剣道の世界では、練習、鍛錬、錬成会、錬士など、「錬」と「練」の字が混ざってよく使われていますので、どちらが正しい使い方なのか迷われる方も多いかと思います。
結論から言いますと、どちらでも構わないそうです。
ですので使用する際は、常用的に使用されている字を使われたほうがよいかと思います。
例えば、「れんせいかい」という字は、全剣連でも坂井剣連でも金へんの「錬」を使っていますので、「錬」を使われたほうが無難かと思います。
「れん」という字の語源を見ると、
「れん」という意味は、あるものを、ある方法でねって加工するという意味があるそうです。
戦前には次の4つの「れん」があったそうです。
・金属をねって加工する「錬」
・糸をねって加工する「練」
・火をねって加工する「煉」
・水をねって加工する「湅」
戦後に「煉」と「湅」が常用漢字から外れ、「煉」は「練」に組み込まれたそうです。
そこで残った「練」と「錬」ですが、
「練」は、主に物体をこねる時に使います。例えば、粘土を練る、餡子を練るなど。
「錬」は、鍛える時に使います。例えば、金属を錬る。技を錬る。など。
「れん」というと、剣豪、宮本武蔵が「五輪書」に書かれた有名な次の言葉がありますが、
「千日の稽古を鍛とし、万日の稽古を練(錬)とす」
出典も練や錬など定まっておらず、やはりどちらでも良いようです。
以上です。