TOP5. 募集型企画旅行の受託契約NO.28 受託旅行業者が倒産した場合に当社が旅行者に返金しなければならないのか?
最終更新日 : 2024/03/18

NO.28 受託旅行業者が倒産した場合に当社が旅行者に返金しなければならないのか?

質問: 当社は、最少催行人員に達しなかったことを理由に、旅行者との旅行契約を解除したが、受託旅行業者が旅行者に返金する前に倒産した。返金すべき旅行代金は当社と受託旅行業者との間で精算する前であったために、受託旅行業者が預かっていた。この場合でも当社が旅行者に返金しなければならないか。

【回答】

 企画・実施をする旅行業者である委託旅行業者が旅行者に対して、返金(払戻し)しなければなりません。

 旅行契約が委託旅行業者と旅行者との間で成立しておりますので、旅行者に返金する義務を負っているのは委託旅行業者です。したがって、受託旅行業者が旅行者に払い戻していないのであれば、受託旅行業者が旅行代金を預かっている場合であっても、最終的には委託旅行業者が旅行者に払い戻さなければなりません。委託旅行業者と受託旅行業者との間で精算が済んだかどうかは、本人(委託旅行業者)と代理人(受託旅行業者)との間の内部問題であり、外部者(旅行者)には影響を与えないからです。

 また、最少催行人員未達による旅行契約解除に基づく旅行代金の払戻しは、解除の日の翌日から7日以内に行なわなければなりません(標準約款募集型企画旅行の部第19条1項)。この義務を負っているのは、当然のことながら、委託旅行業者となります。

 本問のケースでは委託旅行業者が速やかに払戻しをしたうえで、その後、受託旅行業者に対して、求償することになります。