フォームとは、Webサイト上でユーザーから情報を収集するための重要なツールのことです。アンケート、会員登録、お問い合わせなど、多くの用途で使用されており、必要な情報を効率よく、確実に収集できるよう設計されています。
ビジネスにおいて欠かせない要素の一つであり、特に日本国内の中小企業で営業部やカスタマーサポート部が担当する場合、効率的な業務運営には欠かせません。
今回は、フォームの概要やWebサイトに設置するメリット、フォームの作成方法、手順など一通りの知識をお伝えいたします。
フォームとは
Webサイトにおけるフォームとは、目的に合わせた項目を入力してもらう記入欄が集まったページのことです。
Webサイト上でユーザーから情報を収集するための重要なツールであり、アンケート、会員登録、お問い合わせなど、多くの用途で使用されています。
必要な情報を効率よく、確実に収集できるように設計されています。
フォームの種類
Webサイトにおけるフォームは、ユーザーが情報を入力する場所としての役割を持ち、さまざまな種類があります。
以下は、一般的なフォームの種類です。
・お問い合わせフォーム
・会員登録フォーム
・申し込みフォーム
・資料請求フォーム
・イベント申し込みフォーム
・アンケートフォーム
・求人応募フォーム
・テストやクイズの応募フォーム
これらのフォームは、目的に応じて設計され、必要な項目が設定されます。
フォームを設置するメリット
Webサイトにフォームを設置することで、次の4点のメリットが期待できます。
業務を効率化できる
Webサイトにフォームを設置することで業務を効率化することができます。
たとえば、顧客からの問い合わせを自動的にデータベースに保存することができるようになり、手作業でのデータ入力が不要になります。さらに、顧客からの質問や要望を一元管理できます。
また、フォームに自動応答機能を設定しておけば、ユーザーが何らかのアクション(例:資料請求、問い合わせなど)を取った際に、自動でメールが送信されます。これにより、業務の効率化を図りながら顧客への迅速な対応が可能となります。
イベントやセミナーの申し込みフォームの場合、参加者の応募管理定員数やキャンセル待ちの状況などもリアルタイムで把握できるようになり、運営作業が効率化されます。
このように、フォームを設置することによって、営業部門やマーケティング部門、カスタマーサポート部門などの窓口業務が軽減され、より重要な業務に集中できるようになります。
機会損失を防げる
フォームなら電話などと異なり、営業時間に限らず24時間・365日、いつでも利用できるため、ユーザーは問い合わせたい時にいつでも問い合わせることができます。このため、営業時間外に問い合わせようとしたユーザーからの機会損失を防ぐことができます。
また、アンケートやフィードバックを簡単に収集できるため、顧客のニーズに迅速に対応することができるようになり、離反を防止できるようになります。
ユーザビリティが向上する
Webサイト上のフォームは、電話をかけたり、手書きの申込書を記入したりするのに比べると、手軽に入力できます。特に、スマートフォンでの操作が考慮されたフォームは、ユーザビリティが高く、顧客満足度の向上につながるでしょう。
フォームを設計する際は入力項目を減らしたり、選択式の項目を増やしたりなど、ユーザビリティを考慮すると、さらにユーザビリティや顧客満足度の向上が見込めます。
顧客情報の収集と分析ができる
フォームを通じて集めたデータは、顧客の行動や嗜好を理解する貴重な情報源です。
このデータをもとに、効果的なマーケティング戦略を練ることができるでしょう。
たとえば、メールマガジンの登録フォームから得たメールアドレス宛に、新製品の情報やセール情報を定期的に送信し、購入を促すことができます。
また、顧客の満足度を測るためのアンケートフォームの場合、製品やサービスの購入後、の顧客の意見や要望を直接収集できるため、製品改善や新サービスの開発に役立てることができます。
特に、中小企業にとって、限られたリソースで効果的なマーケティングを行うためには、顧客データの収集と分析が不可欠といえます。
フォームの作成方法
上記のようにメリットの多いフォームですが、作成方法がいくつかあります。
HMTL、CSSを使って自作する
まずは、HTML、CSSなどのコードを使って自作する方法です。
この方法には専門的な知識が必要ですが、自由度が高いのが魅力です。
この方法を選ぶ場合、まずはHTMLで基本的なフォームの枠組みを作った後で、CSSでデザインを調整し、JavaScriptで動的な機能を追加するという流れが一般的です。
ただし、この方法は高度な技術が必要なため、初心者には難しい場合もあります。また、担当には専門性が必要なため、担当者が退職するとフォームの作成・修正が行えなくなるというリスクも生じます。
フォーム作成に特化したツールを使う
特に専門的な知識がなくても、フォーム作成に特化したツールを使えば簡単にフォームを作ることができます。文言やデザインの変更も容易に行えます。
多くのツールでは、テンプレートが用意されているため、業種や用途に応じたフォームを短時間で作成することが可能です。また、回答データを自動で集計し、グラフや表で表示する機能を持つものもあり、営業部やカスタマーサポート部での業務効率化を実現してくれます。
また、ツールによっては、問い合わせ管理も可能です。フォームからお問い合わせがあった時に、メールでの通知があるだけでは見落としてしまうこともあるでしょう。
