株式会社WACUL
マーケティングDXツール「AIアナリスト」運営同ツールを用いた各種サービス(SEO記事制作・広告運用支援等)の提供
アカウントマネージメント統括部執行役員 統括部長 松尾龍氏
・依頼内容を見落として対応が遅くなり、トラブルにも繋がってしまうことがあった。
・問い合わせ内容を社内全員で共有したことで、タスクのやり漏れ防止に繋がった
「株式会社 WACUL(ワカル)」は、マーケティング&セールスの DX(デジタルトランスフォーメーション)プラットフォームを運営している会社です。人工知能を用いたツール「AI アナリスト」を武器に、SEO 記事の制作や広告運用支援などさまざまなサービスを提供。業界を問わず、多くの企業に採用されています。同社の事業を運営するにおいて、「Tayori」はどのように使われているのでしょうか。アカウントマネージメント統括部執行役員統括部長の松尾龍氏にお話を伺いました。
人工知能を使ったツールで企業の Web マーケティングをサポート
「株式会社 WACUL」について教えてください。
弊社は人工知能を用いたアクセス解析・改善提案ツール「AI アナリスト」を通じて、企業のデジタルマーケティングの支援を行なっている会社です。2010 年、Web コンサルティング会社として創業。数年後、事業を進める上で培ってきたノウハウや知見を形にしようとの話が持ち上がり、「AI アナリスト」の前身となるツールの開発をスタートしました。2015 年に公式リリースし、すでに 6 年が経っています。現在は「AI アナリスト」だけでなく、さらに上流の戦略立案を担う「DX コンサルティング」や、下流の BPO ビジネスである「AI アナリスト SEO」「AI アナリスト AD」なども立ち上げ、デジタルマーケティングの DX を、上流から下流まで一気通貫でサポートできる形に事業を拡大してきました。
どのような企業と取引がありますか。
大手から中堅中小企業まで、幅広い規模の企業にご利用いただいています。具体的には広告宣伝費用の上位 100 社程度で、マーケティングに強く取り組んでいる 50%以上の企業と取引をしています。
「AI アナリスト」とは、何をできるツールなのでしょうか。
アクセス解析ツール「Google アナリティクス」を土台にし、Web マーケティングにおけるデータの分析から課題発見、改善提案までを自動で行います。さらに提案に対する効果検証を行い、データに基づいてマーケティングの PDCA をサポート。PDCA の「Do」にあたる部分の実行支援も行なっています。
クライアントの要望に応えて新サービスを立ち上げ
「AI アナリスト」を用いて、どのようなサービスを提供していますか。
「AI アナリスト・シリーズ」と呼ぶ、この BPO(実行支援)サービスは 2 つです。1 つは、SEO 記事を執筆する「AI アナリスト SEO」。2 つ目が、企業の広告運用調整を自動で行う「AI アナリスト AD」です。Web コンサルを行う上でクライアントから多く要望をいただいたのが、「集客面を一緒に伸ばして欲しい」ということでした。このため、要望に応えるべく「AI アナリスト SEO」と「AI アナリスト AD」のサービスを立ち上げました。ありがたいことに多くのクライアントにご利用いただき、同サービスは現在進行形で成長を続けています。
見やすさとシンプルな操作性が「Tayori」採用の決め手
御社では、どの場面で「Tayori」を利用していますか。
「フォーム・受信箱」です。主に「AI アナリスト AD」で、クライアントからの依頼・問い合わせフォームとして使っています。具体的にはサイト内にフォームを埋め込み、クライアントから問い合わせや依頼が来たら速やかに対処できるように、受信箱で内容を共有する形で運用しています。
「Tayori」を採用した決め手は何ですか。
ユーザーインターフェースの見やすさと、操作がシンプルな点です。はじめは無料で試したのですが、実際にログインしてみて「誰でも簡単に作れそうだ」と感じました。価格がリーズナブルであるにもかかわらず、機能性が高いのもうれしいですね。無料でフォームを作成できるツールもありますが、弊社はクライアントからのデータを扱う会社です。有料でも構わないのでセキュリティ面も含めて信頼度の高いツールを使いたいと考えていました。その意味でも、Tayori は弊社のニーズに合っていましたね。また、フォームで送られてきた内容を受信箱で一元管理できるのも便利だと思いました。
導入の経緯について教えてください。
