コンバージョン(CV)の意味とは?計測方法・コンバージョン率の計算方法を紹介
Webマーケティングの重要性が高まり続ける中、「コンバージョン」が何か、全く知らないという人は少ないでしょう。ただ、「コンバージョン=商品購入・契約」と思っている人は、多いかもしれません。
本記事では、コンバージョンの正しい意味や、細かい種類について解説。コンバージョンを高める方法と、そのための分析方法もお伝えします。
コンバージョン(CV)の意味とは?
マーケティングにおけるコンバージョンとは、「最終的な成果」を意味します。商品の購入やサービスの契約、資料請求などがよくあるコンバージョン例です。
では、コンバージョンにはいくつかの種類があるのは、ご存知でしょうか。
まずは、コンバージョンにはどのようなものがあるのか、6つ紹介します。
総コンバージョン
総コンバージョンは、ユーザーごと、あるいはユーザー全体のコンバージョン回数を知りたいときに使われる指標です
例えば、商品を3回購入したAさんと、1回購入したBさんがいたとします。総コンバージョン数は、Aさんが3回、Bさんが1回。全体では4となります。
ユニークコンバージョン
ユニークコンバージョンは、コンバージョンした回数ではなく、「人数」を知りたいときに有効です。同一ユーザーが何度コンバージョンしても、期間中のコンバージョン数を1回としてカウントします。
商品を3回購入したAさんと、1回購入したBさんの例で考えましょう。総コンバージョン数はAさんが3回、Bさんが1回です。しかし、ユニークコンバージョンではAさんもBさんも1回とカウントし、全体で2となります。
直接コンバージョン
直接コンバージョンとは、広告に訪問したユーザーが、そのままコンバージョンに至ることです。広告からWebサイトに訪問し、離脱することなくコンバージョンに至ると、直接コンバージョンとなります。
間接コンバージョン
間接コンバージョンとは、初回訪問ではコンバージョンには至らず、後日コンバージョンに至ることです。ブックマークや検索から再訪問したり、ほかの広告を見て商品購入を決めたりといったケースがあります。
クリックスルーコンバージョン
クリックスルーコンバージョンは、広告をクリックしたユーザーが、そのままコンバージョンすることです。直接コンバージョンとの違いは、広告アクセス後のユーザー行動にあります。
広告クリック直後のコンバージョンは、クリックスルーコンバージョン。Webサイトから離脱はしないものの、ページ回遊してからコンバージョンすると、直接コンバージョンとなります。
ビュースルーコンバージョン
ビュースルーコンバージョンとは、広告を見たユーザーが、広告クリック以外の方法でコンバージョンに至ることです。
広告が、ユーザーにとって気になるものだったとしても、必ずクリックされるとは限りません。しかし、インパクトの大きかった広告や何度も目にした広告は、ユーザーにとっても気になるもの。後日、ユーザー自ら検索し、コンバージョンに至ることもあります。
コンバージョンになりうる値
「コンバージョン=商品購入」というイメージは、まだまだ強いでしょう。
しかし、コンバージョンとなりうる値にはさまざまなものがあります。メディアのタイプが変われば、何をコンバージョンに設定すべきかも変わります。
次からは、メディアごとにどんな値をコンバージョンとして設定すべきか、見ていきましょう。
企業サイト・オウンドメディアの場合
企業サイトやオウンドメディアの場合、次のようなユーザー行動がコンバージョンとなります。
- 問い合わせ
- 資料請求
- メルマガ登録
- アプリダウンロード
- SNSのフォロー
- イベントやセミナーへの申し込み
利益の獲得ではなく、見込客の獲得をコンバージョンと捉えるといいでしょう。
ECサイト・オンラインショップの場合
ECサイトやオンラインショップの場合、商品購入がコンバージョンとなります。ただし、商品購入にいたるまでの「中間コンバージョン」も設定しておくと、サイトを改善しやすいでしょう。
中間コンバージョンとは、次のようなユーザー行動です。
- 商品リンクのクリック
- 商品をカートに入れる
- 会員、メルマガ登録
情報メディアの場合
情報メディアの場合、企業サイトやオウンドメディアとほぼ同様のユーザー行動がコンバージョンとなります。
- 問い合わせ
- 資料請求
- メルマガ登録
- アプリダウンロード
- SNSのフォロー
- イベントやセミナーへの申し込み
情報メディアからの、企業サイトや商品・サービスサイトへのアクセスも、コンバージョンと捉えてもいいでしょう。
また、テーマに沿って複数の会社やサービスを紹介しているようなサイトでは、各企業(サイトにとってのクライアント)への総客もコンバージョンとなり得ます。
SNSの場合
