新人教育マニュアル作成の7つのコツは?含めるべき内容・手順を紹介
新人教育マニュアルの作成をする際には、「どの程度のことから説明したらいいのかわからない」と悩む方も多いのではないでしょうか。
本記事では、新人教育マニュアルを作成する7つのコツと、マニュアルに含めるべき内容について紹介します。
これから新人教育マニュアルを作成する方は、ぜひ一読ください。
新人教育マニュアルの役割
そもそも新人教育マニュアルはどんな役割を担っているのか、どんなメリット・デメリットがあるのか。
理解しておくと活用の幅も広がるため簡単に解説していきます。
新人教育マニュアルの一番の役割・目的としては、新人教育の効率化や指導者の負担軽減が挙げられます。
新人教育は指導側にとっても重要度が高く負担の大きい仕事でありながら、新人にとっても仕事や業務への理解を深める大切な時期です。
新人教育マニュアルは新人と指導者双方にとって大きな役割を担っています。
新人教育マニュアルのメリット
ではまず新人教育マニュアルのメリットを紹介していきます。
業務を可視化でき理解しやすい
マニュアルを用意しておくと口頭での説明ではわかりづらい工程や手順が可視化できるようになります。
機械の操作や業務の手順など、実際の写真やスクリーンショットを掲載できるためイメージしやすく理解しやすいです。
いつでも復習できる
いつでも復習できることも新人教育マニュアルのメリットのひとつです。
教えてもらったことをメモに控えているとはいえ、本当に正しいのか不安になる人もいるはずです。
また指導側が伝えた内容とは少し違った解釈で受け取っている場合もあるため、正しいマニュアルがいつでも手元にあるというのは新人にとって心強いでしょう。
教えてもらったことをいつでも復習できるため業務習得のスピードも上がります。
指導内容が統一できる
指導者によって指導内容が異なる場合もあります。
マニュアル化することで指導内容を統一でき、実際の業務に移った際も明確な指標の元、業務に取り組めます。
従業員が同じ精度で仕事をすることで、ミスやトラブルを防ぐこともできるでしょう。
指導者の負担軽減になる
新人だけではなく指導者側の負担軽減にもなります。
マニュアルなしでまっさらな状態から指導する場合、指導者が一から内容をまとめる必要があります。
一度マニュアルを作成しておけば、マニュアルに沿って指導ができるため効率的かつ指導のための準備も最小限に抑えられます。
新人教育マニュアルのデメリット
指導者側にとっても新人側にとっても、また新人以外の従業員にとっても大きなメリットがある新人教育マニュアルですがデメリットもあります。
作成に手間がかかる
新人教育マニュアルは、新人・指導者双方にとって便利なツールですが、作成に手間や時間がかかってしまうことがデメリットとして挙げられます。
マニュアルを作成するために時間を確保すること、作成者だけではなく他の従業員の協力も必要なこともあり、特に少数精鋭の企業の場合は作成に苦労する可能性があります。
定期的な更新、メンテナンスが必要
新人教育マニュアルに限らず、マニュアルは作成して終わりではなく定期的にブラッシュアップしていく必要があります。
社内のルールや業務工程が変わればその都度改定が必要ですし、細かな業務手順なども日々変化していきます。
情報が古くてマニュアルの意味がない、という事態になりかねないため定期的な見直しが必要です。
イレギュラー対応は困難
手順や工程が決まっている業務、社内共通のルールに関してはマニュアルがあると大変便利です。
しかし突発的・変則的な業務にはマニュアルでは追いつかない場合があります。
定型業務以外の臨機応変な対応が必要な業務に関しては実践を通じて学んでもらう必要があります。
新人教育マニュアル作成の手順
では実際に新人教育マニュアル作成を作成していきます。
マニュアルの内容を考える前に、まずは作成の流れを把握しておきましょう。
作成の目的を明確にする
まずは新人教育マニュアルの作成の目的を明確にしておきましょう。
