全日本剣道連盟が発行する書籍に物打(ものうち)の明確な解説が見当たりませんでしたので、推測も交えて解説したいと思います。
刀でいう物打とは、刀身の中で最も切れる部分のことを言います。「切っ先三寸(きっさきさんずん)」とも呼ばれ、刀の切っ先から三寸(約9センチちょっと)の部分が一番切れるということです。
※一寸=3.03cm
野球のバットでいえば芯、ゴルフのクラブでいえばスイートスポットであり、範囲ではなく点なんですね。
剣道試合・審判規則(平成24年4月1日発行)第13条には「竹刀の打突部は、物打を中心とした刃部(弦の反対側)とする」と記載がありますので、物打という点を中心として剣先から中結(全長1/4)までの弦の反対側の竹の部分が打突部位ということになります。
※ちなみに中結から鍔元(つばもと)までの刃部を元打(もとうち)と言い、元打での打突は有効打突となりません。
では竹刀の物打はどこかと言うと、竹刀の場合は打突時に手の衝撃が一番小さく、打突力が最も大きい部分のことと考えられますが、上記の打突部の解説を踏まえると、打突部(剣先から中結の弦の反対側)の中心あたりと考えられ、剣先から1/8くらいの打突部が物打と考えられるかと思います。
物打ちを中心とした、、、という意味あいを、長さの中心点と考えるか?物打も含めたという意味あいと考えるか?で解釈は違ってくるかと思いますが、、
間違っている場合はご指摘ください。
下に剣道試合・審判規則(平成24年4月1日発行)P26に掲載されている竹刀の名称の図(わかりづらい)と上記解釈のイメージ図を掲載いたします。
以上です。