初のオフラインイベント「Tayoriユーザー会 for カスタマーサポート」を2024年12月20日(金)に開催いたしました。本イベントは、日頃のご愛顧への感謝と、ユーザーのみなさまへカスタマーサポートの運営や改善に役立つ情報提供のために企画いたしました。
本記事では公開事例インタビュー、FAQの専門家でありFAQコンサルティングを手がける樋口氏による「公開!FAQ赤ペン添削」など、今すぐカスタマーサポート業務に役立つ情報をお届けしたユーザー会の様子をお届けします。
【目次】
- 初のオフラインイベントで語る「Tayoriの想い」
- 「一時間以内に一次返信」を KPI達成にむけたTayoriの取り組み【Tayoriカスタマーサポートによる活用事例の紹介】
- お客様の声を活かし社内で繋げていくのがカスタマーサポートの使命【株式会社フライヤー 林屋氏 公開事例インタビュー】
- 大事なことは「毎日試行錯誤し 改善を繰り返す」こと【公開!FAQ赤ペン添削】
初のオフラインイベントで語る「Tayoriの想い」

「ユーザー会が良い場になるように、全力で尽くしていきたい。」Tayori事業部 事業部長 竹内 一浩。
Tayori事業部カスタマーリレーションズチームマネージャーの桑田による開会の挨拶の後、Tayori事業部 事業責任者である竹内より挨拶を行いました。
2024年12月16日に実施した、紙飛行機飛行距離の世界記録に阪神の梅野隆太郎選手と挑戦したイベントについての報告と、「オンラインではなく直接ユーザーのみなさまにお会いできてうれしい」という率直な気持ちや「Tayoriがみなさまの大切な問い合わせをしっかり届け、お客さま同士の良い関係作りを作っていきたい」というTayoriの想いについてお伝えし、ユーザー会がスタートしました。
参考:日本記録を樹立!阪神タイガース梅野選手とTayoriが紙飛行機の飛行距離で64.652m到達 | 株式会社PR TIMESのプレスリリース
「一時間以内に一次返信」 KPI達成にむけたTayoriの取り組み【Tayoriカスタマーサポートによる活用事例紹介】

お問い合わせの内容3分類。
ゲストユーザーからの公開事例インタビューの前に、まずはTayoriのカスタマーサポート業務における取り組みについて桑田よりご紹介しました。
カスタマーリレーションズチームでKPIとして掲げている「一時間以内に一次返信」達成のため、お問い合わせを「質問」「依頼」「相談」に3分類し、それぞれのお問い合わせについて最適に対応するためのフォームやFAQの活用事例などをお話ししました。
また、ユーザーのみなさまからご相談が多い、日々の運用のための取り組みについても、ご説明しました。

日々の運用のために行っていること。
Tayoriのカスタマーサポートの現場で実際にどのようにTayoriが使われているのかについて、みなさま熱心に耳を傾けていました。
お客様の声を活かし社内で繋げていくのがカスタマーサポートの使命【株式会社フライヤー 林屋氏 公開事例インタビュー】

右 株式会社フライヤー 林屋氏。
桑田が引き続きモデレーターを努め、株式会社フライヤーの林屋氏をゲストにお迎えし、公開事例インタビューのコーナーがスタートしました。
株式会社フライヤーは、ビジネスパーソン向けの本の要約サービス「flier(フライヤー)」を提供するIT系事業の会社です。林屋氏はカスタマーサクセスとしてお問い合わせ対応などのサポート業務を担当しています。
「問い合わせの大体6割近くがいわゆるFAQで解決できる同じような問い合わせでした。また、月200件ぐらいの問い合わせを2人体制で対応する必要があり、問い合わせ対応が逼迫していました。その状況を何とか解決したいと考えたことが、Tayori導入のきっかけです」
Tayori導入前に、すでにFAQはあったのですが、過去の遺産のような形になっている内容のものも多かったそうです。
そのため、Tayoriを導入し林屋氏がサポート担当になった際に、まずは導線やFAQの名称を「よくある質問」に変更するなどのUI改善や、QAに優先順位をつけ、見られていないものや古いもの、同じような内容のものをExcelでまとめてスリムにしていくなどFAQの改善も進めました。
また、FAQのQAの最後に問い合わせフォームへの導線を設けることで、問い合わせ対応時にFAQを見たが解決できなかったお客様からの問い合わせなのかをわかるようにし、同じような質問の件数が増えた時点でFAQにするかどうかを判断するなどの取り組みも行っています。

