2023年6月号の剣道時代に関連記事が載っていましたので、その内容から説明したいと思います。
剣道部が地域の道場やスポーツクラブに移行するにあたり「道場やクラブチームで中学校の全国大会に出場できるのですか?」といった質問が多いそうですが、2023年度は各地区で足並みがそろっていないことから、できるだけ公平に対応するために道場やクラブチームに所属する選手は個人戦のみ出場できるようです。
道場やクラブチームが全国大会に出場できる条件として、次の7つがあげられます。
1.(公財)日本中学校体育連盟の目的及び永年にわたる活動を理解しそれを尊重すること
2.生徒の年齢及び修行年限が我が国の中学校と一致している(中学校に在籍している生徒であること)
3.地域スポーツ団体等(地域クラブ活動)にあっては、日常継続的に代表者もしくは指導資格を有する指導者の指導のもとに、適切に行われていること。
4.『学校部活動及び新たな地域クラブ活動の在り方等に関する総合的なガイドライン(令和4年12月27日スポーツ庁・文化庁発出)』の「Ⅱ 新たな地域クラブ活動」を遵守していること。
5.当該競技を管轄する中央競技団体もしくは都道府県競技団体に登録されていること。かつ同じ内容で都道府県中学校体育連盟に登録していること(登録費については、都道府県中学校体育連盟の方針による)。
6.都道府県における予選会となる全ての大会において、競技役員や審判など運営上必要な事項に協力すること。
7.地域スポーツ団体等(地域クラブ活動)で全国中学校体育大会につながる大会に参加する場合、在籍中学校での大会参加は認めない。その逆も同様である。
わかりやすく言いますと、中体連の一員として、一緒に子どもを育てていくことを目指していくことが大切であるということですね。
下図のデータを見てみると中学校の剣道部も部員数も年々減り続けていることがわかると思います。同じく高校剣道部のデータを見てみますと、1983年(昭和58年)にピークで9万5千人いた部員数が、年々右肩下がりで減り続け38年後の2021年(令和3年)には部員数3万人と約7割近い部員が減少したことがわかるかと思います。
部活動の地域移行は、「少子化」と「教員の働き方改革」により剣道部が減少し、子どもたちが剣道に触れ学ぶ場が減り続けていく中での1つの打開策になるものと考えられております。
まだ始まったばかりですので、これから様々な問題に対するルール作りが必要となってくると思われますが、剣道人口を増やすための取り組みの1つとして期待されるものであります。