TOP16. 旅行者による契約の解除NO.196 「後発地震注意情報」を理由に取消の申出があったら取消料は取れないのか。
最終更新日 : 2026/03/06

NO.196 「後発地震注意情報」を理由に取消の申出があったら取消料は取れないのか。

質問: 青森県東方沖で最大震度6強の地震が発生し、気象庁は翌日未明に「北海道・三陸沖後発地震注意情報」を発表した。今回の旅行で利用する宿泊施設や観光地は、この地震の影響による被害は全くなく営業をしているが、後発地震注意情報により防災対応をとるべきエリアにいずれも入っている。

 旅行先が、この情報が発表されている地域であり、旅行の時期も地震発生後数日であるため、お客様が、旅行業約款募集型企画旅行契約の部第16条第2項第3号に該当し、取消料を支払わなくても旅行契約を解除できると言ってきた。お客様の主張どおり、取消料なしで旅行契約の解除に応じる必要があるのか。

【回答】

 「北海道・三陸沖後発地震注意情報」とは、2025年12月8日23時15分頃、青森県東方沖でMw(モーメントマグニチュード)7.4の地震が発生したことに関連し、気象庁から発表されたものです。

 同情報の発表を受けて内閣府から「北海道・三陸沖後発地震注意情報の発表に伴いとるべき防災対応」が発表されていますが、この資料の冒頭部で「後発地震注意情報発表に伴う特別な注意」として次のようなことが書かれています。

┌─────────────────────────────────────┐
 <北海道・三陸沖後発地震注意情報の発表に伴い防災対応をとるべき地域>
 ▶「特別な備え」及び「日頃からの地震への備えの再確認」を実施し、その上で
  社会経済活動を継続してください。
└─────────────────────────────────────┘

報道発表資料「北海道・三陸沖後発地震注意情報について」
https://www.bousai.go.jp/jishin/nihonkaiko_chishima/hokkaido/pdf/251209chuui_jouhou.pdf

 つまり、地震発生後1週間(正確には「地震発生から168時間経過した以降の正時まで)、対象地域においては「特別な備え」とされる「すぐに逃げられる態勢の維持」や「非常持出品の常時携帯」などを実施することを呼びかけられてはいますが、その上で「社会経済活動を継続してください。」とあるように、対象地域内における旅行サービス提供業者が、その事業を制限されたり、中止をしなければならないものではありません。

 従って、対象地域内が「特別な備え」を実施しているとは言え、以前と変わらず社会経済活動を継続し営業を行っており、大規模地震発生可能性が平常時に比べ10倍になっているとは言え、その確率は約1%であり、「旅行の安全かつ円滑な実施が不可能となり、又は不可能となるおそれが極めて大きいとき。」には当たらないものと言って差し支えないでしょう。後発地震注意情報発表期間中、対象地域内への来訪についても特に制限されるような指示、命令は見当たりませんので、常に緊急情報を取得できるようにし、滞在先の自治体等からのお知らせや交通状況等を事前に確認し適切に行動できるよう心がけていれば(通常、企画旅行業者が行うべきことの範疇)、旅行を中止する必要まではないものと考えられます。

 もちろん、旅行者の不安に思う心情に鑑み、取消料なしで旅行契約の解除に応ずるなど、営業的な配慮をすることが妨げられるものではありません。

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