運用や様々な取り組みについてお話いただきました。
導入後の効果については、一年ほどの運用を経て「月に200件ほどの問い合わせが60件ほどに減少している」と、数値上の成果が表れているとの嬉しいご報告をいただきました。
さらに、問い合わせ内容を社内の開発会議に上げることで、プロダクト改善にもつなげているなど、お客様の声を活かす取り組みも推進されています。
最後に「お問い合わせを削減しようしようと思いがちになってしまいますが、カスタマーサポートにとってお客様の声が武器であり、こういったものを改善したいと言える力になっています。
お問い合わせいただけることにすごく感謝していますし、お問い合わせいただいた内容を社内で繋げていくことが、私たちの使命なのかなと思っています。」と、お客様の声の大切さについて改めてお伝えくださいました。
導入事例:問い合わせ数40%減、カスタマーサクセス流“本質思考”が導いたFAQ&プロダクト大改善【株式会社フライヤー】 | Tayori Blog
「解約を抑制していくのが会社としての課題。お客様に『フライヤーを使ってよかった』というサクセスを届けるために、お客様の成功はなんであるのかを追求していきたい」と今後の展望についてもお話しいただき、公開事例インタビューは終了しました。
カスタマーサポートの課題感と取り組みや、お客様の声への向き合い方について、みなさま感銘をうけていらっしゃいました。
大事なことは「毎日試行錯誤し 改善を繰り返す」こと【公開!FAQ赤ペン添削】

ハイウエア株式会社 代表 樋口恵一郎 氏。
ハイウエア株式会社 代表 樋口恵一郎 氏
プログラマ、通信機器SEを経て2007年にITコンサルとして起業。
AIの周辺技術(自然語対話解析、音声認識、チャットボット、FAQシステムなど)の多くの導入に携る。システム導入先はほぼカスタマーサポート、コンタクトセンターということもあり、導入効果測定値とコンテンツの密接な関係性に着目する。研究と商用運用を積み重ねFAQコンテンツ(書き方)の質がカスタマのみならずシステムやカスタマーサポート従事者の能力を活かし大きな効果を上げることを実証する。その実績と経験を『良いFAQの書き方』、『良いFAQの育て方』として上梓しさらにコンタクトセンター現場やセミナーで展開している。
続いては、「公開!FAQ赤ペン添削」と題し、FAQに関する本の著者である樋口恵一郎氏によるFAQ公開添削のコンテンツが開始しました。樋口氏は、Tayoriの提供する「FAQコンサル」プランにも、FAQの構築支援からコンサルティングまで参画いただいているFAQの専門家です。
今回の公開FAQ添削では、公開事例インタビューにもご協力いただいた株式会社フライヤー様のFAQを例に公開添削を実施しました。
「先ほどの公開事例インタビューでお話しいただいた『スリム化』『優先順位』、さらに『お客様の声は宝の山』これが大事です。FAQのことで僕がまっさきに言うのはお客様の声を分析しましょうっていうこと。」
「しかし、セミナーにいらっしゃるすごく意識の高い企業の方でも、コンタクトリーズン分析※をしている企業は30%ぐらい。お客様の声は宝の山ですという、林屋様の言葉を僕も胸にもう一度刻んでこれからお話をしたいと思います。」と、お客様の声の重要性についての話題からスタートしました。
※コンタクトリーズン分析とは:顧客の問い合わせ理由をカテゴライズすることで、問い合わせの傾向を掴む分析手法。

FAQ専門家からの話に熱心に耳を傾ける。
まずは、FAQを確認する際によくあるユーザーの特性について説明がありました。
・情報をそのままとらず、都合のいいように解釈する時もある
・文字が多いのは面倒。じっくり読まない
・少しでも理解できないことがあったらちょっと不安。
「つまり、ユーザーさんはこちらがこれぐらい分かるでしょうって思ってる体でFAQを出しても分らないことが多い。」と樋口氏。
さらに、「質問ではないQ」「曖昧なQ」「長いA」「答えていないA」など解決できないFAQの典型パターンの例があげられると、参加者のみなさまもユーザーの立場として考えると思い当たる点も多いようで、共感の頷きが多くみられました。

実際のFAQを例にあげ、改善ポイントについて説明。
公開添削では、株式会社フライヤー様の実際のFAQを確認しながら、さらに効果の出るFAQに改善するための5つのポイントについてお話しいただきました。
カテゴリー名の見直しや読まれるアンサーの書き方など、具体的なアドバイスを交えながらの説明を、みなさま熱心にメモを取りながら参加していました。
最後に「FAQを全部綺麗にすることはFAQの営みの最初の一歩です。大事なのはその後に、毎日毎日、もっと良くならないかな、もっと良くならないかな。お客さん解決してないぞ。じゃあ何がいけないんだろう?こういう風に書き換えてみようっていう、試行錯誤を繰り返すこと」とFAQ運用の大切な点についてお伝えいただき、公開添削は終了しました。
その他、今後のTayoriの開発ロードマップについての説明のあと、懇親会が開催されユーザーのみなさまの交流が深まる時間となりました。
次の機会ではよりパワーアップしたコンテンツをお届けしますので、今回参加いただけなかった方もぜひご参加お待ちしています!