株式会社JITTは、Web制作・システム開発の会社です。Webサイト・LPの制作、CMSや店舗事業者向けのシステム開発などを提供しています。
同社は提携先の営業代理店から来る問い合わせに困っていました。代理店の数だけ担当者がおり、同じ質問が何度も来ては毎回同じ回答をするという非効率なコミュニケーションが常態化していたからです。
「制作業務に集中するため、コミュニケーションコストの削減を目指しました」同社取締役の平松氏は語ります。Tayori導入から約4年、導入時の選定ポイントや活用方法、そしてTayoriを長く使い続ける理由を伺いました。
【目次】
- 「BtoBにもFAQ」コミュニケーションコスト削減を目指して
- 問い合わせ対応の時間が大幅減。社内のナレッジ共有にも活用
- 「学習コストゼロ」はじめてでも“迷わない”という大きな価値
- 人件費とツール費用、俯瞰したコスト比較が重要
——御社の事業内容について教えてください。
当社は2023年8月に株式会社TEORYから事業分社化して生まれた会社になります。Web制作事業が中心ですが、一般的なWeb制作会社とは異なり直販の体制はあまりとっていません。複数の営業代理店と提携し、提携先が販売する商材としてWebサイト制作やシステム開発を提供しています。
当社はまだ設立間もないため、メンバーは代表含めて6名と少数精鋭です。私は現在取締役の立場ですが、元々は制作のプロジェクト管理を担当していました。Tayoriは分社化以前から利用しており、かれこれ4年ほどお世話になっています。
「BtoBにもFAQ」コミュニケーションコスト削減を目指して
——Tayori導入の背景にあった「課題」を教えてください。
営業代理店からの問い合わせがとても多く、「コミュニケーションコストの高さ」が課題でした。代理店の数だけ担当者がおり、同じ質問が何度も来ては毎回同じ回答をするという非効率なコミュニケーションが続いていました。
そこで、toCサービスのようにWeb上にFAQがまとまっていれば良いのではと考えました。ただ、専用のWebページを作るのもそれなりの工数がかかってしまいます。FAQを簡単に作成・更新でき、初期投資を抑えられるツールがないか探すなかでTayoriを知りました。
——営業代理店からはどのような問い合わせが多いですか?
「サイト修正の費用はいくらですか?」といった定型的な内容や、「〇〇をするにはどう操作すればいいですか?」といったサイトやシステムの操作方法に関する質問が多いです。
エンドクライアントが主に飲食店や美容室などのサービス業になるため、デジタルツールの操作に不慣れな方が多いのも理由としてあります。まず営業代理店に問い合わせが来て、当社に質問がまわってくる流れが多いです。
——Tayoriを選んだ「決め手」はなんですか?
決め手は「使いやすさ」と「安さ」でした。他のツールも含めてデモ版や無料プランをいくつか試しましたが、Tayoriが一番直感的に操作できました。月額費用も安く、コストパフォーマンスの高さに惹かれました。
問い合わせ対応の時間が大幅減。社内のナレッジ共有にも活用
——Tayoriの成果はいかがですか?
TayoriでFAQを作成してから、問い合わせ対応にかかる時間を大幅に削減できました。問い合わせが来ても該当するFAQページのリンクを送るだけで済み、制作業務により集中できるようになりました。
FAQの内容は定期的に更新し、いつでも最新情報を確認できるようにしています。また、FAQを見ても解決しないケースを想定し、すぐに問い合わせができるようフォームも設置しています。Tayoriのフォームはiframe(※)で外部ページに埋め込むことができるのも魅力的ですね。
※…HTMLタグの一つ。Webページ内に別のWebページを埋め込み、シームレスに表示することができる。
Web制作者の視点から見ても、TayoriのUIはとても優れていると思います。BtoBの業務システムは往々にして使いづらく操作にストレスを感じることも多いですが、Tayoriは本当にストレスフリーで満足しています。
——社内のナレッジ共有にもTayoriを活用しているそうですね。
はい、主にデザインやコーディングのTipsなどをTayoriで共有しています。私自身が今まで学んできたことを、後から入ってきたメンバーに伝える目的で作りはじめました。ナレッジを共有することで新人メンバーでもスムーズに業務を進められ、既存メンバーのスキル標準化にも一役買っています。
「学習コストゼロ」はじめてでも“迷わない”という大きな価値
——近年、作成したドキュメントをWebページとして公開できる無料ツールも登場しています。そんななか、4年以上もTayoriを使い続ける理由はなんでしょうか?
理由は一言使いやすいからなのですが、具体的に深掘りすると、「学習コストがかからない」というのが重要なポイントです。仰るように、クラウドかつ無料のドキュメント作成ツールもありますが、そうしたツールは良くも悪くも自由度が高く、はじめて使う人は操作に迷いやすいです。導入時の学習コストが高いということですね。
FAQに限定すると、Tayoriであれば一定の型のなかでシンプルに操作できるため、はじめて使う人でも迷わず作成できます。各メンバーに作成・更新を依頼することも多く、学習コストがかからないシンプルさには大変助かっています。
——複数名でツールを運用する場合、学習コストは大事な選定ポイントですね。
そうですね、「コミュニケーションコストを削減する」という目的でツールを探していたため、ツール自体の学習コストはなるべく低いほうが目的に沿っていました。昨今、DXによる業務効率化がトレンドになっていますが、TayoriはDXの第一歩に最適なツールだと思います。
人件費とツール費用、俯瞰したコスト比較が重要
——業務を効率化させたい担当者に向けて、最後にメッセージをお願いします。
当社のような小規模事業者(従業員数20人以下)の場合、経営層やマネジメント層も問い合わせ対応にあたることがあるでしょう。少人数の組織ゆえですが、収益増加を見込んだ営業的な目的でなければ止めたほうがいいです。
なぜなら、経営層やマネジメント層は人件費を時給換算すると数千円レベルの人材だからです。月額1万円前後のツールを活用し問い合わせ自体を減らしたほうが、コストパフォーマンスは高いといえます。
当社の場合、「同じ質問が何度も来ている」「毎回同じ回答をしている」というのが一種のアラートでした。そういった非効率な状態は業務効率を高める大きなチャンスともいえるので、TayoriなどFAQ作成ツールの導入をオススメします。
株式会社JITT 取締役
平松 虹太朗氏