質問： サクラの名所を訪れて花見をするのが目的の国内募集型企画旅行（ツアータイトルに「花見ツアー」と謳っている）。暖冬の影響で開花時期が大幅に早まり、ツアー実施日には花が散っていることが確実となったが、このままツアーを催行させてしまっても問題ないか。お客様に「参加を中止しても取消料は免除するから、サクラは散ってしまっているが旅行に行きませんか。」と言って実施することはできないだろうか。
【回答】
ツアータイトルに「花見ツアー」と謳ったにもかかわらず、それが成就できないとなれば、標準約款募集型企画旅行の部第17条１項６号にある、スキーにおける必要な降雪量の不足の場合と同様に旅行業者は旅行契約を解除して催行を中止すべきでしょう。
なお、後段の「参加を中止しても取消料は免除するから、サクラは散ってしまっているが旅行に行きませんか。」との勧誘ですが、正しくは、「当初の花見ツアーは催行中止とするので取消料は戴きませんが（旅行業者による契約の解除なので収受することが出来ません。「免除」ではありません）、花見の要素を排除した（それ以外は同一内容の）別ツアーとして新たに契約の締結をし直しませんか。」という取扱いになります。
この勧誘によって旅行者が新たな旅行契約の締結に応じたときは、その後の旅行者からの取消しについては取消料を収受することができます。