コネクタ(カプラ・ハウジング)には、防水、非防水を問わず「リテーナー」という部品が付いているものがあります。
「リテーナー」とは、ターミナル(端子)の”半挿入を検知するための部品”で、コネクタにターミナルを挿入する際、きっちりと奧まで刺さっていない状態だと”装着できないようになっている部品”のことです。
コネクタ製造メーカーの説明では
・ターミナルが半挿入の状態ではリテーナーがセット(装着)出来ない機構になっています。
・リテーナはコネクタハウジングに予め組み付けられており、高い作業性を備えています。
・組み付け時に半嵌合の起きにくい構造です。
というふうに紹介されています。ターミナルがキッチリ奥まで刺さっていないと押し込めない部品ですから、逆の手順になる場合、つまり「コネクタからターミナルを抜きたい場合」は、リテーナを解除してからでないと、ターミナルが抜けないようになっています。
リテーナーは非防水コネクタにも付いています。
青い丸で囲まれているのは、Mコネクタのリテーナーです。
赤い丸で囲まれているのが、Fコネクタのリテーナーです。
このコネクタのリテーナーは、カプラに半分刺さった状態で納品されてきます。
(完全に取り外してしまう事も出来ます)
住友電装製HW防水コネクタのリテーナーは、別部品で、品番もコネクタとは別に設定されています。
このコネクタのリテーナーは、納品時から半分刺さった状態になっています。
ターミナルを挿入してから押し込むことによって、ターミナルの半挿入が検知される仕組みで、押し込むことが出来なければ、ターミナルは”半挿入”、奧まで押し込むことが出来ればターミナルは定位置に挿入されています。
住友電装025型 NHシリーズのリテーナーについて
リテーナー解除時は、このように浮いた状態です。
リテーナーが効いている時は、丸で囲まれた箇所の段差が無くなります。
リテーナーを解除するには、丸で囲まれた箇所の引っかかりを外します。
元通りになれば、リテーナーは解除されています。
リテーナーは、完全に取り外すことも出来ます。
「4P090WPK-TS-BK-F」の場合
抜き治具については「CPRT-PA042」を使用しています。