4月7日(火)に緊急事態宣言が発令されたことにより、多くの企業は、これまで以上にテレワーク(在宅勤務)の対応を急ピッチで進めなければならない状況になっています。
万全な準備が整った状態でテレワークへ移行ができれば望ましいのですが、急に「明日から全員テレワーク」という状況にも対応していかなければいけません。
株式会社PR TIMESでも随時テレワークに向けた準備は進めて、テレワークの判断が各部門に一任され各々取組んでいましたが、「原則リモート(出社しなければ出来ない業務を除いて全社がテレワーク)」という方針が決定したのが4月8日です。この時点では、感染対策の指針やテレワークに必要な情報などが、部門ごとに様々な場所(Slack上のメッセージ、社内フォルダ、Googleスプレッドシートなど)に散在している状態でした。
そこで、テレワーク専用の全社用情報共有ページ(ナレッジベース)をTayoriを利用し、急遽立ち上げることが決定しました。以下リンクが実際に立ち上げPR TIMESで利用している情報共有ページです。このページは、一名の担当者が約半日ほどで作成しています。
PR TIMES テレワーク対応 情報共有ページはこちら
※なお、公開に先立ち、個人情報や機密情報にあたる箇所は削除・修正などの編集を加えています。ご了承ください。
有事の際は、何よりもスピードを持った対応が必要であると考えています。
今回お伝えする情報が、急ぎで情報共有ページを構築する際の具体的なヒントとなり、また、弊社の取り組みについても全てオープンにすることで、テレワーク移行を中心になって推進している担当者の方や実際にテレワークに移行した社員の方々の一助となることを願っています。
なぜ社内向けに情報共有ページが必要なのか
なぜテレワークの際に情報共有ページが必要なのでしょうか。まずは、情報には大きく分けて2種類のタイプがあると考えています。
・フロー型 :
会話に近く、主に双方向でのコミュニケーションを重視。即時性が求められ、スピーディーな対応が必要。適したツールは、SlackやChatworkなどのコミュニケーションツール各種。
・ストック型:
双方向のコミュニケーションが不要な固定的な情報であり、あとから見返す、確認する際に使用する情報。
特に緊急の場合には、スピードを重視するため、情報の共有はフロー型のコミュニケーションが活発になることが想定されます。しかし、フロー型のコミュニケーションには「情報が流れてしまう」ことが問題点として上げられます。
ツールの普及などにより、フロー型の情報が活発になることのメリットは数多くあります。しかし、フロー型の情報をあとから見返すためにストック型の情報としなかったことによる弊害も増えています。
本来は、各人が自ら情報を情報共有ページから探して解決できるにも関わらず、誰かに確認したり、フロー型の情報から探すことに時間を費やすなどの非効率は通常の業務の中で見受けられるのではないでしょうか。
特に社員の多くが在宅勤務になると、慣れないうちはフロー型の情報量が増加することが考えられます。さらに、対面でのコミュニケーションが困難な状況や勤務時間も流動的になっているため、回答に時間がかかることも予想されます。
そのため、必要な情報を探すことに余計に時間を費やし、結果として業務効率が低下してしまう可能性もあるのではないでしょうか。
上記のことからも、情報の提供者が、必要な情報をストックし情報共有ページを構築することで、情報の受け手が、情報を探索するためだけのムダな時間を減らし、テレワークへスムーズに移行することができるのではと期待しています。
実践 簡単に情報共有ページを作成する方法
それでは弊社が実際にどのように情報共有ページを立ち上げたのか具体的に説明します。
情報共有ページには、TayoriのFAQ機能を利用しました。情報共有ページを作成するための様々なツールがありますが、TayoriのFAQ機能には、WEB初心者の方でも「誰もが」「簡単に」「シンプルに」作成できるという特徴があります。そのため、今回のように、スピードを重視する場合には適したツールであると考えています。
FAQ作成に関する基本的な情報は下記よりご確認ください。
参考リンク:FAQページの作成・編集画面のリニューアルを実施予定
参考資料:Tayori ご利用ガイド
※作成に関するご注意事項※
「変更を保存」を押さずに戻るボタンで戻ってしまったり画面を閉じてしまうと、入力内容が保存されません。「変更を保存」> 「編集に戻る」を忘れないようにしましょう!
① FAQの作成
FAQ管理 > 新規FAQ作成 >タイトルの設定 ※後から編集可 > 次へ > 編集を開始
② 「パスワード保護」で保存
社内情報を集約するため、パスワード保護で保存したほうが安心です。※パスワード保護機能はプロフェッショナルプランでご利用可能です。
③ カテゴリ設定
カテゴリとは各コンテンツが所属する大枠のことです。
部署ごとにカテゴリを作成する、情報の内容ごとにカテゴリを作成するなど会社の体制や方針に合わせてカテゴリを作成してください。弊社は、全社に関わるカテゴリと、部署に応じてテレワーク体制にも違いがあったため、部署ごとでカテゴリーを作成しました。
左カラムの「カテゴリ設定」もしくはプレビュー画面の「カテゴリを追加」からカテゴリを追加します。
「カテゴリメニューを表示」をオンにするとタイトルの下にカテゴリの一覧が表示されます。
カテゴリが増えてしまった時などに便利です。まずは、どんどん大枠を作り、後から調整した方が効率よくFAQが作成できますのでおすすめです。
④ 情報の集約とQ&Aコンテンツの作成
情報を集約し、Q&Aコンテンツに入力していきます。当社では、Slackを中心に情報を共有していますので、基本的にはSlackから情報を集約し、Q&Aコンテンツに入力していきます。
今回のようにスピードを重視する場合は、体裁は後から修正するつもりで、とにかくどんどん入力しました。
カテゴリをクリック > 新しいQ&Aコンテンツを作成 > 左カラムに編集画面 >タイトル(Q質問)> コンテンツ(A 回答)に入力(テキストのみ)、もしくは、リッチエディターで編集(画像添付なども可能)
⑤ タグの設定
タグを設定することで、検索性がアップし関連した情報も確認することができます。
例えば「勤怠」に関わる内容であれば、「勤怠」タグをつけることで各部署の対応などもチェックすることも可能です。
⑥ 概要の入力
上部に必要があれば概要を入力します。情報共有ページへ入力する際のルールなどを入力すると便利です。
⑦ 整える
カテゴリやQ&Aコンテンツの並べ替えを行います。重要な情報や最新の情報を上にします。
⑧ コードの生成と社内へのシェア
大まかに完成したら、共有できるリンクを取得します。
変更を保存 > 設置の設定に進む > 次へ > コードを生成 > 「埋め込みコードを出力しました」
で出力されたリンクをコピーします。
出力されたリンクと設定したパスワードを社内に共有し、情報共有ページの共有は完了です。
今回の取り組みについての想い
弊社の事例をオープンにしていこうという今回の取り組みは、情報共有ページを作成する際に急遽決めたことであり、手探りの状態で開始しました。
社内の情報をオープンするにあたり、懸念事項は多々ありました。それでも、困っている誰かの少しでもヒントになればと、情報の公開に快諾してくれた社内の人たちにまずは感謝します。
私たちは、このような有事の事態であっても、一緒に支えてくれる仲間や協力者がいることで、試行錯誤しつつも組織やチームは一歩前進し、困難に立ち向かうことができると考えています。
前例のない事態に、特に移行体制を中心となって支えている担当者の方は、戸惑いながらも奮闘されていらっしゃるのではないでしょうか。
微力ながら私たちも、前に進む行動を続ける全てのみなさまを応援する存在でありたい、また私たち自身も常に行動を続けていかなくてはならないと決意を新たにしております。