最終更新日 : 2022/04/13

NPC

◆紅司郎(こうしろう) 享年25歳

晃満(かがみつ)家の長子。故人。ひと月前遊学先で、先代当主祇久(ただひさ)の後を追うかのように急逝した。
家を継ぐまでにたくさんのことを見聞きし学びたいと我儘を通して旅をしていた。
人誑しの気質があり、誰とでも仲良くなりいつの間にか輪に溶け込むことを得意としていた。
誰にも心を開くようでいて、その実本当に深いところまでは入り込ませないミステリアスさを持つ青年。

◆祥(あきら) 14歳

先代当主祇久の後妻、美代子の子。次期当主候補と目されているが、元々妾の産んだ婚外子であったことや母親が芸者であったことが問題視されている。
折り目正しく礼節を欠かないが、峻厳で冷たい印象。誰に対しても態度を変えることはないが、何故か鷹介とは目を合わせようとしない。

◆美代子(みよこ) 37歳

先代当主祇久の後妻。元は新橋の芸者であり、小唄を得意としていた。
先妻やゑの死後、妾の身から子連れで後妻に納まったため、口さがない者たちからは財産目当ての毒婦と噂されている。
芸者時代の源氏名は『よし輝(よしき)』。

◆鷹介(ようすけ) 28歳

晃満家に古くからいる居候、らしい。滅多に表に出てこないため、晃満家の使用人であっても存在すら知るものは極めて少ない。
穏やかで優しげなどこか憂いを帯びた雰囲気の青年。

◆祇久(ただひさ) 享年51歳

ふた月前に病で急逝した晃満家の当主。
名家の主に相応しい威厳や鷹揚たる振る舞いなど人の上に立つ者としての資質に溢れていたとともに、海運業や土地の管理などに加え慈善事業にも積極的であったり、行き場のない子どもを使用人として雇ったりなど、人格者としても有名。
優しく聡明だが責任感が強く、先祖代々続いてきた晃満という家を守っていくことをなによりの使命としていた。
紅司郎や祥に対しては良き父であり、美代子に対しては良き夫であったという。
やゑとも結婚してからしばらくは睦まじい夫婦だったようだが、やがてやゑが気を病むようになり、亡くなる前の数年間は衝突することも多かったらしい。

◆やゑ 享年37歳

同じ華族である園部家から晃満家に嫁いできた、祇久の正妻。
奥ゆかしく品があり、少し繊細なところはあるけれど穏やかで優しい、まさに大和撫子と呼ぶべき女性。
嫁いでからしばらくは祇久とも仲睦まじい夫婦だったが、子どもができてから少しずつ気を病むようになったらしい。
紅司郎に対して何故か当たりが厳しく、ともすれば冷たいようですらあったという。
9年前に水死している。