TOPその他の業種の事業者からPRのプロに相談社会課題に関連するプロジェクト・事業のPRで気を付けるべきことは?
最終更新日 : 2020/06/22

社会課題に関連するプロジェクト・事業のPRで気を付けるべきことは?

ご相談者様プロフィール

新型コロナウイルス感染症に対して、支援につながる商品販売サイトを運営されているご相談者様です。

<相談の経緯>
・現状、サイトへの来訪者が少ない。お金をかけずにプロモーションする方法がわからない。
・コロナの影響で販売予定だった商品そのものの入荷が不足気味でもある。

ご相談内容

新型コロナウイルス感染症で落ち込んだ風潮や、様々な分断を解決すべく、クリエイターと連携した寄付型商品販売サイトを設立。少しでも多くの人を勇気付ける企画を行いたいとのことでした。
支援者・クリエイターにも露出できればと考えているものの、PRとなるとプレスリリースを打つくらいしか思いついていないとのことです。また、自社としても案件がなくなっている状況のため、広告を打つ余裕がなく、アイディアが枯渇している状況とのことでした。

課題点に対するご提案まとめ

  • トレーサビリティ(透明性)の重要性
  • なぜ自分たちがやる必要があるのか、意義と共感の重要性
  • 自社のリソースを改めて洗い出し、再活用する
  • サービスに含まれる要素を再度整理し、伝える

●トレーサビリティ(透明性)の重要性
支援型・寄付型のサービスは、通常の商品購入と異なり、お金の行く先が明確でないと違和感や不安感がでてしまいます。
特に、クラウドファンディング等での寄付文化に慣れている方からするとさらに不安に感じてしまうことがあることを認識することがとても大切です。
具体的には、寄付先や寄付状況などが見て分かる状態に表示させることをおすすめしました。また、SNSなどで進捗を共有することもオススメしています。

●なぜ自分たちがやる必要があるのか、意義と共感の重要性
・ ご相談者様の企業サイトを拝見すると、「女性主体」であることを自社の価値として感じ、表現しているように感じました。もしそうなのであれば、プロジェクトにおける寄付先もそのテーマ性に寄せるなど、「自分たちがやる理由」が明確であることでより共感されやすく、意義が伝わるのではないかと思います。
例)コロナウイルスの影響で家事育児や仕事で大変なお母さん達、貧困家庭のお子さんを支援する団体、教育支援やシェルターの設立をしている先、シングルマザー、あらわになったDV被害に対する支援団体、夜のお仕事の女性etc…

・ 参加したクリエイターや協力者の声など、共感の渦が生まれるように、「このプロジェクトに賛同した理由や想い」などを掲載、もしくはSNSで配信等するとさらなる認知拡大、共感につながるかもしれません。

●自社のリソースを改めて洗い出し、再活用する
・ ご相談者様は、自社メディア等多くの海外クリエーターを採用されているとのことでした。クリエイターはそこから登用できないか?など、今一度リソースを見直すことをおすすめしました。また、「お金以外のリソース」としてSNS、人脈、時間なども捉え直して見てもいいかもしれません。
例えば、
・SNSに進捗報告をする
・社員やクリエイター個人のSNS投稿
・知り合いの友達が多い人に使用、協力の旨を投稿してもらう

・究極は、友達一人一人に個別メッセージを送ることが重要です。
クラウドファンディングでも成功確率が高まるのはこのアクションと言われております。これは大衆に向けたリリースやSNSではなく、「自分に頼まれているんだ」と相手が理解することで、行動がしやすくなるからだと考えられます。

●サービスに含まれる要素を再度整理し、伝える
ご相談者様の持つサービスには、
①コロナウイルスの影響を受けた「クリエイターの支援」
②コロナウイルスで生じた課題に向き合う「団体の支援」
③それらによる「社会の活力の向上」
という三つの要素/狙いが含まれています。
現状、WEBサイトをしっかりと読み込まなければここが伝わりづらいと感じるので、きちんと自分たちでサービスに含まれる内容/要素を整理・理解し、ひとつひとつ丁寧にわかりやすく伝えていく工夫をしてみると、共感や支援をしたいと感じる人は増えるのではないかと考えられます。

その他(ご紹介したURLまとめ)

▶︎国連による全世界のクリエイター向けのブリーフ
https://www.unic.or.jp/news_press/info/36915/
クリエイターの制作された作品リスト
https://unitednations.talenthouse.com/?source=THMagHub

▶︎社会課題と連動した書体 Social type
http://socialtype.org/

▶︎デザイン性が高いわけではないが、かなりの寄付を共感をもって獲得できてた事例もある
https://forbesjapan.com/articles/detail/35162/3/1/1?fbclid=IwAR2DDtrKbJFf7IcVwROLME4XXjwL7wAWA1pzGR4I387gUX-RXI-xDBPYhnI

▶︎リアルとオンラインを融合したインディーズブランド支援ファーム
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000005.000041098.html

▶︎オンラインでクリエイティブを紹介する #zoomartmuseum
https://note.com/heralbony/n/n02a0665d5686

▶︎補助金の紹介
①オンライン配信・レッスン・授業など非対面型サービスへの転換する際の機材導入、販売促進費などを支援(上限200万円/助成率3分の2)
https://www.tokyo-kosha.or.jp/sup…/josei/jigyo/hitaimen.html
②ソーシャルビジネスや経営に影響を受けたスタートアップのクラウドファンディングの手数料支援(上限40万円/助成率3分の2) 
https://www.metro.tokyo.lg.jp/…/ho…/press/2020/06/10/16.html
③新型コロナウイルス感染症で顕在化した社会的課題の解決に向けた取組を支援(上限200万円/助成率3分の2)
https://www.tokyo-kosha.or.jp/support/josei/jigyo/social.html