9歩の間合いの理由について、全日本剣道連盟発行の教本には記載がありませんでしたが、次の書籍に関係する記載がありましたので紹介します。
「有信館剣道(神道無念流)の歴史と文化/内藤常男」(ブックウェイ) P68
https://tinyurl.com/2fcc6zea
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「ところで、撃剣で重視されてきた「一足一刀」というのは元来 一刀流の述語であり、相手に打ち込む際にはまずは体を先に出しやや遅れて刀を出すことを示している。 手打ちではなく身体の総てが剣先の勢いとなるようにとの教えなのである。 組太刀の世界では、勝負が決する場所を「間境まざかい」「水月の場」などと呼び最も重視する。そして、この間境に入るために十分備える場所が「三間さんげん」(現在の9歩の間合い)の距離だと定めている。お互いがこの間合いから接近し勝負を決する間境を通過するとき、気後れしたり、刀が先にでないよう相手より早く「踏み込むべき場」に足を踏み込むことが「一足一刀」なのだ。「切り落とし」を下支えする身心技法が「一足一刀」であり、間合いだけを意味するのではない。それ故組太刀の稽古では、9歩の間合いで充実した気勢と姿勢を整え、「一足一刀」を学ぶのである」
この記述を見ると、9歩の間合いとは一刀流に源があるのかもしれません。
以上です。