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チャットボットとは?機能や種類や仕組みなど簡単に解説

カスタマーサポートや社内業務に携わる人にとって、顧客対応や営業活動、社内問い合わせ管理の効率化は大きな課題となっているのではないでしょうか。課題解決に向けて役に立つといえるツールが「チャットボット」です。本記事では、チャットボットの基本情報や機能、メリット・デメリットなどについて解説します。

チャットボットとは?簡単に解説

近年、「DX推進」が進み、「業務効率化」を目的にITツールを導入する企業が増えてきました。「チャットボット」も業務効率化において効果的なITツールの1つで、顧客対応や問い合わせ管理などに多く活用されています。

チャットボットの基本概念

「チャットボット」とは、人工知能(AI)を活用した自動会話プログラムです。その名称は、「会話」の意味を持つ「チャット」と「ロボット」の略称「ボット」に由来し、テキストベースでユーザーと自動的に会話することができます。コンピュータはAIを活用して自動でユーザーの質問に回答し、情報やサービスの提供を行います。チャットボットの利用場面としては、カスタマーサポートや各種サービスの情報提供、予約受付、タスク管理などが挙げられます。SNSや企業ホームページにチャットボットを導入することで、問い合わせ対応やカスタマーサポートの自動化を実現し、業務効率化やサービスの向上に大きく貢献しています。また、AIが進展するにつれて複雑な文脈や会話の意図を理解し、人間が会話しているかのような高度な会話も可能になりつつあります。

チャットボットの歴史

チャットボットの歴史は、1966年に開発されたNLPプログラム「ELIZA(イライザ)」から始まりました。「ELIZA」は文章のキーワードをもとに回答をパターン化してユーザーに回答する簡易的な仕組みのプログラムで、チャットボットの先駆けとなりました。1990年代には、オンラインのフリマやオークションでチャットボットを利用する場面が多く見られるようになりました。また、カスタマーサポートに「チャット」を導入する企業も増え、BtoC向けのチャットボット開発の本格化に繋がりました。2010年代以降はAIとNLPの技術が進化し、より柔軟性の高い会話ができる高度なチャットボットの開発が進みました。

参考記事:チャットボットの仕組みとは?なぜブームか? メリットや成功事例、費用などを解説|日経クロストレンド

チャットボットの機能

現在、さまざまな企業がチャットボットのサービスを提供しています。まずはチャットボットの主な機能を理解し、そのうえで自身の事業に見合ったサービスを提供しているツールを選ぶことをおすすめします。

自動応答機能

チャットボットの主な機能の1つが「自動応答機能」です。自動応答機能とは、ユーザーが入力した質問に対して自動で回答を返す機能のことです。自動応答機能は、チャットボットにおける大きな利点とされています。チャットボットは学習したデータをもとに回答を導くため、ユーザーとの会話を繰り返すほど自動応答の精度が向上します。この学習能力により、効率的で正確な顧客対応が可能となります。近年では、少人数のチームによる運営体制の構築を図る企業が増加しています。チャットボットの自動応答機能は問い合わせ対応やカスタマーサポートの自動化を見込めることから、業務の負担軽減に寄与する機能といえるでしょう。

パーソナライゼーション

AIを搭載したチャットボットを活用することで、「パーソナライゼーション」も可能となります。パーソナライゼーションとは、企業がユーザーの嗜好や購買傾向を分析し、各ユーザーに合わせて製品情報やサポートを最適化して提供する手法のことです。チャットボットは、保有しているデータ量の多さや質の高さによって回答の精度が変わります。チャットボットに自己学習機能を設定することで、過去の会話履歴をもとに各ユーザーに合わせて最適化した回答を提供することが可能となります。問い合わせ対応の質と迅速性を高めて顧客満足度の向上に繋げるためにも、チャットボットを活用したパーソナライゼーションは有効といえるでしょう。

チャットボットの種類と仕組み

チャットボットにはいくつか種類がありますが、大きく分けて「ルールベース型チャットボット」と「AI駆動型チャットボット」の2つがあります。各々の仕組みと特徴、使用シーンについて説明します。

ルールベース型チャットボット

「ルールベース型チャットボット」とはAIを搭載せず、事前に設定した「if-then分岐」ルールに基づいて会話を進めるタイプのチャットボットです。「シナリオ型」「選択肢型」と呼ばれることもあります。「if/then分岐」とは、ユーザーの問い合わせ内容や選択した項目に応じて、異なる答えを返す機能のことです。ルールに従って想定される質問とその回答をあらかじめ用意しておくことで、自動で会話が分岐します。ルールになく内容が複雑な質問への対応は難しいものの、「よくある質問」や「FAQ」などパターン化された質問に対する回答には適しています。

AI駆動型チャットボット

「AI駆動型チャットボット」はAIがデータを解析し、ユーザーに最適とされる回答を導き出して会話を進めるタイプのチャットボットです。「ログ型」「機械学習型」と呼ばれることもあります。チャットボットが学習するデータの量と質が高ければ高いほど、精度が高く自然な会話が可能となります。幅広く多くの問い合わせ対応をしたい、Webで接客を行いたい等の場面に適しています。ただし、十分なデータ量と質を確保できていないと、回答の精度が低下する懸念もあります。このため、導入初期の段階で、提供するサービスに必要なデータを学習させておく必要があります。

