株式会社ルネサンス
健康分野におけるサービスの提供 スポーツクラブ・介護リハビリ施設の運営 企業や地域の方への健康づくり支援
健康経営推進部課長 山本 雅子 氏 健康経営推進部主任 須田 正弘 氏
・共通のプラットフォームがなかったため、各営業担当の状況や、法人契約先にどのような回答をしているのかなど、詳しい営業内容が把握しづらい状況。
・法人契約先ご担当者がフォームを通じていつでも問合せや各種依頼・相談ができる状態に。
・BtoC用フォームは、法人契約先の従業員の方の声を集める場として作成。
・実際にフォームを設置し、社内関係者に画面を見せて利用方法を説明。法人契約先ご担当者へはウェビナー形式で周知。
・販促物の納品状況の記録が残るため、販促物の納品状況が「見える化」し、昨年の納品データをもとに契約先とより密なコミュニケーションを取れるようになった。
「株式会社ルネサンス」は、「“生きがい創造企業”としてお客様に健康で快適なライフスタイルを提案する」という企業理念のもと、健康分野におけるサービスを提供している会社です。スポーツクラブや介護リハビリ施設の運営をはじめ、企業や地域の方への健康づくり支援、オンライン関連や海外市場へ向けた取り組みなど多岐にわたる事業を展開しています。
今回、お話を伺ったのは同社健康経営推進部の山本雅子氏と須田正弘氏です。同部署がTayoriを導入したのは、2021年5月。コロナ禍によるテレワーク推進、法人契約先への訪問自粛など従来の営業活動の見直しを迫られる中、デジタルツールを活用して顧客のサポート体制の構築を図るべく、Tayoriの導入を決めたのだそうです。
同部署において、Tayoriはどのような働きを見せているのか、詳しくお聞きしました。
“生きがい創造企業”として個人だけでなく法人向けにもサービスを提供
事業内容についてお聞かせください。
山本: 株式会社ルネサンスは、「“生きがい創造企業”としてお客様に健康で快適なライフスタイルを提案する」の企業理念のもと、健康分野におけるサービスを多岐にわたって展開しています。1979年にテニススクールとして創業後、スポーツクラブや介護リハビリ施設などを計190か所(2022年3月末時点)で運営しています。
また、長期ビジョンとして「人生100年時代を豊かにする健康のソリューションカンパニー」を掲げています。ビジョンを実現するため、企業や健康保険組合の健康づくり支援や全国の自治体の介護予防事業の受託、オンライン事業、海外市場へ向けた取り組みなどを行っています。
健康経営推進部の業務についてお聞かせください。
山本: 健康経営推進部では、企業の人事総務部門や健康保険組合などとスポーツクラブの法人会員契約を結んでいます。法人会員契約を結ぶことで、企業の従業員の方が全国の「スポーツクラブ ルネサンス」を利用できる、オンライン上でヨガやフィットネスのレッスンを受けられるなどのサービスを提供しています。
須田: 法人契約先ご担当者が「健康経営を推進する」ために、弊社のサービスを効果的に活用してもらえるようサポートをしたり、従業員やご家族の皆さまの健康づくりがより活発になるようなサービス提供や支援を行ったりしています。従業員やご家族の皆様が心身ともに健康的に過ごすことが、法人契約先のビジネスにおける生産性の向上に繋がると考えています。
テレワーク推進により従来の営業活動を見直し新たな仕組みづくりに取り組む
Tayori導入の経緯についてお聞かせください。
山本: 健康経営推進部では、コロナ禍を機に法人契約先へのアプローチ方法に大きな変化が起きていました。その変化とは訪問型営業だけではなく、テレワークによるWEB上での営業や顧客支援の機会が増えた点です。
私たちの部署が契約を結んでいる法人契約先は、約900法人です。以前は1法人契約先につき1人の営業が担当に付く体制で法人契約先とやり取りをしていました。しかし、コロナ禍で法人契約先も私たちもテレワークの状況では、従来の「取引先に訪問して直接話を聞いて支援する」形だけで業務を進めるのは難しいと判断しました。
須田: テレワークでは、携帯電話のない法人契約先とは連絡が取りにくい状態となりました。そこで、基本的な対応はフォーム等でシステム化し、法人契約先が必要な時に簡易に連絡していただくことができ、複数の担当営業がサポートできる仕組みを作ろうと考えました。
Tayori導入前はどのような流れで業務を行っていましたか?
