【かんたん文法】
「と」「たら」「ば」
「と」
・ このボタンを押すと、おつりが出ます。
・ 右へ曲がると、郵便局があります。
この文型は「手順」「道順」などを示す場面でよく使われる。
「前件がおきると、後件が続いて起きる」こと。
「繰り返し観察される現象」を表すことが多いので、後件には話し手の意思でコントロールできることがらはこない。
「たら」
・ 歩いて行ったら、30分かかります。
・ 暇だったら、手伝って下さい。
・ 1日30時間あったら、どうしますか。
・ 仕事が終わったら、飲みに行きませんか。
・ 10時になったら、出発しましょう。
前件は「前件の完了」(または前件の状態であることが確認されたこと)を表し、内容は「必ず起きること」から「現実には起こら ないこと」まで可能である。
後件はその後生じる事柄(動作や状態)から、話し手の意思でコントロールできる事柄まで可能である。
条件表現の中では制限がゆるく、日常会話の中で他の表現よりよく使われる。
「ば」
・ 田中さんが来なければ、始められません。(田中さんがくれば、始められる)
・ 熱がなければ、おふろに入ってもいいです。(熱があれば、入ってはいけない)
・ 今日忙しければ、あした来て下さい。(今日忙しくなければ、今日来て下さい)
* 後件の成立は、前件の成立にゆだねられる。(仮定)
「前件の成立いかんによって、話し手の意向を述べることができる場合」は、後件に話し手の意志でコントロールできる事柄をと ることができる。
しかし、前件の述語が状態性でない場合はそうならないことがある。
・ 駅に着けば、電話して下さい。×
・ 地震が起きれば、近くの小学校に避難して下さい。× 主に書き言葉。
* 諺などによく使用される。
・ 犬も歩けば棒に当たる
・ 三人寄れば文字の知恵
・ 風が吹けば、桶屋がもうかる。
*前件が成立すると、後件が必然的に成立する(因果関係)
・春になれば、桜が咲く。