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チャットボットの作り方(自作方法)をポイントおさえて解説

近年、チャットボットはWebサービスのカスタマーサポートにおいて重要な役割を果たしています。問い合わせ対応を自動化し、さらには商品購入の後押しなどビジネスの成長にも革新をもたらしています。

本記事では、そんなチャットボットの自作方法について、わかりやすく紹介します。基本的な作り方の手順、押さえておきたいポイント、無料で作成できるツール、さらには作成時の注意点を詳しく解説します。

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基本的なチャットボットの作り方(自作・作成方法)

チャットボットは既成サービスを購入することで導入できますが、専門知識を有する人材を確保すれば、独自に自作することも可能です。チャットボットの開発は、基本的に次のような手順にもとづいて進められます。

目的の明確化

開発プロセスにおいてまず重要なのが、チャットボットの導入目的を明確にすることです。チャットボットを導入することで、どのような問題を解決したいのか、どれほどの効果を得たいのかなどを、開発に取りかかる前に熟慮します。

例えば、チャットボットの導入目的として次のようなものが挙げられます。

  • 電話による問い合わせ数を減らす
  • 商品購入のコンバージョン率を上げる
  • Webサイトの離脱率を下げる

また、チャットボットと一口にいっても、導入目的によって適したタイプや機能は異なります。

例えば、サイトのログイン方法やパスワードを知りたい、商品を返品したいといった、ある程度定型的に回答できる問い合わせが多い場合は、シナリオ型のチャットボットが適しています。一方で、より複雑な質問にも自動で回答したい場合は、高度な学習機能を持ったAI型のチャットボットが適しています。

プラットフォーム選択

次に、チャットボット開発の土台となるプラットフォームを選びます。プラットフォームは主に、いちから完全に自社開発をする方法、API(Application Programming Interface)を利用する方法、チャットボットツールを利用する方法の3種類があります。

それぞれの方法には、主に次のようなメリットとデメリットがあります。

完全な自社開発

メリット デメリット
自社に合わせて自由にカスタマイズできる 高度な専門知識・スキルを持った人材が必要
AIチャットボットのサービス利用料がかからない 専門人材の採用費や外注費、開発工数などコストが大きい
自社製品・サービスの変化に合わせて臨機応変に作り変えられる

APIを利用する

メリット デメリット
完全に自社開発するよりも開発工数が少ない APIのバージョンアップに応じて、都度メンテナンスが要る
低価格(あるいは無料)で利用できるAPIが多い

チャットボットツールを利用する

メリット デメリット
専門的なプログラミングスキルが不要 チャットボットツールの利用料がかかる
導入までのリードタイムが最も短い ツールの仕様内で作成するためカスタマイズ性が低い
チャットボット作成に特化した便利な機能が搭載されている

 

AIチャットボットの作り方

AIチャットボットは、話し言葉(自然言語)の質問にも対応でき、まるで人と話しているかのような自然な会話ができます。AIの精度を高めるにはできるだけ多くの機械学習を行う必要があり、データの蓄積量(データベース)が大きな鍵を握ります。

本項では、AIチャットボットを作るうえで欠かせない「自然言語処理」「機械学習」について解説します。

自然言語処理の基礎

自然言語処理は、人が話したりする時に使う言語(自然言語)の内容を解析する処理技術のことをいいます。近年の音声認識技術の進化によって、話し言葉であっても意味を正しく認識・解析できるようになり、世界的に注目を集めている技術です。

例えば、「くるまでまとう」と話したとします。アクセントが「く」の部分にあれば「来る」という意味になるため、「来るまで待とう」となります。また、アクセントが「るま」の部分にあれば「車」の意味になるため、「車で待とう」となります。

人であれば、ちょっとしたアクセントを聞き分けられるため、どちらの意味かを瞬時に理解できますが、コンピュータは、意味が曖昧なキーワードを正しく聞き分けるのは非常に困難です。このような高度な認識が徐々に可能となり、自然言語処理の技術が広く普及するようになりました。

AIの機械学習

機械学習とは、文字通り機械(コンピュータやAIなど)に学習させることを指す言葉です。機械に指示を与え、大量のデータを反復して読み込ませてパターンを見つけたり、判断したり、分析したりできるよう学習させていきます。

AIチャットボットも、蓄積されたデータを繰り返し学習し、統計的に正解の確率の高いものを算出して回答を行います。そのため、正しい受け答えをできるようにするには、機械学習に最も力を入れねばなりません。大量のデータの準備、機械学習の時間、精度のチェックといった手間をかけることで、AIチャットボットを作る(育てる)ことができます。

機械学習に似た言葉としてディープラーニングがありますが、ディープラーニングは機械学習の一種といえます。大きな違いは、ディープラーニングはより高度で複雑なデータの学習ができるという点です。例えば、一般的な機械学習で色を認識させるには、まずは人が「色」に着目するように指示しなければなりません。しかし、ディープラーニングは、AI自身がデータの特徴を自動的に学習し、色を見分けるための方法を探し出して正解を見つけます。

FAQチャットボットの作り方

FAQチャットボットは、定型的に回答できる簡易な問い合わせが多い場合に、絶大な効果を発揮します。あらかじめ用意したFAQコンテンツにユーザーが素早くたどり着けるよう、チャットボットがサポートを行います。

FAQコンテンツの作成

FAQチャットボットを作る際は、まずは材料集めとしてFAQのもととなるデータを収集します。具体的には、これまで発生した問い合わせの履歴を確認し、どのような問い合わせが頻繁に寄せられているかを分析します。問い合わせの履歴をまとめ終わったら、FAQの作成にとりかかります。

