TOP物質物-37:フランス循環経済法の鉱物油規制物質は、chemSHERPAでの情報伝達は可能でしょうか。(公開日:20250312)
最終更新日 : 2025/03/12

物-37:フランス循環経済法の鉱物油規制物質は、chemSHERPAでの情報伝達は可能でしょうか。(公開日:20250312)

本規制はフランス独自のものであり、欧州における化学物質規制は、REACH規則に準ずることとされている欧州の基本方針に反する規制ですが、フランスは本規制を撤回していない現状ですので、事業者は本規制を遵守せざるを得ない状況です。
フランス循環経済法の鉱物油規制は、chemSHERPAにおける管理対象基準ではありませんので、その対象物質は、chemSHERPAに収載されていません。それに相当するSN番号も作成していない状況です。今後も、収載の予定はありません。
対象のMOAH/MOSHは、以下で定義される物質ですが、天然物由来の物質であり、そのCAS登録番号は特定されていません。当局からも対象物質のCAS登録番号は公開されていない状況です。
貴社がご利用のインク中にMOAH/MOSHが使用されているかどうかの確認は、インクのサプライヤーにご相談ください。
(1) 1-7個の芳香環から構成される鉱物油系芳香族炭化水素類(MOAH)
(2)炭素数16~35から構成される鉱物油飽和炭化水素類 (MOSH)
大変申し訳ございませんが、chemSHERPAで上記規制物質を情報伝達される場合は、管理対象物質以外として記載をお願いいたします。
管理対象物質以外の入力方法は、ツールに同梱している「」入力マニュアル」をご参照ください。

成形品ツール_入力マニュアル(V2R1_2.10版).pdf
管理対象物質以外の物質を、任意で報告する場合には、直接、物質の名称を英語でマニュアル入力します。
-製品評価技術基盤機構(NITE)の CHRIP 等の公開データベースを活用するなどして、 「標準的な名称」を使用してください。
NITE CHRIP:http://www.safe.nite.go.jp/japan/db.html
尚、情報伝達される際には、成分情報画面のコメント欄に、フランス鉱物油規制に該当する旨を記載されることを推奨いたします。

参考文献
2023年からの包装材への鉱物油使用禁止、一次包装以外も対象(20221026) 
https://www.jetro.go.jp/biznews/2022/10/aac025faf6a41847.html
【印刷インキ工業会】「フランスにおける印刷インキ鉱物油規制について」
https://www.aj-pia.or.jp/news/%E3%80%90%E5%8D%B0%E5%88%B7%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%82%AD%E5%B7%A5%E6%A5%AD%E4%BC%9A%E3%80%91%E3%80%8C%E3%83%95%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%B9%E3%81%AB%E3%81%8A%E3%81%91%E3%82%8B%E5%8D%B0%E5%88%B7%E3%82%A4/
印刷インキ工業会 フランスにおける印刷インキ鉱物油規制 
https://www.aj-pia.or.jp/wp-content/uploads/2024/08/Regarding-the-Response-to-French-Mineral-Oil-Regulations.pdf
フランス当局による鉱物油規制のFAQ(フランス語)
https://www.ecologie.gouv.fr/sites/default/files/documents/FAQ_HM_emballages_impressions.pdf
フランスの鉱物油規制の強化および拡大生産者責任の義務に対する日本企業の対応
https://www.iri-tokyo.jp/tiri-news/shien-2022-12-02/

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