問い合わせ管理機能を活用すれは、チャットツールやCRMなどでも通知を受け取れたり、対応状況のステータスを管理したりすることができます。
ツールには、有料のものと無料のものがあり、一般的に、有料のツールの方が無料のものよりも高度な機能が搭載されています。
まずは無料で簡単にフォームを作成・運用したい方には、カスタマーサポートツール「Tayori」がおすすめです。テンプレート機能やステータス機能を活用すれば、お問い合わせ対応もスムーズです。ぜひ、無料プランからお試しください。
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CRMツールやマーケティングオートメーションを使う
フォーム作成に特化したツールではなく、CRM(Customer Relationship Management)ツールやマーケティングオートメーション(MA)といった顧客対応ツールの機能の一つとして搭載されているフォーム作成機能を活用するという方法もあります。
特に、顧客対応の多い営業部門やカスタマーサポート部門などで、フォームから集めた顧客情報を一元管理したい場合には、この方法が有効です。
ただ、フォームの自由度はあまり高くありません。また、専用ツールに比べると、導入費用や月額費用は高額になる傾向があります。
Web制作会社に外注する
自社でのフォーム作成が難しい場合、Web制作会社に外注する方法もあります。
この方法のメリットは、プロの手によって高品質なフォームが作成できる点です。デザインなども希望通りのものを制作してもらえます。
Web制作会社に外注する場合、その会社が提供するサービス範囲によっては、フォームの運用や管理、さらには分析まで一括して行ってくれる場合もあります。このようなサービスを利用することで、営業部やカスタマーサポート部はより本来の業務に集中することができます。
ただし、比較的、高額な費用がかかります。初期の作成費用だけでなく、フォームを修正するたびに費用がかかってしまう場合があります。
フォーム作成の手順
上記のどの方法で作成するにしても、Webサイトにフォームを設置しようとすれば、以下の手順を踏む必要があります。
目的を決める
フォームを作成する前に、その目的を明確にすることが重要です。
目的によって、必要な入力項目や機能、設置場所、フォームの種類が変わってくるためです。
たとえば、顧客からのフィードバックを集めるためのアンケートフォームと、製品の資料請求用のフォームでは、求められる項目が異なります。
また、目的が明確であれば、それに見合ったリソース(時間、予算など)を配分することができます。これにより、効率的にフォーム設置を進めることができます。
作成方法やツールを選定する
フォームの作成方法はいくつかあります。
プログラミングの知識があれば、HTMLやCSSを使用して自分で作成することも可能ですし、専門的な知識がない場合は、Tayoriのようなフォーム作成専用ツールを使用したり、CRMツールに組み込まれているフォーム作成機能を使用したりすると便利です。
ここまでに明確になった目的や求める機能、情報セキュリティ、予算、サポートサービスなどを勘案して選定しましょう。
入力項目を決める
次に、どのような入力項目が必要かをリストアップします。
たとえば、会社名、肩書、氏名、メールアドレス、電話番号などの基本的な情報から、個別に必要な質問や選択肢など、前のステップで明確にした目的に応じて項目を設定します。
この時、入力必須の項目と任意の項目を分けて検討しましょう。
一般的に、入力しなければならない項目が多いほど、フォーム完了率は下がるため、入力必須の項目は絞った方が良いでしょう。
フォームへの導線を設計
フォームが完成したら、次はそのフォームへの導線を設計する必要があります。
たとえば、Webサイトのどのページにフォームへの導線を設置するか、Webサイトのほか、SNSやメールなど、どのような方法でフォームへ誘導するかなど、ユーザーやターゲット層のペルソナ、カスタマージャーニーに基づいて、具体的なプランを立てましょう。
設置してテストする
最後に、フォームを設置し、実際に動作確認を行います。
まずは、全ての入力フィールドが正確に機能するか確認します。特に必須項目が適切にマークされているか、任意の項目がスキップできるかなどをチェックします。
つづいて、実際にフォームを送信してみて、データが正確に収集されるか、または指定のメールアドレスに送信されるかを確認します。フォームが重すぎてロードに時間がかかると、ユーザーが離脱する可能性があります。ローディング時間を計測し、必要なら改善します。
また、不正確な情報を入力した場合や必須項目をスキップした場合に、適切なエラーメッセージが表示されるかも確認しましょう。
入力したデータが正確に保存されるか、エラーメッセージが適切に表示されるかなど、細かい点までチェックすることが大切です。
主要なウェブブラウザ(Google Chrome、Firefox、Safari、Microsoft Edgeなど)での動作や、スマートフォンやタブレットなど、異なるデバイスでの動作も確認しましょう。
フォームの運用と改善
フォームを設置したら、運用していきます。具体的な運用方法としては、以下のような流れです。
1.フォームに回答が届いたら、担当者にメールやチャットで通知する
2.回答内容をスプレッドシートやデータベースに保存し、定期的に分析する