SNSの場合、次のようなユーザー行動がコンバージョンとなります。
- 広告やリンクのクリック
- フォロー
- プロフィールへのアクセス
SNSのようなフロー型(発信がどんどん流れていく)の媒体では、まずは発信がユーザーの目に触れる機会を増やさなければなりません。
SNSから自社サイトや商品・サービスページへのアクセスを最終コンバージョンとするなら、最終コンバージョンの母体となる「表示回数の増加」につながるユーザー行動は、中間コンバージョンとなります。
コンバージョンを計測する方法
コンバージョンを正しく計測してこそ、サイト改善のためのデータが得られます。データ分析を重ね、PDCAサイクルを回し続けることで、コンバージョンは自然と増えていくでしょう。
次からは、コンバージョンを計測する方法をお伝えします。
Googleアナリティクスでタグを設定する
Googleアナリティクスでコンバージョンを計測するときは、計測のためのタグ(コンバージョンタグ)を設定します。
タグは、Web広告からどのくらいのコンバージョンが発生したのかを測るためのものです。設定したタグを、問い合わせや商品購入の「完了ページ」に設置することで、広告からのコンバージョン数を正確に計測できます。
広告管理ツール
広告管理ツールを使い、コンバージョンを計測する方法もあります。
ツールにはさまざまなものがあり、追跡できるユーザー行動や、分析方法も多岐にわたります。ユーザーの行動を長期にわたり観測するものや、どのような経路からコンバージョンに至ったのかがわかるものなど、自社の目的に合ったものを選びましょう。
コンバージョン率(CVR)の計算方法
コンバージョンが適切な値になっているのか判断するためには、コンバージョン率(CVR)を測らなければなりません。
コンバージョン率とは、Webサイトの訪問者や特定のページの閲覧者のうち、どのくらいのユーザーがコンバージョンに至るのかを表した数値。次の計算式で求められます。
CVR = CV数 / セッション数 × 100
コンバージョン率を上げる3つの方法
最後に、コンバージョン率を高める3つの方法を紹介します。施策を実施したら、データを取り、定期的にコンバージョン率を計算しましょう。どの施策が、どの程度コンバージョン率を上げたのか、把握するためです。
コンバージョンポイントやCTAを設定する
コンバージョンポイントやCTAを設定し、ユーザーの行動を、積極的に促していきましょう。
コンバージョンポイントとは、複数のコンバージョンを設定すること。最終的に、ユーザーにどんな行動を取ってもらいたいのかを複数設定し、コンバージョンの回数を増やします。
CTAとは、「Call To Action」の略語で、「行動喚起」のことです。お問い合わせボタンを設置したり、ユーザーが次の行動を意識しやすいようにテキストを調整したり、ユーザーの行動ベースでサイトを改善します。
マイクロコンバージョンを設定する
マイクロコンバージョンを設定すれば、より深い分析や、効率的な戦略策定ができます。
マイクロコンバージョンとは、最終的なコンバージョンに至るまでにユーザーが辿る、「中間地点」のこと。複数のマイクロコンバージョンを設定することで、どんなユーザー行動が最終的なコンバージョンに結びつくのか分析しやすくなり、サイト全体を設計しやすくなります。
SEO対策やLPO対策を行う
コンバージョン率を挙げる方法には、SEOやLPの作成も効果的です。
SEOは、検索結果に対し、Webページを上位表示させる施策です。検索結果から訪れるユーザーは、解消したい悩みや欲しいもの、目的があるユーザーです。訪問者一人ひとりの目的がはっきりしているため、コンバージョンに至るまでの戦略も立てやすいでしょう。
LPOは、LP(ランディングページ)を改善していく施策です。ユーザーの行動を分析し、LP改善に役立てます。ヒートマップでユーザーから注目されている部分を可視化したり、ABテストで最も反応の良いレイアウトを探したりします。
LPを運用したことがないという方、LPに興味のある方は、以下の記事が参考になります。
関連記事:LP(ランディングページ)とは?特徴・メリット・デメリット・運用の3つのポイントを紹介
コンバージョンさせたい内容を明確にし、導線を確保する
コンバージョンを増やすには、導線を整えることと、CTAを設置することが大切です。
特に企業サイトの場合は、お問い合わせがコンバージョンの指標になっていることも多いでしょう。わかりづらいお問い合わせボタンや、使いづらい入力フォームは、ユーザーの行動を妨げてしまいます。せっかくアクションを起こしてくれたユーザーが、途中で離脱しないよう、見やすくわかりやすいものを作りましょう。
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