曜日)に電子メールで取消しを連絡してきた。昨日まで取消料不要であったが当社は休業日だったので、本日(月曜日)になってその電子メールを見た。この場合、旅行者から取消料を収受できるか。

【回答】

 民法第142条に、「期間の終わりが日曜日や国民の祝日等の休日に当たり、その日に取引をしない慣習がある場合は、その翌日が期間満了日となる」という定めがあります。

 つまり、取消料不要の期間の最終日が休日であり、旅行業者の休業日の場合、翌営業日が取消料不要の期間の最終日となります。

 よって、本問のケースでは、旅行者からの連絡の有無に関わらず、取消料不要の期間が月曜日まで延びることになりますので、取消料を収受することはできません。

 なお、旅行業者の休業日が民法142条で言う「休日」に当たらない平日の場合は、期間満了日が延長されるというこの条文の定めには該当しません。たとえ旅行業者の休業日であっても、その日に取消しの連絡が到着したものとして取り扱うことになりますので、当該到着日が取消料不要期間内であれば取消料を収受することはできません。

 この場合、旅行者からの取消通知の到着が翌営業日になってしまうと取消料がかかってしまうので、旅行者にはあらかじめその旨(休業日でも平日の営業時間と同じ時刻ならば電子メールで取消しの連絡を受けること)を説明しておくか、取消料は収受しない対応を取るなどして、トラブル回避に努めてください。

 なお、取消料不要期間を短くして最終日を休業日の前日に設定することは、旅行者に不利な特約となり無効になると考えられます。

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