TOPスズキ機工問合せ一覧ベアリングのリテーナーがポリアミド66(PA66)の場合、ベルハンマーメタルグリスによる樹脂への攻撃性はありますか? また、現在は10000rpmで使用していますが、将来的に20000rpmまで回転数を上げた場合にもメタルグリスで対応可能でしょうか?
最終更新日 : 2025/09/08

ベアリングのリテーナーがポリアミド66(PA66)の場合、ベルハンマーメタルグリスによる樹脂への攻撃性はありますか? また、現在は10000rpmで使用していますが、将来的に20000rpmまで回転数を上げた場合にもメタルグリスで対応可能でしょうか?

ベルハンマーメタルグリスは鉱油ベースに金属系固体潤滑成分(銅、グラファイト、モリブデン等)を配合した高性能グリスで、有機溶剤や強酸・強アルカリは含まず、一般的な樹脂材料に対して高い適合性があります。

PA66(ポリアミド66)は耐熱性・耐油性に優れていますが、以下の点にご注意ください。
・高温下で鉱油との長期間の接触により、劣化や脆化が進行する可能性がある
・現状の95℃程度の使用温度では中期的な影響は少ないと考えられるが、20000rpmでの運転により温度が上昇する場合は要注意

また、20000rpmの超高速回転域では以下の懸念があります。
・遠心力により金属粉が偏在し、潤滑不均一が起こる可能性
・グリスの軟化や飛散により、周辺部品への干渉が生じる可能性
・高せん断環境により油分離や性能変化が起こる可能性

上記を踏まえ、実際の使用前に試験的な塗布と定期的な確認を行うことをおすすめします。

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