北向きの部屋は相対的に南向きの部屋に比べて人気がないですから、最後まで残りがちなのは否定できません。
でも、それをまるで不動産屋が悪意を持って勧めたような言い方をするのは、そりゃいくらなんでも人を疑いすぎてませんか?たまには信じてあげてください。
と言いますのも、有名な文豪志賀直哉の書斎が北向きだったのは、そこそこ有名な話ですし、近代住宅の不倒の名作である前川國男邸は、北側に大きな庭がありました。
南側は直射日光が入りポカポカと暖かいですが、逆に直射日光は読書やデスクワークをする方にとっては目に悪いとも言われます。だから均質な光の入る北側の部屋を志賀直哉は書斎にしたのかもしれませんね。
また北側の庭は緑が良く見えます。なぜかと言えば、植物は太陽の方に葉や花を向ける性質があるからです。南側の庭では葉や花の裏側しか見えませんが、北側の庭なら表を向けてくれるというわけですね。
ということで、北向きの部屋も良いことはたくさんありますよ。