質問: 航空会社のホームページ(一般消費者向けサイト)から航空券を購入し、それを企画旅行商品の運送サービスとして利用することは可能か?
【回答】
旅行業法には、旅行業者が企画旅行商品の運送サービスを手配する方法についての制限を定めた条文はありません。しかしながら、旅行業者が、航空会社の一般消費者向けサイトから航空券を購入する場合は、各航空会社が定める「利用規約」への抵触が大きなリスクとなります。
1.利用規約違反のリスク
多くの航空会社では、一般消費者向けサイトの利用規約において、「営利目的での利用」や「第三者への転売・譲渡」を禁止しています。旅行業者が事業としてこれらのサイトを利用する行為は、当該規約に対する違反となる可能性が高いといえます。仮に規約違反が発覚した場合、航空会社側からは、当該予約の即時取り消しや当該サイトの利用停止等の措置を採られたり、場合によっては損害賠償請求の対象となるおそれがあります。
2.運営上の懸念点
企画旅行商品として販売した後に予約が取り消された場合、旅行業者側は代替便の確保や旅行者に対する債務不履行による損害賠償など、多大な損害を被るリスクを負うことになります。また、一般消費者向けサイトでの購入は、原則として航空会社と「個人」との直接販売を前提としていますので、トラブル発生時の責任の所在が曖昧になるケースも考えられます。
3. 実務における対応指針
したがって、実務においては、GDS(Global Distribution System/アマデウス、インフィニ等)や各航空会社のBtoB専用サイトの利用、または各航空会社の販売代理店を通して座席を仕入れるなど、正規の販売ルートで仕入れを行うことが求められます。
なお、航空券に限らず、JRや宿泊施設などの旅行サービス提供機関のウェブサイトから仕入れを行う場合も同様です。これらが企画旅行商品に利用可能か否かは、旅行業法や旅行業約款の問題ではなく、当該旅行サービス提供機関が定める利用規約等の内容に依存します。利用に際しては、必ず事前に当該機関が定める規約などを確認し、必要に応じて承諾を得るなど、慎重な対応が必要です。