チャットボットのメリット・デメリット

チャットボットを導入することによる改善される点は多くありますが、懸念点もゼロではありません。メリット・デメリットを知り、チャットボットを適切に運用して顧客満足度の向上や業務改善に繋げましょう。

メリット

まず、チャットボットを導入すると「24時間365日いつでも顧客対応」が実現できます。また、「時間を気にせずネットで気軽に問い合わせできる」ため、迅速なユーザーの疑問解消に繋がります。さらに、「よくある問い合わせの対応を自動化できる」ので、担当者の負担も軽くなります。ただし、チャットボットが対応できる質問が限られていると、ユーザーの求める対応ができない場合があります。事前に必要なデータを学習させておくなど準備をしたうえで運用してください。

デメリット

チャットボットを導入する際、ユーザーの質問に回答できるように想定される問答をセットにしたデータを登録します。精度の高い会話を実現するには、多くのデータを登録する必要があります。データの登録が不十分だと、ユーザーへ適切なサービスを提供できないリスクが高まります。チャットボット導入時の準備には、十分な時間を掛けた方がいいでしょう。また、チャットボットはあくまでプログラムなので、ユーザーの「感情や細かい要望」を理解できません。「電話で直接話をしたい」「悩みを聞いてほしい」などチャットボットでの対応が難しい問い合わせの場合は、「有人対応」が必要となります。

チャットボットの使い方

企業がチャットボットを導入する背景には、カスタマーサポートの対応品質を高める、社内業務の生産性を上げるなどさまざまです。ここでは、「顧客サービス」と「内部業務」の2つに着目し、チャットボットの活用方法を紹介します。

顧客サービスでの使用

「顧客サービス」においてチャットボットを効果的に活用するためのポイントを紹介します。まず、チャットボットの導入前に「導入目的とユーザーへのメリット」を明確にしましょう。 事前に目的とメリットを明確にしておくことで、運用を始めた時に活用方法を見誤る場面が少なくなります。次に、「効果検証」を徹底してください。 チャットボットの運用による効果を測定して随時改善を行うことで、ユーザーに質の高いサービスを提供できます。「ログの活用と顧客ニーズの把握」も大切です。チャットボットのログからは、ユーザーのニーズを読み取ることが可能です。読み取ったデータをもとに商品開発やサービス向上に取り組むことで、顧客満足度も高まるでしょう。

内部業務での使用

チャットボットは顧客対応だけでなく、社内業務にも活用できます。例えば、業務を進めるうえで担当部署に不明点を何度も問い合わせると担当者の負担になります。「社内FAQ」としてチャットボットを活用すれば、担当部署に直接問い合わせることなく不明点を解決できます。また、人事や経理など内部業務に関するデータをチャットボットに学習させておけば、知りたい情報を入力するだけで必要な回答を導き出してくれます。チャットボットに問い合わせ内容を蓄積することで、「社内のナレッジ集約」に活用できます。蓄積されたデータはチャットボットを通じて社内で共有でき、「この情報はあの人にしか分からない」といった属人化の解消に繋がります。

チャットボットの作り方

チャットボットを導入するうえで考えなくてはならないのが、「自社開発するか」「SaaS型ツールを利用するか」です。各々メリットとデメリットがありますが、ここでは双方の特徴と自社開発するうえでの構築プロセスを紹介します。

プラットフォーム選択

チャットボットを作成する際に利用できるプラットフォーム選択には、「自社開発」と「SaaS型ツールの利用」の2つがあります。自社開発の利点として挙げられるのは、「ユーザーや運営の要望に柔軟に対応可能」「月額使用料が不要」「自社サービスへの対応が容易」などです。ただし、システム開発の専門知識を持つエンジニアが必要なうえ、開発にコストがかかります。この点、「SaaS型ツールの利用」は自社でプログラムを構築する必要がないため、開発コストを抑えることが可能です。しかし、未対応の機能は利用できないので、使いたいチャットボット機能が搭載されているSaaS型ツールを選びましょう。

設置までのプロセス

SaaS型のチャットボットを設置するまでのプロセスについて解説します。チャットボットの適切な運用に重要なのが、「シナリオ設計」です。シナリオ設計には、「FAQ」や「問い合わせ履歴」などのデータを利用します。問い合わせ内容のデータを集めるために、担当者にヒアリングして問い合わせ内容や件数を分析する「コンタクトリーズン分析」も有効です。シナリオ設計が完了したら、公開前にテストを行います。ユーザーのニーズに合っているか、表記の揺れに対応できているかを確認し、必要があればFAQの追加や回答の修正を行いましょう。公開後も製品やサービスの変更、ユーザーからのフィードバックに合わせて調整しましょう。

まとめ

本記事では、基本機能や使い方など「チャットボット」について紹介しました。チャットボットを導入すると24時間365日、いつでも問い合わせ対応が可能となります。ユーザーは気軽に分からないことを聞けるようになり、サービスを利用する心理的なハードルが下がる効果も見込めるでしょう。「AIチャットボット」はTayoriで作成したFAQデータを活用してチャットボットを設置できます。ノーコードで作成できるので、コストをかけずにチャットボットを導入したい企業の方は下記をご参照ください。

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