社内マニュアルには業務手順やルールが集約されており、業務の標準化や社員教育、社内での情報共有に役立てられています。近年は業務のDX化が促進されており、社内マニュアルも紙からデジタルツールへの以降が進んでいます。
そこで役立つのが社内マニュアル作成ツールです。本記事では、社内マニュアル作成のメリットやツールの種類、選び方を解説。おすすめのツールと導入事例も紹介しているので、自社に最適なツールを見つけるための参考にしてください。
【目次】
- 社内マニュアルを作成するメリット
- 社内マニュアル作成ツールにはどんな種類がある?
- 無料のマニュアル作成ツールを選ぶ際のポイントは?
- 無料でも使える!おすすめの社内マニュアルツール5選
- 社内マニュアルツール導入の成功事例
- まとめ
社内マニュアルを作成するメリット
社内マニュアルの作成は、円滑に業務を進めるために欠かせません。「マニュアル」と聞くと紙ファイルのイメージがありますが、業務のDXが進む昨今では、PDFやドキュメントファイルなどのデータを活用したマニュアルも増えてきました。しかし、作成したデータが増えてくると、「管理が煩雑になる」「文書形式にばらつきが見られる」といった悩みも生まれます。
そこで、役に立つのが「社内マニュアル作成ツール」です。ここでは、社内マニュアルの作成にツールを使用するメリットを紹介します。
メリット①マニュアル作成の時間や手間を大幅に削減できる
社内マニュアルの作成には、WordやGoogleドキュメントなどの文書作成ソフトを使用するケースが多いと思います。その知名度と手軽さから利用へのハードルは高くないものの、レイアウトや書式の細かい調整を手作業で進める必要があります。
社内マニュアル作成ツールの多くには、テンプレートが用意されています。テンプレートを活用すれば、社内マニュアルの作成にかける作業時間が短縮でき、レイアウトやデザインも統一されます。画像や動画の挿入に対応したツールを選べば、視覚的に分かりやすい社内マニュアルを効率良く作成できます。
メリット②社員のスキルを平準化できる
社内マニュアルは、社員の育成に欠かせないツールです。しかし、各々が独自にマニュアルを作成しているような状況の場合、人によって教える内容が異なるといった懸念があります。多くの社内マニュアル作成ツールには、組織内での共有機能が搭載されています。ツールを通じて手順やノウハウを共有することで誰もが同じ手順で業務を行えるようになり、従業員間のスキルが平準化できます。
また、社内マニュアルを共有することで自己学習が可能になります。例えば新入社員に対し、事前にマニュアルを読んで予習をしておくように指示したとします。事前学習をしたうえで業務に取り組むことで、新入社員は作業内容への理解を深めやすくなるはずです。新入社員の育成が迅速に進めば、組織の成長にも繋がるでしょう。
メリット③情報の一元管理
ドキュメントファイルやPDFで社内マニュアルを作成したものの、ファイル数が増えてしまい情報を探すのに苦難したこともあるでしょう。社内マニュアル作成ツールを使って、マニュアルを一元管理することで、必要な情報に素早くアクセスできるようになります。
また、業務内容に変更があった場合、該当のマニュアルを修正しなくてはなりません。社内マニュアル作成ツールではシステム上でマニュアルを一元管理できるため、修正や更新が容易です。更新されたマニュアルはシステムを通じて社内共有できるため、従業員は常に最新の情報に基づいて業務を遂行できるでしょう。
社内マニュアル作成ツールにはどんな種類がある?
社内マニュアル作成ツールは、機能や特性によっていくつかの種類に分けられます。
・シンプルなドキュメント作成ツール
基本的なテキスト編集や画像挿入、ファイル共有などの機能を備えているツールです。比較的操作が容易で、導入コストも高くない傾向があります。「基本的な業務手順をまとめた簡単なマニュアルを作成したい」「既存のマニュアルをパソコン上で共有できるようにしたい」など、作成や管理に手軽さを求めるなら機能がシンプルなツールで充分です。
・テンプレートやデザイン重視のツール
短時間で質の高いマニュアルを作成する必要があるなら、テンプレートやデザインが豊富に用意されているツールがおすすめです。「ドラッグ&ドロップ」などの直感的な操作で編集できるものも多く、デザインやプログラミングに関する専門知識が少なくても見栄えの良いマニュアルを作成できます。
・動画と画像活用型ツール
動画や画像の編集機能が充実しているツールであれば、「実際に機械を操作しながら手順を説明する」「接客の流れをロールプレイング形式で教える」など視覚に訴えるマニュアルを作成できます。
・ナレッジベース型ツール
社内マニュアルだけでなく「FAQ」「用語集」「事例集」など、さまざまな形式の「ナレッジ」を集約できます。検索やタグ付けができるので、必要な情報に素早くアクセスできます。カスタマーサポートによる問い合わせ対応の効率化や、社内ナレッジの共有に効果的です。
自社のニーズに見合った社内マニュアル作成ツールを選ぶことで、マニュアル作成の効率化や情報共有の促進、業務効率の向上などの効果を期待できます。以降では、テキストベースと動画活用型のツールについて利点と活用シーンを交えながら解説します。
テキストベースで簡単に作成できるツール
テキストベースであるためワープロソフトやテキストエディタなど基本的なPCスキルがあれば、比較的容易にマニュアルを作成できます。テキストデータは編集が簡単なので、マニュアルに変更が発生したら迅速に修正できます。
業務手順書やFAQ 、社内規程集など文字情報だけで充分に内容を理解できるマニュアルを作成するなら、テキストベースのツールでも問題ありません。目次や索引を整備しておけば、必要な情報へのアクセスも容易です。
動画で分かりやすく解説できるツール
動画を活用したマニュアルは、文字や静止画では説明しにくいニュアンスや動作を映像を通じて伝えられます。音声やテロップを組み合わせることで視覚と聴覚に訴えかけることができるため、記憶に残りやすいとも言えるでしょう。動画は繰り返し再生できるので、定着するまで何度でもマニュアルを確認することも可能です。操作が必要なツールや製品に関する研修や情報共有、サービス業における接客マナー研修などに活用できます。
無料のマニュアル作成ツールを選ぶ際のポイントは?