弊社の事業において「AI アナリスト AD」は、クライアントとのコミュニケーションが非常に多い部署。「来週からキャンペーンを止めてほしい」「この広告文を変えてほしい」など、早急に対応が必要な依頼を受けるケースが多いんですね。Tayori の導入前はチャット式のコミュニケーショツールを使って、クライアントと各担当者が各々で依頼のやり取りをしていました。しかし、個々で対応しているために「誰がどのような依頼を受けて、どのような対応をしているのかが分からない」との課題があったんですね。実際、依頼内容を見落として対応が遅くなるトラブルも起きていました。そこで、各々のやり取りの「見える化」を目的に、クライアントからの問い合わせを一括管理できるツールを導入しようとなりました。
作業内容の「見える化」を実現、チーム内の業務フォロー体制が整った
「Tayori」を導入して変わったことは何ですか。
課題だった、業務の「見える化」を実現できました。具体的には、「受信箱」でフォームから送られてきたクライアントの依頼内容をチーム全員が閲覧できようになりました。そのおかげで、各々のクライアントとのやり取りを社内で共有できるようになったんです。
チーム内で、各々の業務の進捗状況を把握できるようになったということですね。
そうです。例えば、重めの業務を抱えているスタッフがいることに気づいたら、時間に余裕のある別のスタッフがカバーするようになりました。また、作業の進捗が芳しくないスタッフに対して「大丈夫?」と声をかけるなど、チーム内でのコミュニケーションも活発になったんです。Tayori の「フォーム・受信箱」を通じて、社内で業務をサポートし合う体制が整いましたね。
依頼内容の見落としも改善できましたか。
はい。受信箱を見て、未処理の案件を見つけたら「まだ終わってないけど大丈夫?」とお互いに声がけをするようになりました。タスクのやり漏れ防止に繋がっています。
問い合わせ内容を社内全員で共有したことで、タスクのやり漏れ防止に繋がったのですね。Tayori の「フォーム・受信箱」はタスク管理ツールとして使うこともできそうです。
早い段階で「できる」「できない」を提示、クライアントの期待値のズレを最小限に
ここまでのお話で、「AI アナリスト AD」ではクライアントとのやり取りが多い部署だと伺いました。
そうです。正直なところ、「AI アナリスト AD」以外のサービスではクライアントとのコミュニケーション頻度は 1 ヶ月に 1 回程度。頻繁にお客さまの要望が送られてくることはほとんどありません。しかし、導入の経緯のところでもお話しした通り、「AI アナリスト AD」はクライアントからの要望が多い部署です。
クライアントとのやり取りで、困った経験はありますか。
以前はクライアントとやり取りをする中で、先方からの期待値と弊社で実際にできることとのズレが起きていました。中には「AI だから何でもできるでしょう」と、「AI アナリスト」を魔法のツールかのように思われて戸惑う場面もありましたね。
どのような点に気をつけて対応をしているのですか。
営業や契約の段階で、「自分たちには何ができて何ができないのか」を明確に伝えることです。弊社のサービスレベルを超えた要望については「可能な作業はここまでです」と具体的にデータを出して、資料で提示するようにしています。
(まとめ)ビジネスの「相棒」として企業を支えるためにテクノロジーを活用する
今後、「Tayori」を使ってやってみたいことはありますか。
Web マーケティングを行っている現場の声を、リアルタイムで吸い上げたいですね。「AI アナリスト AD」で Tayori を導入したことで、ようやくお客さまの声を拾い上げる体制が整ってきました。今後は、もう一歩先を見据えて「AI アナリスト」「AI アナリスト SEO」など全てのサービスに拡大していきたいですね。
その上で「今後、どういうサービスが欲しいか」とクライアントからヒアリングをする際に、「Tayori アンケート」も活用できそうです。
会社として目指しているものは何でしょうか。
弊社のビジョンは、「テクノロジーでビジネスの相棒を一人一人に」。現在の「AI アナリスト」周辺ソリューションとしては、サイト運営や広告運用、SEO 記事制作などマーケティング戦略に関するサポートをメインに行っています。今後は、マーケターはもちろんのこと、より上流である経営者に向けたサービスを増やし、マーケティングにとどまらず、「顧客獲得」における業務を幅広に支援していこうと考えています。そして、クライアントが弊社のサービスを利用して、経営課題を解決してくれたらうれしいですね。
サービスを拡大するためにも 35,000 サイト以上と連携して集めているデータを活用し、企業のビジネス支援に磨きをかけていきたいです。
「相棒」は「人」、「テクノロジー」は「機械的」と真逆の印象です。どのような形でテクノロジーと人を結びつけるのでしょうか。
テクノロジーだけで全てを解決ことは難しいと思っています。最終的に意思決定をするのは人です。私たちのミッションは、クライアントにどこまでをテクノロジーで補い、どこまでを人に委ねるのかといった意思決定のための情報を伝えること。その上で、最終的な判断を先方に任せられる関係が「相棒」だと考えています。