まず、LSベルハンマーグリースのNo.0とNo.2の違いは主に“ちょう度(硬さ)”によるもので、基本的な潤滑性能や成分には大きな差はございません。
No.0は柔らかく、狭い箇所やグリースのなじみが求められる場面に適しており、No.2は標準的な硬さで、飛散しにくく保持力に優れた仕様となっております。
設備構造や使用環境に応じてお使い分けいただければ幸いです。
なお、ご申告いただいた「非常に荷重がかかる」という条件に関してですが、具体的な荷重数値や使用環境が不明なため断定はできかねますが、もし極めて高荷重・高面圧が集中するような過酷な条件で、LSベルハンマーグリースでも異音や摩耗が軽減できない場合は「ベルハンマーメタルグリス」も有力な選択肢となり得ます。
https://www.suzuki-kikoh.com/bhmetal/
ベルハンマーメタルグリスは、金属表面に強固な潤滑被膜を形成する特殊設計となっており、
・極圧環境下での金属接触の防止
・摩耗の抑制
・長期的な潤滑安定性
において非常に高い評価をいただいている製品です。
スパイラルマイタギヤのように、斜めの歯面に高いすべりと面圧が加わる構造では、メタルグリスのような高密着・高耐圧タイプが真価を発揮するケースもございます。
一方で、LSベルハンマーグリースは設備全体への使いやすさや、比較的短い給脂サイクルでの安定潤滑に優れた特性があり、
・メンテナンス性
・なじみの良さ
・汎用性
の面でバランスが取れた製品です。
したがいまして、
1.初期なじみや全体的な潤滑にはLSベルハンマーグリースをご使用いただき、
2.より荷重が集中するポイントや、異音・摩耗が懸念される部位には、メタルグリスを局所的に併用する
という使い分けもご検討いただけるかと存じます。