TOP17. 契約内容の変更NO.140 ホテルがエネルギーサーチャージを徴収してきたが、契約済の旅行代金を増額できるか?
最終更新日 : 2024/03/18

NO.140 ホテルがエネルギーサーチャージを徴収してきたが、契約済の旅行代金を増額できるか?

質問: 米国のホテルが国内の電力事情の悪化から、「エネルギーサーチャージ」と称して宿泊客一人一泊あたり5ドルを徴収すると言ってきた。募集型企画旅行契約を締結済みの旅行者から相当額を徴収しても良いか。

【回答】

 「エネルギーサーチャージ」が実態としてホテルの定めた料金である以上、旅行代金に含まれる宿泊費用の一部であると考えられます。

 募集型企画旅行契約では、ホテルの宿泊費用の増額を理由とした旅行代金を増額する旅行業約款の規定がありませんので、旅行代金の増額はできません。

 本来、ホテルとの仕入に関する契約にあたり、契約締結後にホテルが宿泊費やその他の名目でその費用を増額することを認めるべきではありませんが、力関係によってはホテルの要求を呑まざるを得ない状況もあるかと思います。このような場合であっても、旅行者との契約においては、旅行代金の額の変更(標準約款募集型企画旅行の部第14条)に該当しないため、既に契約を締結した旅行者からの追加徴収はできません。

 なお、これから申し込む旅行者に対しては、パンフレット等の旅行代金を訂正したり、旅行代金の改訂表を挟み込むなどして、書面による方法で旅行代金を改訂して申込みを受けることが可能です。