TayoriBlog

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

リードタイムとは?納期との違いや、計算方法、短縮する5つの方法を紹介

リードタイム

製品開発から納品までに必要な時間を表す「リードタイム」。効率的な生産計画を立てる際にはリードタイムをあらかじめ知っておくことが欠かせません。

本記事では、リードタイムの納期との違いや、その計算方法を解説。併せてリードタイムを短縮するための5つの方法もご紹介します。

 

リードタイムとは?IT業界や物流における意味

「リードタイム」は、製品の開発から納品までにかかるすべての時間を指す言葉です。一般的には細分化し認識されており、物流においては調達・製造・出荷・配達、IT業界においては開発などをリードタイムとして扱います。

リードタイムとして使われる言葉の詳細について、それぞれ確認していきましょう。

調達リードタイム

調達リードタイム」とは、商品の生産に必要な材料や部品を発注してから納品までにかかる合計の時間のことを指します。調達には部品の選定や交渉、調達先の決定も行うため場合によっては長期間かかることもあります。

なかには、発注する材料を作ることから調達始まるケースも少なく、より長い日数が必要です。調達リードタイムを短縮することが、全体のリードタイムの短縮に繋がります。

生産・製造リードタイム

生産・製造リードタイム」とは、生産が始まってから製品が完了するまでにかかる時間のことを指します。工程リードタイムと作業リードタイムに細かく分類でき、各工程と工程内の作業の無駄を省くことで生産・製造リードタイムが短縮可能です。

出荷リードタイム

出荷リードタイム」とは、注文を受けたあと工場や倉庫に出荷を依頼してから、実際に製品が出荷されるまでにかかる時間のことを指します。

出荷依頼先での改善が必要な分、リードタイムを短縮するのはやや難易度が高いのが特徴。人員を増やしたり、倉庫内にある製品の整理方法を見直したりと細かな微調整が必要です。

配達・輸送リードタイム

配達・輸送リードタイム」とは、出荷された製品が注文先に納品されるまでにかかる時間のことを指します。

トラックや飛行機など乗り物に積んで配送・輸送するため、場合によっては納品完了までもっとも時間がかかります。自社で配送部門を持ったり、輸送業者と密にやりとりをしたりすることで、時間短縮が可能です。

開発リードタイム

開発リードタイム」とは、製品開発の企画立案から開発に着手するまでの時間のことを指します。

製品の開発には入念な市場調査や競合との差別化に時間を要します。市場の変化やトレンド、潜在顧客のニーズを掴んでおくことでリードタイムの短縮が可能です。最小限の機能で開発を進めれば製品のリリースまでを素早く行えます。

 

リードタイムと納期の違い

リードタイムと納期は混同されやすいですが、厳密には意味が異なります。リードタイムが発注から納品までの期間を指しているのに対し、納期は納品が完了する期限を指しているのが特徴です。

例えば、リードタイムは「◯日間」と納品までにかかる日数を表します。一方、納期は「⚫︎月⚫︎日」と具体的な日にちで表されます。

 

リードタイムの計算方法

リードタイムの計算方法は主に2種類。1つ目が作業の着手日を基準とする「フォワード法」で、2つ目が完了日を基準とする「バックフォワード法」です。

フォワード法では、着手日から納品日までを工程ごとに分けて全体にかかる日数を計算します。急ぎの納品依頼があった際、第1工程に着手しつつ、第2工程・第3工程の日数を割り付け。最低限必要な日数を計算できます。

バックフォワード法は、依頼の完了日から逆算してリードタイムを出します。メリットは、作業の着手日や各工程を重ならないよう調整ができる点。人員の数や稼働日を考慮して計算できるので、余裕のある作業スケジュールを組めます。

 

リードタイムが長いことの3つのデメリット

リードタイムが長いと短期的・長期的に3つのデメリットがあります。もっとも大きな損失は、販売機会の喪失です。顧客は最短日数で製品が手元に到着することに慣れているため、リードタイムの長さはマイナスイメージに直結します。デメリットをきちんと把握し、対策を考える際の参考にしてみてください。

デメリット1.販売機会の喪失

リードタイムが長いことのデメリットの1つは、販売機会の喪失です。

製品を購入する方は、なるべく早い納品を望んでいます。例えば、発注から納品まで3日間で完了する企業と1週間必要な企業があったとしてコストに大きな差がなければ、より最短で製品が到着する方が選ばれるのは自然なことです。

販売機会を逃さず利益に繋げるため、各リードタイムの短縮は欠かせません。

デメリット2.過剰在庫を抱え、在庫管理コストが向上する

リードタイムが長いことのデメリットの2つは、過剰在庫を抱え、在庫管理コストが向上することです。

生産リードタイムが長いと顧客を待たせてしまうので、なるべく多くの量の在庫を用意しなければなりません。余分に作る必要があるためそれが過剰在庫となり、伴って在庫の管理コストが向上します。

デメリット3.顧客満足度の減少

リードタイムが長いことのデメリットの3つは、顧客満足度の減少です。

近年ではなるべく短い日数で製品が手元に届くのが一般的。顧客もそのスピードに慣れているため、リードタイムが長いと「到着までに想定より時間がかかった」とマイナスイメージに繋がってしまいます。顧客満足度も減少し、リピート率が下がるのを防止するためにも、リードタイムの短縮は重要です。

 

