持続性(どのくらい効果が続くか)については、ご使用条件で大きく変わるため、何日/何年といった一律の目安を弊社からお伝えすることはできません。
歯車の材質や表面状態、回転数・荷重、温度、歯面や軸受部の隙間、既存油脂の有無、ケース内の気密性(揮発成分の逃げやすさ)などによって、保持性や挙動が変化します。
一般論として、半密閉環境は外気中の水分や粉塵の影響を受けにくいため、開放環境に比べると保持されやすい傾向はありますが、時計のような微細機構では塗布量がごく少量となることに加え、毛細管作用で想定外の部位へ油分が移動する場合もあります。
そのため、使用後の状態を確認しながらご判断いただく運用が前提となります。
劣化するときの主な起こり方としては、使用環境や経時により性状が変化し、次のような形で現れる場合があります。
・粘度が変化し、動きが重くなる/逆に軽くなりすぎる(滲み出しやすくなる)
・酸化などにより、変色、におい、べたつきが生じる
・微細な粉塵などを抱き込み、歯面に付着して動作に影響する
・塗布量が多い場合、油が回り込み、文字盤側や他部位へ滲む・移る
懐中時計のような精密機構では、わずかな潤滑状態の変化が精度や動作感に影響する可能性があります。
なお、時計機構は専用の低粘度オイルや部位ごとの指定油脂を前提に設計されていることが多く、潤滑剤の種類や塗布量が適合しない場合、精度低下・作動不良・滲み出しなどのリスクがあります。
そのため、誠に恐れ入りますが、弊社としては時計用途への適合保証・推奨はいたしかねます。
それでもお試しになる場合は、次の点を目安に慎重にご確認ください。
・必ず極少量で試す(塗布しすぎない)
・既存油脂がある場合は、混在により性状が変わる可能性があるため注意する
・塗布後しばらくして、滲み・回り込み・動作抵抗の変化がないか確認する
・文字盤側などへ油が回る兆候がある場合は、直ちに使用を中止し状態を確認する