TOP11. 受注型企画旅行契約の引受と成立NO.82 ETC割引で高速道路料金が値下げとなったが、契約済みの受注型企画旅行の代金を引き下げなければならないか?
最終更新日 : 2024/03/18

NO.82 ETC割引で高速道路料金が値下げとなったが、契約済みの受注型企画旅行の代金を引き下げなければならないか?

質問: 当社は受注型企画旅行において旅行代金の明細を出しているが、今般高速道路の料金がETC割引で下がったものを、旅行者に還元しないといけないか。

【回答】

 受注型であれ募集型であれ、企画旅行において「旅行代金に高速道路料金を含む。」という旅行条件で旅行代金を一人いくらと算出したものに対して、仕入れ努力のみならず、このような“棚ぼた”的な要因で原価が下がったものであっても、値下げ相当分を還元する必要はありません。実際に還元するかどうかは、営業的な見地から判断してください。

 そもそも企画旅行は「自己の計算において」サービス提供機関との間で旅行サービス提供に関する契約をするものであり(旅行業法第2条1項一号)、「自己の計算において」とは、どれだけの利幅を確保するのかは企画・実施会社の計算次第という意味です。

 このような性質を持つ企画旅行において、構成要素である個々の手配項目毎の明細を出す必要も本来はありません。やむを得ず明細を出す必要がある場合には手配旅行のように原価までは提示せずに、「各項目ごとの旅行代金は当社の定めた代金額です。」として、パーツ毎の販売代金を提示する方法等が考えられます。