TOP17. 契約内容の変更NO.135 アーリーチェックイン確約と謳っているツアーで1時間待たせてしまった場合の旅行業者の責任は?
最終更新日 : 2024/03/18

NO.135 アーリーチェックイン確約と謳っているツアーで1時間待たせてしまった場合の旅行業者の責任は?

質問: パンフレット上で「アーリーチェックイン確約!」と謳っているツアーで、ホテル側の不手際で旅行者を1時間以上待たせてしまった。ホテルとの間では「可能な限り提供する」という約束だったのだが、旅行業者の責任は問われるか。

【回答】

 「アーリーチェックイン」とは、通常のホテルのチェックイン時刻よりも前にチェックインできることを言い、このために前もって部屋が確保されているようなサービスを言います。

 パンフレット(募集広告や取引条件説明書面)に「アーリーチェックイン確約!」と謳った以上、企画旅行業者には旅行者がアーリーチェックインを確実にできるように手配をする債務があり、これができなければ企画旅行業者の債務不履行となります。

 旅行業者とホテルの契約書の文面が「可能な限りアーリーチェックインを提供」となっているとするならば、裏を返せば「不可能なときがある」ということになり、このような不確実な契約内容にも関わらず、旅行業者はアーリーチェックインができることを確約して広告をしていることになります。

 このようなホテルとの契約では、結果的にアーリーチェックインが提供できれば、表面上は問題が発生しませんが、提供ができない場合に旅行業者の責任が問われることは避けられず(標準約款募集型企画旅行の部第27条)、同時に景品表示法上の不当表示(優良誤認)、及び旅行業法においても禁止されている誇大広告(同法第12条の8)にも該当しかねません。