マニュアルに何を求めるのか、何を目的にマニュアルを作成するのか。
目的の実現のためにはどのような内容を盛り込むべきなのか、しっかりと理解しておく必要があります。
会社にとってどのような教育プログラムが必要となるのか理解してから作成します。
新人に必要なスキルを洗い出す
作成の目的が明確になれば、次は新人に必要なスキルを洗い出します。
それらのスキルをジャンルごとに分けて整理し、更に身に付けてもらいたいスキルなどを付け足していきます。
社会人に必要な知識やマナーといった社会人として身に付けておきたいスキルはもちろん、会社独自のルールなど事細かにジャンル分けしましょう。
どのような内容を記載するかは次の章で解説しているため参考にしてみてください。
実際に作成していく
内容が整理できたら実際に作成していきます。
作成するにあたってできる限り図や写真などを用いて可視化できるとよりわかりやすくなります。
ExcelやWordで作成するのも良いですが、マニュアル作成のための便利なツールもあるため活用してみるのも良いでしょう。
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新人教育マニュアルに含める内容
新人教育用のマニュアルが必要になった際に、まず頭を悩ませるのは「どの程度のことから説明したらいいのかわからない」ということではないでしょうか。
世代を超えて指導する場合には、どこでつまずくのか想像するのが難しかったり、マニュアル作成者と、新人との考え方にギャップがある可能性もあるでしょう。
まずは、新人教育マニュアルに含めるべき内容から確認していきましょう。
基本的なビジネスマナー
就活中の学生はある程度のビジネスマナーが身についているため、「基本的なビジネスマナーは大丈夫だろう」と思っている方も多いかもしれません。
しかし、実際に仕事の現場に出たことがない学生の場合、細かなビジネスマナーについては把握できていないことがほとんどです。
社名を背負って外に出しても恥ずかしくないくらいのビジネスマナーは、会社が教育するものだと認識し、マニュアルに含めるようにしましょう。
企業理念・人事手続き・社内のルールなどの基本情報
新入社員にとって、一番把握しにくいのは「社内ルール」です。独自のルールはインターネットで検索しても出てきませんし、忙しそうな先輩社員には聞きづらいもの。
各種手続きなどの社内ルールは、マニュアルにまとめておくことが親切です。
その他、企業理念や会社の目指しているところ、判断基準などの社員として把握しておいてほしい基本事項についてもマニュアルとして共有するといいでしょう。
社内で活用しているツールの利用方法
社内で活用している特定のツールがある場合、基本的な利用方法について共有しましょう。
特に、ツールが複数ある場合は使い分け方も明確にしておくと、行き違いを減らせます。
ファイル名や資料の命名規則や、対応時間などの社内ルールがある場合には、こちらも共有するようにしましょう。
業務に関するマニュアル
業務に関する内容は、手順を追った内容をマニュアルにまとめる必要があります。
マニュアルを見ただけで、新入社員が問題なく業務ができるマニュアルを準備しましょう。
関連記事:業務マニュアル作成の7つのコツとは?ツール・ソフトを使って作成しよう
新人教育マニュアルを制作する7つのコツ・注意点
マニュアルに含める基本事項を把握したら、次にマニュアルの制作に移ります。
新人教育マニュアルを制作する際には、7つのコツと注意点があります。それぞれ詳しく確認していきましょう。
1.専門用語を使わない
新人教育マニュアルを制作するときの1つ目のコツは、専門用語を使わないことです。
専門用語は、定義があいまいで使われていたり、認識が異なっていたりすることも多いもの。
どうしても専門用語を使わないといけない場合や、覚えておほしい専門用語がある場合は、言葉の意味まで説明するようにしましょう。
2.全体の流れがわかる構成にする
新人教育マニュアルを制作するときの2つ目のコツは、全体の流れがわかる構成にすることです。