須田: Tayoriのような共通のプラットフォームがあった訳ではなく、「メール」「電話」「訪問」など、営業手段は個々に任せていました。このため、各営業の状況や、法人契約先にどのような回答をしているのかなど、詳しい営業内容が把握しづらい状況ではありました。
山本: 正直なところ、個々の営業内容を把握できていなくても業務は回っていたので、特に課題感を感じてはいませんでした。しかし、Tayoriを導入して個々の営業状況を「見える化」できたことで、結果的に法人契約先へのサポートの平準化や良い事例の共有など 営業活動の改善 に繋がりました。
BtoB と BtoC、2つのフォームを設置して営業活動に活かす
健康経営推進部における「Tayori」の使い方を教えてください。
須田: 法人契約先向けのBtoB用フォームと、法人契約先に所属する従業員向けのBtoC用フォームの2種類の問い合わせフォームを作成・運用しています。
法人契約先向けのフォームは、「ルネサンス法人会員契約 ご担当者様専用ページ」に設置しています。以前は、契約先の担当者から営業担当へ個別にメールや電話等で問い合わせが来ていました。Tayoriを導入後は、法人契約先ご担当者がWebサイトからフォームを通じていつでも問合せや各種依頼・相談ができる状態にしました。受信した問い合わせについては内容を確認した後、その時に対応できる最適な人材へ担当を振り分けています。
山本: 法人契約先に所属する従業員向けのフォームは、スポーツクラブの「料金プランページ」に設置しています。実は、法人契約先の従業員の方からスポーツクラブのフロントに、「自身の会社が法人契約をしているか」などの問い合わせが入るケースが少なからずありました。そこで、須田さんから「法人契約先の従業員の方の声を集める場を設けよう」と意見が上がり、法人契約先に所属する従業員向けのBtoC用フォームを作りました。
導入時、社内でTayoriを定着させるために何をしましたか?
山本: まず、「会社のサイトにサポートデスクのページを設けてフォームを設置する」「法人契約先からの依頼や問い合わせを集約する」「各担当に対応を割り振る」といったTayori導入後の顧客サポートの流れを作り、部署のメンバーに説明しました。そして、Tayoriの無料プランを利用して実際にフォームを設置し、社内関係者に画面を見せて利用方法のイメージを掴んでもらいました。
並行してウェビナー形式で説明会を開催し、法人契約先ご担当者への周知も行いました。Tayoriの導入時期がコロナ禍であり、法人契約先でもテレワークを推奨していたことから「オンライン上にやり取りを集約する」ことに賛同いただくお客さまも多い状況でした。
業務内容や販促物の納品状況の「見える化」により営業活動に変化が起きた
「Tayori」導入後に変化した点は何でしょうか?
須田: 各担当の営業状況が「見える化」し、チームでサポートできる体制を作れました。以前は1人の営業が1法人契約先を担当していたので、何らかの理由で担当の営業が外してしまうと、導入前の状況では対応がストップしていました。しかし、Tayori導入後は、私と山本さんでその時に在席しているメンバーに担当を振り分けるため、対応スピードを上げることができました。
山本: 「見える化」でいうなら、販促物の納品状況が分かるようになったのも大きな気づきですね。
販促物の納品状況が「見える化」されたということでしょうか?詳細をお聞かせください。
山本: 健康経営推進部では、契約先の従業員へスポーツクラブの利用を周知するために、リーフレットや社内広報用の素材などを納品しています。Tayori導入前は「どこに、何を、どれくらい」納品できているかを正確に把握することができていませんでした。しかし、Tayori導入後はフォームから納品依頼が来るため、「何冊の納品依頼がきた」「会報誌にどの素材を提供した」などの記録が残るようになりました。
現在、Tayoriを導入してから2年目に突入しているので、昨年の納品データをもとに契約先とより密なコミュニケーションを取れるようになりました。また、昨年の数字と比較して「今年は前年比を越えられるようにがんばろう」とメンバーのモチベーションアップにも繋がっています。
Tayoriは問い合わせ対応だけでなく営業ツールとしても使える!
今後の展望についてお聞かせください。
山本: 現在、私たちは約900件の取引先と法人契約を結んでいます。よりきめ細やかなサポートを行っていくためにも、引き続き顧客対応の仕組みの底上げを進めていかなくてはなりません。現在は、問い合わせフォームに来た依頼の対応をしています。今後はフォームだけでなく、何が「問い合わせ」で、何が「依頼」で、何が「相談」かを明確にしたうえで、「FAQ」の形で情報を整理していきたいですね。
また、法人契約先の健康経営に対する取り組みや、弊社のサービスの活用事例などのコンテンツ配信をしたいとも考えています。記事内にフォームを設置して、記事を見た人からアクションを起こしていただけるような仕組みを作り、そのアクションの中からお客さまのニーズを見つけて、より効果的な営業活動に繋げられたらと思います。
須田: 私は、法人契約の事業はBtoBだけでなく、BtoCだけでもなく、「BtoBtoC」だと考えています。企業の要望と、実際に勤務している従業員の問い合わせ内容に違いがあると分かれば、ギャップを埋めるための提案やサポートができます。法人契約先に所属する従業員向けのBtoC用フォームの運用を始めてから、エンドユーザーである顧客の声を聞けるようになりました。その声の内容から新たなチャンスを生み出せる点に、営業活動を進めるうえでのおもしろさを感じます。
これまでは耳にする機会が少なかった「顧客の生の声」を、Tayoriを導入したことで聞けるようになり、法人契約先へのアプローチ方法の幅も広がりました。Tayoriは問い合わせ対応だけでなく、営業活動を進めるための データを集めるツール としても使える、利便性の高いサービスだと思います。
須田 正弘 氏 株式会社ルネサンス健康経営推進部主任
在学中より選手兼プロテニスコーチとして活動。選手育成や地域の皆様へのテニス指導に携わり、2004年に株式会社ルネサンスへ入社。スポーツクラブのテニスチーフとしての勤務を経て、2015年より健康経営推進部に着任。複数契約先の担当として営業活動に取り組みながら、Tayoriの導入など新たなチーム運営の主軸として、更なる健康経営の推進と顧客のサポートを行っている。