3.回答率を向上させるために、フォームのデザインや機能を改善する
フォームからの連絡が届いたら、できるだけスピーディに確認して対応しましょう。回答を放置していると、顧客の不満につながる可能性があるためです。
Tayoriの調査結果によれば、過去に問い合わせを行った経験を持つ人のうち、1時間以内の返信を想定していると回答した人は、全体の51%以上でした。
カスタマーサポート調査をTayoriが公開|問い合わせの51%以上が1時間以内の回答を期待 顧客の声(VoC)、経営層まで報告実施は13%
ある程度、送信されたフォームが溜まってきたら、回答を分析することで、顧客のニーズや課題を把握することができます。回答者の属性(性別、年齢、居住地、業種など)に留意しながら分析しましょう。分析結果はWebサイトやサービスの改善に役立てることができます。
フォーム作成の際に注意したいポイント
最後に、フォーム作成の際に注意したいポイントを5点、ご紹介いたします。
フォーム最適化(EFO)を行う
フォーム最適化(EFO/Enhanced Form Optimization)とは、Webサイトやアプリケーション上の入力フォームの効果を最大化するための取り組みのことです。
具体的には、フォームの設計、配置、フィールドの数や種類、エラーメッセージ、CTA(コール・トゥ・アクション)ボタンなど、フォームに関連するあらゆる要素を最適化します。
フォーム最適化(EFO)は、ユーザーがフォームから離れるのを防ぐための重要なステップです。もし、フォーム設置後の離脱率が高い場合は、フォームの各要素に改善の余地がある可能性が高いといえます。
確認画面を設置する
ユーザーが、入力した情報が正しいものであるかどうかを送信前に確認するための画面を設置しましょう。
これにより、ユーザーは誤送信のリスクを減らすことができ、ユーザーエクスペリエンスの向上につながります。また、確認画面を設けることで、企業がユーザーの入力を尊重しているという印象を与えられます。これが、企業とユーザーとの信頼関係を築く一助となるはずです。
一方、フォームを設置した企業側も、正確なデータを収集することができるため、後々そのデータを使用する際に有用です。
レスポンシブに対応させる
多くのユーザーがスマートフォンを所有・使用しているため、フォームがレスポンシブデザインに対応しているかどうかは、非常に重要です。
レスポンシブ対応したフォームを設置することで、スマートフォンやタブレットなど、さまざまなデバイスでアクセスするユーザーに快 適な体験を提供できます。フォームの使い勝手が良ければ、ユーザーがフォームの入力や送信をしてくれやすくなり、結果として製品やサービスへの登録、購入につながります。
逆に、レスポンシブデザインに対応していなければ、ユーザーはフォームから離脱しやすくなり、その結果、貴重なリードを失う恐れが生じるでしょう。
設置位置を検討し、しっかり導線を作る
フォームの設置位置を工夫することも重要なポイントの一つです。フォームの位置によって、UX(ユーザーエクスペリエンス)が大きく変わり、コンバージョン率にも影響を与えるからです。
たとえば、製品紹介ページの最後や、ブログ記事の中で触れた特定のサービスに関連する部分など、自然にユーザーの目にとまりやすい場所に設置すると有効です。
ただ、どの位置が有効かは、Webサイトの作りやターゲット層、時代の変化などでも異なるため、A/Bテストで最適な位置を見つけることも大切です。
セキュリティ対策を徹底する
フォームを通じて収集される情報は、多くの場合が個人情報に関わるものです。そのため、セキュリティ対策は必須です。データ保護が不十分だった結果、情報漏えいなどが起これば、信頼が失われるだけでなく法的な問題に発展する恐れもあります。
SSL通信による暗号化を行って第三者によるデータの傍受を防いだり、HTTPSの使用やセッションタイムアウトの設定でセッションハイジャックを防いだりといった対策が必要です。
フォームから収集したデータをデータベースに保存する際も、適切な暗号化とアクセス制御が必要です。特に、パスワードなどの機密情報の保護に注力すべきでしょう。
フォーム作成にはTayoriがおすすめ
「フォームの作成方法」でお伝えしたように、Webサイトへフォームを設置するには、大きく4つの方法があります。
なかでも、フォーム作成に特化したツールを使うことで、豊富なテンプレートを利用して簡単な操作でフォームを作成できます。多くのフォーム作成ツールは、レスポンシブデザインに対応しているため、容易にフォームをレスポンシブ対応させることが可能です。
また、多くの場合、基本的なセキュリティ機能が標準装備されており、SSL通信による暗号化やデータアクセス管理などが行えます。
フォームの作成には、株式会社PR TIMESの運営する「Tayori」がおすすめです。
Tayoriは、導入実績7万アカウントと、日本国内で広く利用されているフォーム作成ツールです。
Tayoriは直感的な操作が可能なため、専門的な知識がなくても短時間でフォームを作成できます。
また、フォーム作成以外にも、FAQやアンケート、チャットを作成できる機能が搭載されており、営業部門やカスタマーサポート部門など、顧客との窓口業務を行う部門にとって非常に便利です。
Tayoriでは、無料でお使いいただけるフリープランをご用意しております。無料から始め、ビジネスが拡大した際には有料プランに移行することも容易です。
詳細は、Tayoriのサービスページをご覧ください。