Googleフォーム集計の極意!回答確認とグラフ化の方法を徹底解説!
Googleフォームで収集した回答結果をどのように分析すれば良いのか、悩んでいる人はいませんか? Googleフォームでは、自動集計機能によりフォーム内で手軽に集計結果を確認できます。また、Googleスプレッドシートと連携もできるため、より詳細な分析も問題なくできます。本記事ではGoogleフォームの自動集計機能と、スプレッドシートとの連携について、具体的な手順と活用例を交えながら、詳しく説明していきます。
【目次】
Googleフォームで集めたデータを集計する方法
Googleフォームの回答を集計する方法はさまざまです。下記にいくつかの集計方法と特徴を紹介します。
1.Googleフォームの自動集計機能
Googleフォームでは、集計結果をフォーム内の「回答」タブから見られます。グラフや表で視覚的に結果を把握するのはもちろん、個々の回答も詳細に確認できます。簡便に結果を確認したい場面で有効です。
2.Googleスプレッドシートとの連携
GoogleフォームとGoogleスプレッドシートを連携し、集計結果をエクスポートすることで詳細なデータ分析ができます。スプレッドシートの機能によるデータの加工や分析、グラフの作成、フィルタリングなどが可能です。
3.Looker Studioの利用
「Looker Studio」は、Googleが提供する無料のデータ可視化ツールです。データをグラフや表にまとめ、ダッシュボードとして視覚化できます。Googleフォームの回答結果をスプレッドシートにエクスポートし、Looker Studioでデータソースに該当のスプレッドシートを選択すれば、グラフや表などを作成してくれます。
4.外部ツールの活用
外部のアンケート分析ツールを活用することで、高度な統計分析やテキストマイニングなどが行えます。
本記事では「Googleフォームの自動集計機能」「Googleスプレッドシートとの連携」について、より詳しく解説していきます。
Googleフォームの自動集計機能を活用する
Googleフォームの自動集計機能は、手軽に回答結果を確認できる点が魅力です。結果はリアルタイムで更新されるため、最新の回答状況を確認できます。また、フォームの共同編集者設定を行えば、回答結果を他のユーザーと共有できます。
ただし、より高度なデータ分析やクロス集計、フィルタリング、ソートを行うなら、GoogleスプレッドシートやExcelなどのツールを利用する必要があります。また、誤ってフォームを削除してしまうとデータも失われてしまいます。スプレッドシートとの連携機能を活用して、こまめにバックアップを取っておくと良いでしょう。
スプレッドシートとの連携でデータ集計を行う
Googleフォームの回答結果をスプレッドシートに連携することで、関数やグラフ機能、ピボットテーブルなどを活用した詳細な分析が可能となります。条件付き書式やフィルタ機能を使って、必要なデータだけを抽出することもできます。共同編集者を設定すれば、他のユーザーと共同でデータ分析を行えます。
しかし、スプレッドシートの機能をフル活用するには関数やグラフ作成などの知識が必要です。初心者の場合、学習コストがかかる可能性もあるでしょう。また、スプレッドシートとの連携後にフォームの質問を追加すると、スプレッドシートでは最後尾に表示されてしまいます。一度、連携を解除して再連携すれば思いどおりの順番になります。留意しておきましょう。
Googleフォームの集計方法①自動集計機能を活用する
Googleフォームの自動集計機能を利用する手順を紹介します。
1.回答結果を確認したいGoogleフォームを開きます。
2.フォームの上部にある「回答」タブをクリック。
3.「回答」タブをクリックすると、「概要」「質問」「個別」のタブが表示されます。「概要」では集計結果がグラフや表で表示され、「質問」では各質問ごとの回答状況を確認できます。「個別」では、個々の回答の詳細が見られます。回答状況を確認したいタブをクリックしてください。
活用例①アンケート実施中のリアルタイムな進捗確認
アンケート実施中にGoogleフォームの自動集計機能を利用すれば、「回答数が目標に達しているか」といった回答の進捗状況を把握できます。進捗状況を把握することは、アンケートの終了タイミングや回答期間延長などの判断材料となるでしょう。長期間にわたりアンケートを実施する際には、進捗状況を関係者に共有することで定期報告として活用できます。
活用例②簡単なアンケートの分析