いざ社内マニュアル作成ツールを導入することを決めても、その種類の多さに「どれを選べば良いか分からない」と悩む人もいるでしょう。以下に社内マニュアル作成ツールを選ぶ際のポイントを紹介します。
ポイント①マニュアルを作成する目的と利用者を明確にする
ツール選定の前に「何のためにマニュアルを作成するのか」「誰がそのマニュアルを利用するのか」など、社内マニュアル作成の目的を明確にしておきましょう。例えば小売業において新人研修を目的としたマニュアルを作成するのであれば、動画を使って接客の流れや品出しのやり方を説明するのが有効と考えられるため、動画を活用できる作成ツールの導入が効果的です。
また、マニュアルを作成する人がデザインやプログラミングに詳しくないのであれば、シンプルな操作性でテンプレートが豊富なツールがおすすめです。社内マニュアルの利用目的や利用者を明確にすることで、どのツールが合っているのかが見えてきます。
ポイント②必要な機能が備わっているかをチェックする
「画像が挿入できるか」「編集作業が容易か」など、社内マニュアルの作成と運用に必要な機能を洗い出すことも重要です。例えば複数のファイルに分かれているマニュアルを一元管理するのが目的なら、タグ付けやキーワード検索など情報を探しやすくする機能があるツールを導入すると利便性が高まります。作成したいマニュアルに必要な機能を洗い出し、ツールを選ぶ基準を明確にしてください。
ただし、「あれもこれも」と欲張ってしまうと、ツールの導入や運営にかかるコストが高くなる可能性があります。優先する機能を見極めながら、予算に合わせたツールを選びましょう。
ポイント③セキュリティ対策が充実しているかを確認する
社内マニュアルでは社内情報やノウハウを扱うため、セキュリティ対策が必須です。データの暗号化やアクセス制御、権限管理など、セキュリティ対策がきちんと成されているツールを選びましょう。クラウドサービスを利用する場合は、提供事業者のセキュリティポリシーも確認してください。
提供事業者のサポート体制が充実しているかをチェックしておくことも重要です。導入や運用のサポートはもちろん、万が一トラブルが発生した時に相談できる場があると、社内マニュアルを運用する側としても安心です。
現在は、さまざまな社内マニュアルツールが存在します。ここでは無料トライアルや無料プランのある5つを選び、各々の特徴や利点を解説。無料
無料でも使える!おすすめの社内マニュアルツール5選
プランやトライアルで実際に使用感を試したうえで、本格的な導入もしくは有料プランへの変更を検討しましょう。
Tayori(タヨリ)
Tayoriではフォームやアンケート、FAQ、AIチャットボット、有人チャットと5つの機能が使えます。導入企業の中にはFAQを社内マニュアルツールとして活用している企業も多く、社内における問い合わせ削減や情報共有の効率化を実現しています。
Tayoriの特徴は、直感的な操作でFAQを作成・編集できる点です。手順に沿って質問と回答を入力するだけでFAQが作成され、「ドラッグ&ドロップ」で簡単に項目の移動や並べ替えが可能です。AIアシスト機能を活用すれば、テーマや概要を入力するだけで自動的にFAQの項目案を作成できます。文字だけでなく図や画像、動画のアップロードにも対応しています。カテゴリ分けやタグ付けもできるので、必要な情報への素早くアクセスも問題ありません。
プロフェッショナルプラン以上のプランでは、閲覧時におけるパスワード設定やIPアドレスによる閲覧制限などセキュリティ対策も行えます。フリープランでは利用ユーザー1名および「フォーム」「FAQ」「アンケート」を各1つまで作成できます。また、有料プランの14日間無料トライアルも実施しているので、まずが気軽に試してみてはいかがでしょうか。
有料プランの14日間無料トライアルはこちら>>https://tayori.com/f/trial-tayori/
Google Workspace(グーグル ワークスペース)
「Google Workspace」はクラウド上で使えるグループウェアツールです。Googleドライブにマニュアルや資料を保存してアクセス権限を付与することで、社内で共有できるようになります。GoogleドキュメントやGoogleスプレッドシートなどリアルタイムで共同編集できるツールもあるため、複数人でのマニュアル作成も可能。Googleアカウントがあれば誰でも無料で利用でき、導入コストも抑えられます。また、Webだけでなくアプリをダウンロードすれば、スマートフォンやタブレットからのアクセスも可能です。
Teachme Biz (ティーチミー・ビズ)
