質問: 当社が企画実施する福岡発東京1泊7日フリータイム型の国内旅行に参加した旅行者が、その自由行動期間中に当社が企画実施する羽田発ホノルル5日間の海外旅行にも参加し、ホノルルで事故に遭遇して死亡した。この場合の死亡補償金の額はいくらになるのか。
【回答】
福岡発の国内募集型企画旅行A(「国内旅行A」以下同じ。)に参加中として1,500万円、更に羽田発の海外募集型企画旅行B(海外旅行B)に参加中として2,500万円の合計4,000万円の死亡補償金を支払うことになると考えられます。
標準旅行業約款では「当社の募集型企画旅行参加中の旅行者を対象として、別途の旅行代金を収受して当社が実施する募集型企画旅行については、主たる募集型企画旅行契約の内容の一部として取り扱います」(募集型約款第28条第4項)とありますが、この条文はいわゆる“オプショナルツアー”に参加した旅行者を想定した規定です。
海外旅行Bが「主たる募集型企画旅行」である国内旅行Aに参加中の旅行者を対象として募集されているオプショナルツアーであると説明出来ない限り、旅行契約はそれぞれ別々に締結されたと解釈されますので、貴社は死亡補償金もそれぞれの旅行契約毎に支払うことになります。
また、国内旅行Aに参加中に重ねて参加した旅行が、貴社の別の国内旅行Cである場合も、死亡補償金は合計3,000万円(国内旅行Aとして1,500万円+国内旅行Cとして1,500万円)となります。
実際に本問のような事例が発生した場合は、オプショナルツアーであったのか否かによって対応が異なりますので注意が必要です。