質問数と回答人数が少ないアンケートの場合、Googleフォームの自動集計機能を利用した結果確認のみで済ませるのも手です。例えば社内で新規サービスのアイデアを募るため、簡易的にアンケートを実施するとします。どのようなアイデアが集まったかを簡便に確認するだけであれば、フォーム内で迅速に結果を把握できます。集計結果の共有も可能です。スプレッドシートによる詳細な分析を必要としないのであれば、自動集計機能の活用を視野に入れてみましょう。
活用例③文書や資料に貼り付け
Googleフォームの自動集計機能で表示されたグラフは、文書や資料の作成に活用できます。グラフの作成時間の短縮や、視覚的に訴求力のある資料作成などに有効です。手順は下記のとおりです。
1.貼り付けたいグラフが表示されているフォームを開きます。
2.「回答」タブ をクリックし、グラフの右上のコピーアイコンをクリック。
3.「コピーを作成」をクリックし、任意の場所にグラフを貼り付けます。
グラフをコピーして GoogleドキュメントやGoogleスライドなどに貼り付けた場合、編集権限があればドキュメント内で直接グラフを更新することが可能です。
Googleフォームの集計方法②スプレッドシートと連携する
先述のとおり、GoogleフォームとGoogleスプレッドシートを連携させることで詳細に集計結果を分析できます。ここでは、連携の手順と活用例を紹介します。
Googleスプレッドシートと連携する方法
GoogleフォームとGoogleスプレッドシートを連携する手順は下記のとおりです。
1.フォームの「回答」タブを開きます。
2.右上の「スプレッドシートにリンク」ボタンをクリック。
3.「回答の送信先を選択」画面で、連携させるスプレッドシートを選択。新しいスプレッドシートを作成する場合は、ファイル名を設定します。
連携が終わると、スプレッドシートへ自動的にフォームの回答が転記されています。関数やグラフ、ピボットテーブルなどを活用しながら集計・分析を進めてください。
活用例①顧客満足度調査
顧客満足度調査は、企業が自社の商品やサービスに対する顧客の満足度を把握するために実施する調査のことです。スプレッドシートを使えば顧客の満足度や期待度を数値化できるため、強みの発見や改善点の特定に繋げられます。
例えば「製品に対する満足度」を測定する場合、「AVERAGE関数」を使えば満足度の平均値を算出できます。平均値が高ければ満足度も高く、低ければ改善すべき点があると考えられます。データを集計するだけでなく全体の傾向を細かく分析することを考えると、顧客満足調査においてスプレッドシートを利用したデータ分析は有効といえるでしょう。
活用例②イベント評価
イベントにおいて、参加者にアンケートを実施するケースは多くみられます。目的として挙げられるのは、参加者の属性の把握や満足度の測定、改善点の特定などです。スプレッドシートでは、関数を利用して「平均値」「中央値」「最頻値」など基本統計量を計算できます。参加者の男女比や年齢層などは、ヒストグラムや散布図などを作成することで視覚的に把握できます。スプレッドシートを活用してデータを可視化し、次回のイベント開催に向けた改善案や新規アイデアの提案に繋げましょう。
活用例③従業員満足度調査
アンケート調査は社外だけでなく、社内向けにも実施されることがあります。例えば「働きやすい職場づくり」を目的とするなら、アンケートで従業員の意見を収集し、満足度を測定することで課題の発見に繋げます。基本統計量の計算だけでなく「クロス集計」を使えば、「部署」「役職」「年齢」など異なる変数との関係性を分析できます。異なる変数との関係性を分析することで、「役職ごとに満足度が異なるのか」「部署によって意見が異なるのか」など社内の現状がより詳細に分かります。
集計したデータの分析例
GoogleフォームをGoogleスプレッドシートに連携することで、「データの可視化」を行えます。具体的には、下記に挙げた方法でデータを可視化できます。
・棒グラフ
各カテゴリのデータの数値を棒の長さで表します。複数カテゴリの比較や時間の経過による変化を視覚化に使われます。
・折れ線グラフ
データの連続的な変化を線で表します。時系列データの推移や2つの変数の関係性を示す時に使用されます。
・円グラフ
全体に対する各部分の割合を円形で表します。データの構成比を視覚的に把握できます。
・散布図
2つの数値データの関係性を点で表します。相関関係の有無や異常値の調査に適しています。
・ヒストグラム
データの分布状況を棒グラフで表します。データがどの範囲に多く含まれているか、分布が左右対称であるかなどを確認できます。
・地図
地域ごとのデータを地図上に表示します。地域ごとの分布や地域の特性との関連性を可視化できます。
・その他のグラフ
上記のほか、「面グラフ」「バブルチャート」「レーダーチャート」などのグラフを作成できます。
データの可視化の必要性と手順
