TOP受身他の人から受けた行為(直接受身-他動詞)
最終更新日 : 2021/02/05

他の人から受けた行為(直接受身-他動詞)

基本文型

N1は N2に V受身形
N1=被行為者
N2=行為者

【かんたん文法】

  1. ある行為を、行為を受けた側から叙述する。

行為者は「に」で示され、元の能動文で「を」で示される被行為者が受身文の主語となる。

上司が 私を 呼びました。

私は 上司に 呼ばれました。

2.「送る/渡す/与える」など「XがYにZをV」の構文をとる動詞の場合は、2種類の受身文が作れる。

・飼育員がライオンにえさを与えた。
→①ライオンが飼育員(に/から)えさを与えられた。
②えさが飼育員から ライオンに与えられた。

①の場合、行為者は「に」または「から」で示される。②の場合行為者は「から」で示される。

3.「言う」の受身文では、行為者を示す助詞は「に」「から」のどちらも使える。

・客が店員に苦情を言った。→店員が客(に/から)苦情を言われた。

4.「作る/建てる/書く/設計する」など「創造」を意味する動詞の場合、行為者は「によって」で示される。

・この建物は有名な建築家によって設計された。

・モナリザはレオナルド・ダ・ヴィンチによって描かれた。

  1. 受身を使う場面

    ①私は同僚に呼ばれました。 → 事実の描写
    ②私は先生にほめられました。 → うれしい気持ち
    ③私は取引先の人に叱られました。→ 嫌な行為
    3 つのパターン全てで練習する。

【教えるときのポイント】

・本来は「上司に叱られました」だが、西日本では「上司から叱られました」をよく使う。

行為者を示す助詞として「から」を多用する傾向がある。

・読み物の文中の「受身文」をすべて「能動文」に変換してもらう。そうすると、すべての文に主語が必要となり文章が長くなる。

また、主語がくるくると変わるため、視点が定まらない読みにくい文章になる。→受身文の構造、必要性がよりわかるようになる。

例文

子どもの頃、いたずらをしてよく父に叱られた。