ご相談者様プロフィール
讃岐うどんを中心とした高級和食を提供するレストラン。
店主の地元・香川県からの直送「本場さぬきうどん」は、厳しい品質規定をクリアした本場の味。だしに使用するいりこは伊吹島産の最高級品のみを使用。香川の水質に合わせた特殊な軟水機を導入し、麺ゆでや麺締めまですべての工程において使用している。
ディナーメニューでは和食一筋40年超の料理長による本格的な和食を提供。全国を回って得た知識をもとに、ウツボやモウカザメの心臓など東京では珍しい食材を使用したメニューを提供している。
コロナ禍を受け、オンライン宴会パッケージも提供。メニューの配送に加え、店主がZoomを通じて宴席に参加し、メニューについて説明する企画も行っている。
ご相談内容
店舗運営に加え、通販の拡充を行っていきたい。
現状、通販メニューはなじみのお客様を中心に販売している。商品力には自信があり、口コミによる購入もあるが、もう少し認知を上げていきたい。
讃岐うどんそのものは競合も多く、そのもの単体ではなかなか注目されにくい。数ある中から選んでもらうためにはどうしたらよいか。
ご提案(1)お客様に選んで頂くためのストーリー付与
すでに通販やZOOMを使った宴会パッケージなど、多数の試みを行われているとのことで、今回は認知を上げる手段に絞り込んでご提案させていただきたいと思います。
競合が多いメニューのなかでいかにお客様の認知を上げるためには、商品の希少性や、作り手へのシンパシーとなる要素を強調し、お客様にとって「自分の選択が意味を持つ」と感じていただけることが大事と考えました。商品はもとより、お店に対して思い入れを感じていただければ、おのずとお客様も大切な人に薦めたくなるはずです。
今回ヒアリングを行わせていただいたなかで印象に残ったのが、
- 店主様が讃岐うどんの本場、香川県で長らくお店を経営されていたこと
- 讃岐うどんの本場から東京へ「進出した」経緯があること
- お店で扱う讃岐うどんは、本場・香川県の味を忠実に再現したものであること
- 和食を担当する職人さんが40年超というベテランであり、数多くの食材の魅力を知り尽くしていること
でした。
アプローチとしては、
- 40年超、日本中のうまいものと出会い続けた和食職人が惚れ込んだ瀬戸内の食材で提供する料理
- 讃岐うどんの聖地・高松で実際に食べられている「本場の味」を提供する
- 讃岐うどんの聖地・高松育った店主が、本物のさぬきうどんを食べてほしい思いから東京で開いたお店
といった、「このひとが選ぶ、作るのならば間違いない」と思っていただけるストーリーのアピールをご提案します。
お客様にとって「讃岐うどんのお店」「讃岐の食材に心底惚れこんだ職人が、多くの人にそれを紹介したい一心で始めたお店」では、後者のほうが「選ぶ理由」となり、お店をチョイスすることそのものがお客様自身の姿勢やメッセージへと転化して「自分ごと」となるのです。
(最近のマーケティング用語ではこれを「エシカル消費」と呼びます)
数ある中からお店を選ぶこと自体に意味ができるので、リピーター化も期待できます。
今後プレスリリースを発行する際もこうしたストーリーを前面に出し、時節や季節のトピックに結びつけることで、メディア側からもピックアップしやすい素地が出来上がります。
ご提案(2)より確度の高い層へ集中的にアプローチするためのSNS広告活用
もうひとつご提案するのが、SNS(Facebook, Twitter)上での広告出稿です。
- 特定の街区に住む人
- 特定の(購買力の高い)年齢層の人
はもちろん、
- 特定キーワード(香川、旅行、うどん、宅飲みなど)を多くつぶやいている人
- 特定の情報をフォローしている(香川や和食、ギフトに関するFacebookページをフォローしている)人
など、お店のコアな価値である「讃岐・瀬戸内の高級食材」に対して興味の強い層に向けて集中的にアプローチすることができます。
出稿料金は自由に決めることができ(払ったぶんだけ露出を獲得できる)、1万〜数万円程度コストパフォーマンスの高い認知獲得が可能となります。
まとめ
すでに口コミでも販売実績があり、商品の魅力についてはもはや自明であると状況といってよいと思います。あとはお客様の興味を以下に惹きつけ、お店をコンセプトごと「自分のとっておきのチョイス」と感じていただけるかが重要ではないでしょうか。
ひとりでも多くのお客様にとって「とっておきのお店」となりますことを願っております。