「Teachme Biz」は、写真や動画を活用したマニュアル作成に特化したツールです。テンプレートに沿って画像と文字を入力するだけで、ステップ形式でマニュアルを作成できます。スマートフォンやタブレットで利用できるため、現場でのマニュアル確認もスムーズです。20言語に対応しており、外国人スタッフへの情報共有も問題なく行えます。製造業や小売業、サービス業など現場での作業手順をステップ形式で共有したい企業で利用されています。無料トライアルを利用可能です。
iTutor(アイチューター)
「iTutor」では、PC上の操作を自動的にキャプチャしてスライド化してくれます。クリックやキーボード入力の操作状況が自動でテキスト化され、マウスカーソルの動きも記録。スライドはPowerPointのイメージで操作でき、注釈の挿入やスポットライト、ズームなどの編集が可能です。動画編集機能もあり、MP4をはじめさまざまな動画フォーマットに出力できます。ソフトウェアの操作方法に関するマニュアルを必要とする企業で導入されているようです。21日間、全機能を試せる無料トライアルを利用できます。
NotePM(ノートピーエム)
「NotePM」は、ナレッジやノウハウを一元管理できるツールです。マニュアル作成はもちろん、社内Wikiとしても活用できます。高機能エディタとテンプレートによりフォーマットを標準化できるため、誰もが簡単にマニュアルを作成できます。また、Word・Excel・PowerPointのオフィスソフトのファイルやPDFなど、既存ファイルの全文検索すれば、迅速に求める情報を見つけられます。30日間の無料トライアルで全機能を試すことが可能です。
社内マニュアルツール導入の成功事例
ここでは、Tayoriを活用して社内マニュアルを作成した事例を紹介します。
事例①社内マニュアルのWeb化により情報共有のスピードと利便性がアップ【茨城ダイハツ販売株式会社】
強く根付いた「紙中心の文化」により、業務のデジタル化が進まないことを課題としていました。特に業務マニュアルに関しては印刷コストや情報共有の遅れ、紛失リスクが問題でした。そこで、Tayoriを導入してマニュアルのデジタル化に着手。マルチデバイスに対応しているため、現場の整備士もスマホでマニュアルを確認できるようになりました。
また、社内ポータルサイトからTayoriのマニュアルへアクセスする導線を構築し、全従業員が社内情報にアクセスしやすくなりました。多店舗運営における「本部と店舗の情報共有」は重要な課題でしたが、Tayori導入により大きな改善を見せました。
茨城ダイハツ販売株式会社の導入事例を全文読む>>https://tayori.com/blog/case_ibaraki-daihatsu/
事例②情報共有が簡単になり社内外へのサポート業務が効率化できた【株式会社プレシャスパートナーズ】
初の自社メディア「WinC Career」の運営に伴い、社内から運用や営業に関する疑問が多発。既存マニュアルはファイルが分散し更新も滞っていたため、営業との連携が課題となっていました。
そこで同社は、Tayoriで「WinC Career」に関する情報を集約したヘルプページを作成。社員からの質問をヘルプページに反映して更新を続けた結果、Tayoriを見れば解決できる状態になりました。社内での問い合わせもほぼなくなり、当初の課題を解決。情報共有が容易になりサポート対応も効率化され、社内外への情報伝達もリンク共有のみで完結するようになりました。
株式会社プレシャスパートナーズの導入事例を全文読む>>https://tayori.com/blog/case_p-partners/
事例③ナレッジベースにより新人育成のコスト削減とスキル標準化を促進【株式会社JITT】
社内ナレッジ共有にTayoriのFAQを活用。デザインやコーディングのTips共有に活躍しており、新人育成や既存社員のスキル標準化にも貢献しています。シンプルな操作で誰でも迷わずFAQ作成できることから、多くのメンバーが作成・更新作業を行っています。。
株式会社プレシャスパートナーズの導入事例を全文読む>>https://tayori.com/blog/case_jitt/
まとめ
本記事では、おすすめの社内マニュアル作成ツールと選び方のポイントについて解説しました。社内マニュアル作成ツールを選ぶ際は、マニュアルの目的と利用者や必要な機能、セキュリティ対策などを考慮すると良いでしょう。
Tayoriは直感的な操作性と豊富な機能により、多くの企業で導入されています。気になる方は、下記リンクから詳細をチェックしてください。