ひとつひとつのステップを丁寧に追っていくことも大切です。しかし、「なぜこの作業をこのタイミングでしているのか」「今どれくらい進んでいるのか」と全体感を把握できないと不安に感じてしまいます。
最初に全体の流れを説明し、詳細の説明をする場合は、全体のどの部分の説明をしているのかわかるようにすると安心です。
3.入社前・入社後のシーンを分けて作成する
新人教育マニュアルを制作するときの3つ目のコツは、シーン別に分類することです。
どれほど内容がまとまっていても、分厚いマニュアルは、読むだけでも大変な作業になります。シーン別に分類されていることで、必要なときに必要な部分だけ確認しやすくなります。
マニュアルは現場で活用できてこそ意味があるもの。使いやすいマニュアルを作成するよう意識しましょう。
4.TODOだけでなく目的や判断基準を記載する
新人教育マニュアルを制作するときの4つ目のコツは、目的や判断基準を記載することです。
TODOだけを記載したマニュアルも多いのですが、その場合書かれていること以外のことは対応できなくなってしまいます。
「なぜこれを行うのか」の目的や、イレギュラーな場合何を基準に判断するのか判断基準が明確になっていると、全てを網羅せずとも新入社員が自分の頭で考えて行動できます。
新入社員を「指示待ち人間」にしてしまわないためにも、自分で行動できるための指針を示すことが重要です。
5.社会人経験が短いメンバーに内容を確認してもらう
新人教育マニュアルを制作するときの5つ目のコツは、経験が浅いメンバーにマニュアルの内容を確認してもらうことです。
熟練のメンバーは、マニュアルがなくても自分で判断してある程度のことは進められてしまいます。そのため、経験が浅いメンバーや未経験の人でもマニュアルを見て理解できるのか、実際に業務できるのか確認してもらうことがおすすめです。
6.マニュアル・資料の置き場所を明確にする
新人教育マニュアルを制作するときの6つ目のコツは、マニュアルや資料置き場を明確にすることです。
「それぞれの部署ごとでマニュアルを管理している」「社内全体のマニュアルが管理されたものがないから、マニュアルを探すだけでも大変」となっている会社が多いのではないでしょうか。
使いたい時にすぐ使えないとマニュアルの価値は下がります。
特に新人研修では、様々な部署や事業部を経験するため、マニュアルを探すだけで時間をとられないように、マニュアル置き場を明確にしておきましょう。
7.詳細の問い合わせ先を明記しておく
新人教育マニュアルを制作するときの7つ目のコツは、問い合わせ先を明記しておくことです。
マニュアルだけで対応できない場合、誰に質問をしたら回答が得られるのか担当者の連絡先を記載しておくことでスムーズに問題解決できます。
Tayoriを使って新人教育マニュアルを作成しよう
「検索性が高くて使いやすいマニュアルはどう作ったらいいのだろう」という方におすすめなのは、FAQツールです。
株式会社PR TIMESが運営する業務効率化ツール「Tayori」を活用すると、本記事で紹介したポイントを押さえたマニュアルを簡単に作成できます。
次に、Tayoriを使ってマニュアルを作成する方法について簡単に紹介します。
「よくある質問(FAQ)」として情報をまとめる
マニュアル作成をする際には「FAQ」機能を活用します。
カテゴリごとにマニュアルページを追加できるので、「入社手続き」「異動手続き」など、必要な項目に合わせたマニュアルを作成できます。
疑問や依頼は「問い合わせ」してもらうことで、タスク管理できる
マニュアルを見ても内容が理解できない場合や、準備できない書類などが発生することもあるでしょう。その際には、マニュアルに問い合わせ先を明記しておくことで、正しい担当者に連絡できます。
Tayoriの「問い合せフォーム」を活用することで、社内からの問い合せを受けた部署でタスク管理をすることも可能。対応漏れを減らせます。
これから新人教育用のマニュアルを作成する方は、ぜひTayoriを活用してマニュアル作成してみてはいかがでしょうか。