リードタイムの短縮方法は各工程で、実現可能なアイデアを探すことがポイント

リードタイムの短縮は、各工程で適したアイデアを実現するのがポイントです。一部のリードタイムだけ短縮しようとするとトラブルが起きやすくなったり、継続できなくなったりしてしまいます。現場の声をしっかりと聞き、実現可能なアイデアか精査したうえで取り組みましょう。

1.入庫・出荷作業の効率化

リードタイム短縮のための実現可能なアイデアの1つは、入庫・出荷作業の効率化です。

倉庫内にある製品の管理方法の見直しが改善案のひとつとしてあげられます。製品を素早く見つけて検品し、梱包作業ができれば作業の待ち時間が減り効率的に入庫・出荷ができます。

出荷伝票の入力に時間がかかっている場合は、ハンディターミナルを利用するのもおすすめです。正確かつ素早く伝票を処理でき、出荷までの作業をスピーディーに完了させられます。

2.人員の増加や、再配置、教育による技術力の向上

リードタイム短縮のための実現可能なアイデアの2つは、人員の増加や再配置・教育による技術力の向上です。

人員は増加する分だけ生産性を向上でき、生産リードタイムを短縮できる可能性があります。もっとも時間の工程の担当を増員し、それに伴いほかの工程の人員を整理・調整するのがおすすめです。

人員を増加せずリードタイムを短縮する場合には、再配置が有効。面談などを通してスタッフの適性を把握し、もっとも実力を発揮しやすい配置を考えましょう。全工程を経験する研修を実施し、全スタッフの技術力の底上げも検討してみてください。

3.機械やツールの見直し

リードタイム短縮のための実現可能なアイデアの3つは、機械やツールの見直しです。

古い機械やツールを長く使っている場合に実施したい改善案。現状使用している機械より作業効率に優れた製品があれば、買い替えを検討しましょう。初期費用はかかるものの、生産性が向上しリードタイムが短縮されれば、ペイできる可能性があります。

4.取引先、配送ネットワークの見直し

リードタイム短縮のための実現可能なアイデアの4つは、取引先や配送ネットワークの見直しです。配送リードタイムを短縮するための改善案のひとつです。

企業のなかには、配送をほかの企業に委託しているケースがあります。その場合、取引先が展開している配送ネットワークを利用して製品が納品されますが、配送拠点の位置や数によって、必要以上に配送リードタイムがかかってしまうのがデメリットです。

1台のトラックが配達可能な物量や範囲を見直し、新たな配送ネットワークを組んでいくことでリードタイムの短縮が期待できます。

5.物流センターの稼働時間の延長

リードタイム短縮のための実現可能なアイデアの5つは、物流センターの稼働時間の延長です。

人員を増加と業務の効率化を行いながら、同時に稼働時間の見直しを行います。例えば、繁忙期には物流センターがパンクしやすく、通常よりも倍ほどの出荷時間がかかってしまいます。特定の期間のみ数時間ほど稼働時間を延長したり、24時間稼働させたりということも検討してみてください。

リードタイムを短縮する際の注意点

最後に、リードタイムを短縮する際の注意点を解説します。ポイントは、リードタイム短縮自体が目的になってしまっていないかどうか。効率や生産性を重視して製品の品質が落ちてしまったり、費用を欠けたものの成果が出ていなかったりと悪影響が出ることも考えられます。

作業工程に無理が生じていないか

リードタイムを短縮する際の1つ目の注意点は、作業工程に無理が生じていないかです。

時間を短縮することを重視しすぎると作業工程に無理が生まれ、製品の品質が低下する可能性があります。手抜きやミスによって不良品が増えれば、企業の信頼にも悪影響が及びます。返って作業工程が増え、リードタイムが伸びるケースもあるので注意が必要です。

場合によっては事故が起こることも。人員や人材のスキルなどを加味し、無理のない計画を立てましょう。

短縮による費用対効果が取れているのか

リードタイムを短縮する際の2つ目の注意点は、短縮による費用対効果が取れているかです。

リードタイムの短縮には、人員を増やすことによるコストや産業用の機会を導入することによるコストがかかります。費用に対して効果が取れているのかは数値で必ずチェックしてください。

コストが増加しているのにも拘らず成果が出ていない場合は、改善案が適切ではない可能性があります。リードタイム短縮の施策自体を見直しましょう。

リードタイムの短縮を検討するためには、顧客理解が重要

リードタイムの短縮を検討する前には、なぜリードタイムを短くする必要があるのかを理解しておかなければなりません。そのためには顧客理解が重要です。

現在のリードタイムに対して不満はあるか、サービスを利用する際に何を重視しているのかなど、お客様アンケートを通して率直な意見を集めましょう。無駄な在庫の発生や機会損失などの現状と照らし合わせ、リードタイム短縮の必要性を改めて考え直してみてください。

お客様アンケートを行う際には、株式会社PR TIMESが運営するカスタマーサポートツール「Tayori」を活用するのがおすすめです。

Tayori」では、フリーテキスト・チェックボックス・プルダウン・マトリックス・スケール(5段階や10段階での評価)など様々な設問形式から回答を選べるだけでなく、視覚的にもわかりやすいグラフでアンケート結果を収集できることが特徴です。

無料からでも利用できるので、ぜひ「Tayori」のアンケート機能を使って、従業員満足度を調査してみてはいかがでしょうか。

>>Tayoriのアンケート機能の詳細

>>Tayoriサービス紹介資料のダウンロード【無料】はこちら

関連記事

3分で読める !
カスタマーサポートお役立ち資料

無料ダウンロード

閉じる