ベルハンマーは、金属同士の摺動によって表面に潤滑皮膜が形成される仕組みのため、加熱のみでは充分な皮膜形成効果は得られません。
温度を上げること自体は問題ありませんが、皮膜形成の決定要素は「摩擦による反応」ですので、加熱だけでは定着が進まない場合がほとんどです。
慣らしが難しいパーツで皮膜を形成したい場合は、次のような方法が有効です。
・軽い力で手動摺動できる範囲だけでも、表面を滑らせて馴染ませる
・綿棒やウエスを使い、表面に押し当てながらこすり込む
・組み付け後、低負荷で短時間の動作を行う(空運転や軽負荷運転)
上記により、摩擦反応が起きやすくなり、皮膜が安定しやすくなります。