データを可視化する大きな利点は、数値だけでは分かりにくい傾向を視覚的に把握できるようになることです。グラフを使えば複雑なデータも一目で理解でき、プレゼンテーションで効果的に情報を伝えられるでしょう。異常値や外れ値も発見しやすくなります。データを可視化することは、仮説検証や意思決定のサポート、マーケティング戦略の立案、製品開発の改善など多くの場面で必要とされています。
ここでは、Googleスプレッドシートでグラフを作成する基本的な手順を紹介します。
1.スプレッドシートに可視化するデータが正しく入力されているかを確認します。
2.可視化するデータ範囲を選択。
3.メニューバーの「挿入」をクリックし、「グラフ」を選択します。
4.可視化するデータの内容に合わせたグラフを選ぶとグラフが作成されます。
5.必要に応じてタイトルや軸ラベル、凡例、グラフの色などをカスタマイズします。
6.グラフをシート内の適切な場所にドラッグします。
分析例①基本統計量を計算してデータの全体像を把握する
「基本統計量」とは、集計したデータの特徴を数値で表す方法です。基本統計量を見ることで、データの傾向を把握できます。アンケート結果をはじめ、テストの成績や商品売上などの分析に活用されています。基本統計量を使う利点としては、データの全体像を把握しやすい、異なるデータの比較が容易であるなどが挙げられます。
主な基本統計量の数値と関数は下記のとおりです。
・平均値 =AVERAGE(範囲)
データの合計を個数で割った値。
・中央値 =MEDIAN(範囲)
データを小さい順に並べたときの中央の値。外れ値の影響を受けにくい特徴があります。
・最頻値 =MODE(範囲)
データの中で最も多く出現する値。
・範囲 =MAX(範囲)-MIN(範囲)
最大値と最小値の差。データの広がりを示します。
・分散 =VAR(範囲)
各データと平均値の差の二乗の平均。データのばらつきの度合いを示します。
・標準偏差 =STDEV(範囲)
分散の平方根。分散と同じくデータのばらつきを示します。元のデータと同じ単位で表されます。
分析例②ピボットテーブルでクロス集計を行う
「クロス集計」とは、2つ以上のカテゴリーデータを組み合わせて関係性を分析する手法です。例えば、アンケート調査で「年代」と「サービスを利用したことがあるか」という2つの質問項目があった場合、年代ごとにおけるサービスの利用頻度が分かります。
Googleスプレッドシートでクロス集計を行うには、「ピボットテーブル」が便利です。手順を紹介します。
1.分析するデータが正しく入力されているかを確認します。
2.各データを行と列に整理します。
3.メニューバーの「挿入」をクリックし、「ピボットテーブル」を選択。「新しいシート」もしくは「既存のシート」を選択します。
4.データ範囲を指定するとピボットテーブルのエディタが表示されます。
5.ピボットテーブルの「行」「列」「値」を編集します。必要に応じて、フィルターやソートの設定を行いましょう。
上記の例であれば、以下のようにピボットテーブルを編集します。
行…年代
列…サービスを利用したことがあるか(はい/いいえ)
値…回答者の数(COUNT)
「行」「列」「値」を編集すると、テーブルの最下部に「総計」が表示され、各年代のサービス利用頻度を数値化できます。
分析例③フィルタ機能で特定の条件に合うデータを抽出する
Googleスプレッドシートのフィルタ機能は、大量のデータの中から特定の条件に合う項目を抽出する時に使います。フィルタ機能を活用することで、探したいデータへのアクセスが容易になります。
例えば都道府県でフィルタをかければ、特定の地域に住む顧客を抽出できます。複数の条件を組み合わせれば、よりデータを絞り込むことが可能です。
フィルタ機能の使い方は下記のとおりです。
1.分析したいデータ範囲を選択し、「データ」タブから「フィルタを作成」を選択。
2.各列の右上に「フィルタアイコン」が表示されます。
3.フィルタのアイコンをクリックすると、ドロップダウンメニューが表示されます。
4.抽出条件を設定します。
まとめ
本記事では、Googleフォームの回答結果を集計する方法について解説しました。Googleフォームの自動集計機能を使えば、手軽にグラフで回答結果を確認できます。表示されたグラフは、文書や資料に貼り付けられます。スプレッドシートと連携すれば、関数やグラフ機能を活用した分析が可能です。また、グラフ作成機能を活用することでデータを可視化できるため、回答結果をより詳細に分析できます。
Tayoriのフォームやアンケートでは収集した回答をCSV形式でエクスポートできるため、Excelを使った分析やデータの可視化も問題なくできます。有料プランでは、スプレッドシートとの連携も可能です。手軽なフォーム作成と詳細なデータ分析を両立させたい人は、下記URLをクリックしてください。