TOP剣道の礼法について道場内で座る序列はありますか?
最終更新日 : 2021/06/02

道場内で座る序列はありますか?

正面に座る先生から見て左が上、右が下です。
下座に座る教え子たちから見ると正面右が上、左が下となります。

日本の伝統礼法の一つで「左を上位、右を下位」とする「左上右下(さじょう・うげ)」という考え方があります。

この考え方は、1400年前の飛鳥時代に遣唐使を通じて中国から伝えられました。
唐の時代、中国では「天帝は北辰(ほくしん)に座して南面す」という思想があり、皇帝は不動の北極星を背に南に向かって座るとされ、皇帝から見ると、太陽は左の東から昇って右の西に沈むため、太陽が昇る東は太陽が沈む西よりも尊いと考えられ、左のほうが右よりも上位とされたそうです。
※指南という言葉はえらい人が南に向かって指示するという語源とのこと。

日本では飛鳥時代から現在に至るまで「左上右下」の考え方が受け継がれ、礼法の基本として定着しています。

ただし、西洋のマナーは日本と逆の「右上左下(うじょうさげ)」なので気を付けてください。

ちなみにお雛様も関東雛(右上左下)と京雛(左上右下)の2つのタイプがあります。
お内裏雛は宮中での天皇の並び方を表したものですので、お雛様は向かって左側となるのですが、大正天皇が即位した時に、洋装の天皇陛下が西洋のスタイルで皇后陛下の右に立たれた事から、関東ではお雛様もこれに習い右上左下のスタイルが広まっていき、2つのスタイルが出来上がったそうです。

以上です。

ひな人形.JPG