すべての問い合わせに対応するのがベストですが、作成するFAQが多すぎると手間が肥大化し、チャットボットの運用を始めるまでに時間がかかりすぎてしまいます。いきなり完璧を目指すのではなく、問い合わせの頻度が多い内容・カテゴリーから充実させ、チャットボットの運用開始後に徐々に追加・改善を進めていくのがオススメです。

シナリオの作成

FAQチャットボットでは、シナリオ(対話スクリプト)の作成も行います。シナリオは、こういう質問がきた場合はこう回答するといった会話のパターンです。あらかじめシナリオを登録しておき、その登録通りに一問一答形式の会話を行います。

登録していない質問が入力されれば、チャットボットは答えられないため、シナリオを細かく洗い出すことが重要になります。問い合わせ履歴を確認する以外にも、履歴に残っていない問い合わせがないか、各担当者にヒアリングをするのも効果的です。

回答文の作成として、チャットボット内での回答は端的にまとめつつ、詳細をまとめたWebページのリンクを案内するのが一般的です。チャットボットは文章の表示面積が狭いため、すぐに伝わるわかりやすい文章を心掛けましょう。

AI機能を搭載したツールであれば、シナリオの作成が一切いらない場合もあります。あらかじめ作成したFAQを登録することで、質問がきたとき、AIがFAQから答えを探し回答します。FAQの内容を更新しても即時回答に反映されるので、運用工数が少なく済みます。

チャットボットの無料作成ツール

チャットボットには無料の作成ツールが数多く存在します。チャットボットを自社独自で開発できない場合は、ツール選定のポイントを押さえつつ、自社に合ったツールを検討・導入してみましょう。

ツール選定のポイント

無料のチャットボットは、基本的に有料プランを契約するまでのお試し版という位置付けになるため、利用できる期間が限られているなど、なんらかの機能制限が付いています。なかには無料期間が過ぎると自動的に課金されてしまう場合もあるので注意が必要です。

無料のチャットボットの利点は、やはり無料で気軽に試せることです。まずは無料版で機能や操作感などを比較し、有料で導入するツールを探すのもいいでしょう。

ツールの比較では、チャットボットの導入目的、自社に必要な機能などを明確にしておくことが重要です。チャットボットにはさまざまなタイプ・機能があるため、導入後にミスマッチが起きないよう、導入目的に沿って丁寧に比較しましょう。

人気の無料ツール

Tayori

Tayoriは、株式会社PR TIMESが提供するカスタマーサポートツールです。「フォーム」「FAQ」「アンケート」「有人チャット」「AIチャットボット」の5つの機能を搭載しています。FAQ機能では、テキスト入力とドラッグ&ドロップだけでFAQを作成でき、一覧性・検索性の高いFAQサイトを構築できます。そして、RAGベースの新機能「AIチャットボット」を活用すれば、作成したFAQを基にAIチャットボットを自動で作成でき、自社サイトに埋め込むことができます。

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チャットボット作成の注意点

本項では、チャットボット作成の注意点として、「ユーザー体験の最適化」「プライバシーとセキュリティの確保」について解説します。

ユーザー体験の最適化

自然な会話の流れを意識する

長文で機械的な回答だと、ユーザーには伝わりづらいため、人同士が会話するかのような流れや回答文を目指します。端的な一問一答形式だと自然な会話とは言いづらいため、言葉遣いや感情などの要素も意識しながら回答を作成するのがポイントです。

情報は必要最小限にする

情報は必要最小限の量にとどめ、適切なタイミングで提供することが大事です。過剰な情報はユーザーの認知負荷を高め、困惑や離脱を招く恐れがあります。具体的には、選択肢(シナリオの分岐)や会話のステップ(階層)を、可能な限り少なくすることがポイントです。

わかりやすい文章にする

ユーザーが回答をすぐに理解できるよう、専門用語や業界用語の使用は避け、誰にでもすぐ伝わる言葉選びを意識しましょう。また、文章はなるべく短くし、端的に伝えることが重要です。

プライバシーとセキュリティの確保

チャットボットは、個人情報などの機密性の高いデータも扱うため、プライバシーとセキュリティの確保は必要不可欠です。チャットボットの利用が広がるなか、情報漏洩などのリスクを適切に認識し、対策を講じることがますます重要になっています。

対策例として、SSL/TLSによる通信暗号化、定期的なシステムアップデートと監視、ツールログイン時のパスワードの定期的な変更、社内向けの情報セキュリティ研修などが挙げられます。

ChatGPTなどの外部AIサービスとAPI連携をしている場合、入力データが外部AIの機械学習の一部として使用される場合があります。時には機密情報が入力されることもあるため、漏洩リスクは低いものの、ユーザーの利用懸念は否めません。APIの利用規約に入力データの自動削除が明記されているなど、安全性の高いAPIを選ぶのもポイントです。

単にチャットボットを導入するという意識ではなく、顧客データを丁重に扱う姿勢が求められます。セキュリティ対策の取り組みの一つとして、ISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)の認証を取得するのも有効です。

まとめ

チャットボットを作る際には、まず導入目的を明確にし、自社に合ったタイプや機能を洗い出したうえで設計・開発を進めることが重要です。運用開始後は、ユーザー体験がより良いものとなるよう、誤った回答をしていないか、不自然な会話になっていないか、情報量が多すぎないかなど、品質チェックと改善が大事になります。

チャットボットを自社で開発するとなれば、それ相応のコストがかかります。低コストで気軽に始めたいという方には、無料のチャットボットツールがオススメです。本記事で紹介したポイントを押さえつつ、ぜひさまざまなチャットボットツールを触って、比較・導入を進めてみてください。

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